企画展「熊野古道小辺路~二つの聖地を結ぶ道~」

■開催日時

2018年4月21日(土)〜6月17日(日)9時00分~17時00分

■開催場所

三重県立熊野古道センター展示棟企画展示室(向井)

■内容

尾鷲市向井にある三重県立熊野古道センターにおいて企画展「熊野古道小辺路~二つの聖地を結ぶ道~」が開催されます。

空海が開山した真言密教の聖地「高野山」と熊野三山のひとつ「熊野本宮大社」を最短距離で結ぶ経路を熊野参詣道(熊野古道)小辺路と呼び、紀伊半島のほぼ中央を南北に通っています。約70㎞の行程の間には、標高1,000mを超える峠が4つあり、山岳路としての要素が強く、熊野参詣道の中でも最も険しい道であるといわれます。小辺路の起源は、もともと紀伊山地山中の地域住民の生活道として拓かれたもので、やがて高野山や熊野三山へ参るための参詣道として利用されたことにあると考えられています。
小辺路の初見は、近世初頭の笑話集『醒酔笑』巻一で、その後、伊予国の武将土井清良が高野山から小辺路を通過し、伊勢に参詣した際の『清良記』、大阪の商人が綴った『熊野めぐり』や伊丹の酒造家の紀行文『三熊野参詣道中記』などに登場します。
本展では、生活道としてあるいは参詣道として様々な役割を果たした熊野古道小辺路について、近世から現代までどのような人が通行し、どのような振舞いをしたのかを明らかにするとともに、小辺路に関わる史料や道中の道標、町石、茶屋跡などの交通遺跡などを紹介し、熊野参詣道小辺路の魅力にせまります。

【展示構成】
1.小辺路の交通遺跡
2.小辺路に関わる史料‐道中日記、往来一札など
3.二つの聖地(霊場)
4.現代の小辺路