「ウィークエンドカフェ」2011年12月24日放送

伊勢硝子は、常に「幻想、空想、超自然」を模索し表現しています。
伊勢硝子独自の技術と経験から生まれた感性で造られた作品に出会った人達に感動してもらう事が伊勢硝子の使命。
多くの人々に新鮮な出会いを提供し、それが受け入れられたときの喜びこそが、伊勢硝子の更なる原動力です。
ガラスと光が作り出す幻想の世界を造るため全力で取り組み続けていきます。


「太陽のヒカリが海の面でゆらぐ感じ・・・それが海底にあたってすごいキレイな模様になっていったり・・・また水がヒカリを吸い込んでいくじゃないですが、それが面白くて・・・」

その海の中での体験が、どこかキッカケになっているのかも・・・と話してくれたのは、ボロシリケイトガラス作家の藤原やすゆきさん。

このボロシリケイトガラスとは、熱に強くて割れにくい耐熱ガラスのこと。
みなさんの家にも耐熱用のガラス鍋とか食器があるかも。
藤原さんは、そのボロシリケイトガラスでペンダントやオブジェをつくっています。

「ボクはダイビングをやっていたんですよ。タイのリゾート地で。
で、日本に帰ってきて、何をしようかなと思って・・・。
いろいろやってみたんですけど、今ひとつ自分に合ったものと出会えなくて・・・。
そんなとき、友だちの家で雑誌を見てたら、ガラスのアクセサリが載っていて、あ、これいいな、これやりたいな、と衝動的に思いまして・・・それがキッカケといえばキッカケですね」



■それまで何かアートの経験が?

いいえ、ありません。
絵を書くのは昔から好きでしたけど、特に勉強したわけなくて・・・。
ガラス工芸も独学です。
海外からデモストレーションに来ている人がいたので、それを見て学んで自分なりにやってきたという感じですね。

最初は趣味でやってたんですよ。
でもだんだん作り方とか考えて眠れなくなってきて。
とりつかれたみたいになって。
ずっと作っていたくなって。
それで、仕事にしたんですよ。



■まわりの理解はすぐ得られた?

いえ、全然(笑)。
全然理解を得られなかったので、もう強行突破ですね。
不安定な芸術家みたいな仕事は認められにくいですよね。

■ボロシリケイトガラスの魅力は?

やっぱり光にあたった時の美しさですね。
思い描いた光が浮かべば、嬉しいですよねぇ。

ガラスって場所や光で全然違って見えるんですよね。
それが面白さでもありますね。

あと可能性でしょうか。
理化学用のビーカーやシャンデリアにもボロシリケイトは使われています。
結構可能性の高いガラスなんですよ。
考えれば考えるほど、いろんなものが作れる。
そこがいいですね。



作品を作り始めて3年目。自分らしさがもっと作品に出たらいいなと藤原さんは言います。
透明なガラスの表面にデザインを書いたら、ガラスを溶かして模様を作っていく。
頭の中で想像しているように行くときもあれば、意外なデザインができることもあります。
それを楽しみながら藤原さんは作品を作っていきます。

今は、実家の納屋の一角を工房にして、ボロシリケイトガラスの作品が作られています。
不思議なガラスの空間に癒される人も多いようです。
ペンダントにしておしゃれを楽しむももちろんですが
ガラスを覗き込んむ楽しみ方も。
光に当てるとまた違う世界が広がります。



■いま楽しいですか?

ええ、楽しいですね。
夜中眠っていてもフトひらめいたらすぐ工房にいって作ってしまいます(笑)。

評価されるのも楽しいですね。
家でつくって家に飾っていても仕方ないですしね。

マルシェとか全国どこかしらでやっているので、
今は三重県と愛知県のそんなイベントに出店して販売しています。

藤原さんがやってみたいことの1つに世界遺産のナイヤガラの滝を見に行くことがあります。
その空間に身をおいてみたいんですって。
とっても幻想的なガラスの作品は、見ているだけでなんだか落ち着きます。
ランプシェードの制作もスタートするそうです。
楽しみですね~。