『ミエてくる!』2018年3月12日

名松線の終着駅「伊勢奥津」(いせおきつ)を降りるとそこは伊勢本街道の奥津宿です。
かつては神宮に参拝する多くの旅人で栄えた宿場町。
そこにひっそりとオープンしたカフェがあると聞き訪ねてみました。

津市内から車で一時間強、目指す伊勢奥津駅に到着しました。
改札を通り抜けホームに立ち線路の終わりを見届けました。
終着駅であることをこの目で確めたるとサイハテの旅の気分が高まります。
無人駅で自動改札機もないのでホームへの立ち入りは自由にできてしまいます。
ここを訪れたならぜひこのサイハテ感をぜひ味わって欲しいです。
お時間がある方は、名松線を始発の松坂駅から乗って来られることをおすすめします。

 

駅舎に掲示板があり街の情報がいろいろと貼られていました。
目指すカフェの手がかりを探すとカフェへ行く道順を示す地図が見つかりました。
「古民家カフェ 葉流乃音 はるのん」とあります。
丁寧に書かれた手書きの地図に期待が高まります。

 

駅前の駐車場に車を止めて歩きだすと程なく伊勢本街道に出ます。
その角にはこんな昭和な店先が。

 

趣きのある伊勢本街道、宮城橋を渡り、歩いて行きます。

 

駅からゆっくり歩いて10分ほどで目指すお店に到着です。
間口の広い築100年の古民家、手入れがゆきとどいています。
お店の名前は、「葉流乃音」と書いて「はるのん」と読みます。

「はるのように のんびりと お過ごしください」

という思いを込めてつけられたようです。

 

古民家の4つの部屋をぶち抜いたひろびろとした空間にゆったりと個性的な椅子が配置されています。
訪れたのはまだみぞれ混じりの雪がちらつく寒い午後、薪ストーブに近い温かい席に座ります。
スイーツと飲み物を注文し、ゆったりと時間が流れる時間を楽しみます。

 

『くずもちと紅茶のセット』 900円
あつあつの練りたて!
くずもちをにきな粉とメープルシロップをかけていただきます!
奈良県大宇陀、森野薬草園の本葛を使っています。

紅茶は、地元美杉産です。
口に残るメープルシロップの香りと紅茶の香りが混ざり合ってたまりません。

 

『ピーカンナッツのタルトとコーヒーのセット』 700円
ピーカンナッツが満載!
豊かなナッツの風味がコーヒーにベストマッチ!

本日のスペシャリティーコーヒーは、ブラジル ブルボン グランデ S19
1週間以内に自家焙煎した豆を直前に挽いてハンドドリップしています。
看板メニューのタルトのコーヒー、しあわせになれます。

定番スイーツは5種類あり、この日は3種類が注文可能でした。

 

『ミックスサンドイッチ』 700円
長居して小腹が空いたので追加注文しちゃいました。
・「美杉の森林たまご」の塩こうじ漬けゆでたまご
・「鎌倉クラウンハム商会」の無添加ロースハムの特注厚切り
・天然酵母と国産小麦を使った自家製食パン
・一日限定8食
こんなこと書いてあるメニュー見たら注文しちゃいますよね。

穏やかな味付けで素材が口の中でとけあってうっとりです。

 

ご店主が惚れ込んだ家具メーカーのいろいろな椅子が並んでいます。
それぞれの座り心地をゆっくり楽しみたいです。

 

オーナーご夫妻です。
大阪から移住されて、2016年6月にカフェをオープンされました。
写真からも優しさがにじみ出ているお二人です。
メニューにも家具にも電灯にもすべてお二人のこだわりが詰まったお店でした。
またゆっくり訪れて、カウンターに座ってお二人のお話をじっくり聞いてみたいです。