FM三重『ウィークエンドカフェ』2018年1月6日放送

今年最初のお客様は『四日市温泉 おふろcafé湯守座』の代表取締役副社長の金澤卓司さん。
『天然温泉ユラックス』が去年、『四日市温泉 おふろcafé湯守座』に新しく生まれ変わりました。
天然温泉はそのままで、名物の大衆演劇は「現代の芝居小屋」コンセプトにステージや観客席が大きく変わりました。
以前を知っている人は、なんておしゃれなお風呂やさんになったの?なんて声が聞こえてきそうです。
今日は、あったかいお話が聞けそうですね。

いお客様が増えた!

『四日市温泉 おふろcafé湯守座』になってから、20代30代・・・下手したら高校生くらいの若いお客さんが増えて、どうやって接客したら良いのかがわからずにバタバタでした。
もともとは年配のお客さんが多く、おじいちゃんおばあちゃん相手だと遠慮なく気さくな話ができるのですが、若い人が来ると何を言っていいかわからなくて・・・息子世代ですからね、もう。

 

日市のこと、三重のことを大切にしたコンセプトで施設づくり

三重県内にはまったくない施設になりましたね。
『おふろcafé』は東京の『温泉道場』という会社の山崎社長に事業譲渡し、いろいろお手伝いしてもらい、こんなステキな空間に生まれ変わりました。
僕らの想像の域をまったく越えたつくりや空間で、お客様にも非常に喜んでいただいています。
古くから来ているお客様からは厳しい意見もあったりしますが、それでも毎日来てくれているということは、ある程度愛してくれているのだと思っています。今回はリニューアルではなく、まったく違う施設に生まれ変わりました。
新たな文化、新たなデザイン、もちろんただ綺麗にするだけではありません。
山崎社長は四日市や周辺の歴史なども調べ、それを踏まえた空間づくりをしました。
たんなる驚きや見せかけではなく、一つ一つに意味が込められているんです。
それが人を動かすのだな、と驚きました。
僕はこれまで、そういった文化などをないがしろにして、ただただ生きていたんですね。
しかし、今あるということは、一つ一つの長年の積み重ねだということに気づきました。
山崎社長から、ただ利益を出せばいい、ただ空間を作ればいいというのではなく、いままで ここに住んでいた方の歴史や文化を踏まえるということを学びました。
表面じゃないよということを、ですね。

 

しい文化を発信しながら古き良いものを守る

若い人たちが大衆演劇を見たりして、知らなかった新しい文化に触れてもらい、どんどん発信してもらい、残さなければならないものを守る一助になれればと思います。
リニューアルをする前の経営がとても大変だったとき、芝居を運営することを
止めようという話が出てきたこともありました。
しかしマイナスをプラスに変える発想をして、お風呂から文化を発信していきたい・・・この気持ちを強く持って、現在に至りました。
湯守座の名前には、湯と一座を守ると意味が込められているんですよ。
僕ちょっとSNSが苦手なんですが、役者さんと写真を撮ってインスタグラムにアップするなど、新しい文化を学んでいきたいですね。
ご年配の方がいるイメージだった場所に、若い女性がちょっとオシャレな館内着を着ているのを見ると、いまだに「なんだこれ」と思ってしまうこともありますが・・・。
年配の人も若い人が来ると嬉しいようですね。
以前はお年寄りが集まると、血糖値や血圧がどうだという話題が多かったのですが、今は若い子たちに声をかけて楽しそうに話しているのをよく見かけます。
とてもいいことだと思います。
若い人が入ってくることで、継承できるものも増えていくのではないでしょうか。

 

プセルホテルやソファなどを活用して、ゆったりくつろげる!

『四日市温泉 おふろcafé湯守座』は朝10時から翌朝の9時までの23時間営業です。
入場することができないのは1時間だけ。
ただし深夜の2時から5時まではお風呂の清掃のため、お客様は浴場に入れません。
カプセルホテルもできたので泊まることもできます。
しかし、リクライナーという寝転べるお部屋や大きなソファもたくさん用意していますので、特にカプセルホテルに入らなくてもごろ寝ができるようになっています。
深夜のお客様が無料のコーヒーを片手に暖炉の前に座って、ゆっくりお話をしながら夜を過ごす・・・なんてこともよくあります。
あと、若者が多いことの特徴として、暖炉の前でボードゲームをしている姿も見かけます。
オンラインゲームやスマホじゃないところに、現代のおじさんも共感できるというか(笑)。
若者たちが人生ゲームなどでワイワイやっている姿は非常に良いな、と遠巻きに眺めています。
カプセルホテルができたことによって、今までと変わったこともあります。
週末になるとつなぎを着たライダーさんたちが来て、集団で泊まられたり。
お芝居のおっかけさんも、今までは近鉄四日市周辺のビジネスホテルに泊まっていたそうなんですが、芝居を見てそのまま泊まって、また芝居を見て・・・という方もいらっしゃいます。
最近では、バックパッカーの外国人の人がふらりと訪れることもあるんですよ。

 

館者数最高記録更新の喜びを、スタッフみんなと共有!

ところどころリニューアルしたり、いろいろなことに挑戦する中で、壁に当たることもありますが、みんながそこにいて、同じ思いをして、それを乗り越えたときは、やったー!と歓声が上がります。
実は先日の土曜日に一日の来館者数が1800人を越えたという記録を出したんです。
統括の支配人である大橋さんが、朝インカムでみんなに、「現在1800人を超えてレコードとなりました」と伝えたら、「やったー!」とか「おめでとう!」とかの声が、インカムから聞こえてきました。
中の人にだけわかる伝達方法での喜びの声。
本当に嬉しかったです。
もちろん1800人もお客さんが来ると、その日は大変なことになって、泣きそうなこともあるんですけど(笑)。
でも喜びや嬉しさ、笑顔を共有することができるので本当に幸せです。

昔から人には恵まれて、周りに助けられてきました。
今回も全員ここに残って、新しい会社に雇ってもらえました。
環境的にまったく変わっていないので、毎日が本当に楽しいです。