ミエてくる2018年1月10日

地域おこし協力隊って、どんな活動をしているのでしょうか?尾鷲市で活躍する地域おこし協力隊の仕事の現場を見せてもらいました。

合同会社き・よ・り
尾鷲市暮らしサポートセンター

12月初めの週末、尾鷲市の「地域おこし協力隊見学会ツアー」が行なわれました。
今回は、地域おこし協力隊の活動に興味をもっている人を対象としたこのツアーに同行。
尾鷲で活躍する地域おこし協力隊の人たちを訪ねました。

まず、訪ねたのは、尾鷲市早田町。尾鷲市内には市街地のほかに、浦ごとに9の漁村集落があります。早田町はその中でも、人口130人ほどの最も小さい集落です。

早田町は、大型定置網漁が盛んな漁師町。早田町地域おこし協力隊の青田京子さんの案内で、まずは船で沖に出てみることに。

 

この日は、早田町に移住し漁師として働く半田さんが船を出してくれました。

波が穏やかで、船の上では、ひんやりとした風が気持ちいい。
沖に出たところで、半田さんが船を止めました。

 

「ここが僕の職場です。」
そこは、定置網漁の網が海中にしかけられている、早田の漁場。早田の漁師さんたちは、毎朝、ここで網を引き上げて、かかった魚をとります。

 

もう少し水深が浅いところに船を進めると、海底が見えるほど水が透き通っています。
「夏になると、泳ぐこともできますよ。」と半田さん。
山から流れ込む養分をたっぷりとふくんだ豊かな海。小魚の群れが光を反射させながら泳いでいきます。

 

船から降りると、次は青田さんが町を歩きながら案内してくれました。
早田町に来て、1年半ほどの青田さんは、この町の暮らしにすっかりなじんでいる様子。
「早田町は、優しい人が多いです。重たいものを運んでいると何も言わずにすっと運んでくれる人がいたり、『今日のおかずにしたら』と魚をくれたり。」

 

早田町の協力隊は、町に雇用をつくることを目指して設立された「合同会社き・よ・り」の仕事を中心に取り組んでいます。
仕事の内容は、鮮魚の通販や移動販売・情報発信など多彩です。

 

次に、尾鷲の市街地に戻り、「おわせ暮らしサポートセンター」へ。
ここでは、定住・移住を担当する4人の地域おこし協力隊が活動しています。
漁業や林業で栄えてきた尾鷲には、1000軒以上の空き家があり、そうした空き家を活用する事業を展開したり、移住を考える人たちに向けた情報発信やイベントを行ったりしています。

 

「尾鷲は町ごとに人の気質や文化、方言も違います。その全域を知ることができるおもしろさがあります」と話してくれたのは、地域おこし協力隊の木島恵子さん。
これからNPOとして法人化し、「空き家」「仕事」「移住」「DIY」といった切り口からさまざまな事業を展開する予定だそうです。

 

その日の夜は、尾鷲市九鬼町に移動。移住を考えている人が移住体験住宅「みやか」が懇親会の会場に。

 

早田町で水揚げされたブリが届き、刺身やブリしゃぶなどがふるまわれました。

こうした「地域おこし協力隊」の見学ツアーは、来年度も計画されているそうです。
「地域おこし協力隊」の仕事に興味がある方は、ぜひ参加されてみてはいかがでしょうか。

合同会社き・よ・り
尾鷲市暮らしサポートセンター