三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート」2012年1月29日放送

移住者ならではの視点で、熊野の魅力と奥深さを発見し発信!
『熊野セールスレディ』が、熊野に人を呼び、地域をゲンキにします!

熊野市七里御浜にほど近い、国道42号線沿いに佇むお店『木花堂(このはなどう)』。
ここは、地元熊野の原材料で作られた商品や、熊野在住の作家さんの作品が並ぶ、熊野にこだわったセレクトショップ。
尾鷲産のヒノキを利用したアイテム、熊野の伝統工芸品・市木木綿などが、所狭しと並びます。


このお店を切り盛りしているのが、久保咲恵さん。
久保さんは、神奈川県出身。
父親の生まれ故郷である熊野で夏休みや冬休みを過ごした体験が忘れられず、8年前に、ここに移住してきました。
現在は『NPO法人熊野ふるさと倶楽部』の職員としてツアーガイドやフリーペーパーの発行に関わりつつ、昨年、個人でこの『木花堂』をオープンしたのです。


木花堂のもうひとつの「売り」は、昔なつかしい量り売り。
熊野産の調味料や保存食を、量り売りで販売。
干ししいたけ、塩、梅干し、お茶などなど。ひとつひとつ大切に作られた熊野の食材を、お好みの量だけ買うことができます。

久保「お客さんはみなさん、こんなに『メイド・イン・熊野』があるんだって、驚かれますね。
熊野の伝統工芸品や、食品や調味料…たくさんあるんですよ!」


また、久保さんは『くまのジャーナル』も発行。
取材や編集、発行の全てに関わっています。
一昨年の秋にスタートして以降、季節ごとに発刊し、地域密着型のフリーペーパーとして話題になりつつあります。


そんな久保さんが取材で立ち寄ったのは、丸山千枚田。
『NPO法人熊野ふるさと倶楽部』では、丸山千枚田を歩くロハスウォーク、縄綯(な)いなどの農村体験、そして、千枚田で暮らす人と触れ合うことができるモニターツアーを開催。
この企画の中心となったのも、久保さんでした。
他にも、様々なモニターツアーの企画に関わり、熊野を知ってもらう機会を提供しています。


こちらが取材の目的地である『千枚田荘』。
千枚田の中に佇む宿で、食事だけの利用も可能です。


久保さんが会いに来たのは、ステンドグラス作家の東幸子さん。
東さんは長崎県佐世保市出身で、3年前に熊野に移住して来ました。
移住者同士ということもあって、久保さんと東さんは親友と呼べる存在。

東さんの工房は、『千枚田オートキャンプ場』にあり、そこでステンドグラスの体験教室なども行なっています。
また、東さんは、これまでの仕事の経験を生かして、商品開発やイベントの企画など、プランニングの仕事にも携わっているそうです。


丸山千枚田を訪ねる女性客向けにと、東さんと『千枚田荘』のスタッフで考案したランチプレート。
久保さんは、フリーペーパーに載せる写真を撮影しに来たのでした。

東「一人でよく頑張っているな、と思います。
そして熊野のことを、ものすごく考えていますね。
景色がキレイとかだけではない、もっと奥の深いものを教えてくれて…久保さんのおかげで、ここでの暮しがすごく楽しくなりました!」


久保さんと東さんの何気ない会話がきっかけとなって現在、商品化を目指しているのが、この『生姜シロップ』。
東さんが生姜に注目したのは、獣害の被害が少ないと言われる点。
その生姜を使って、何か作りたいと商品開発がスタートしました。
熊野の新たなお土産に…と期待を寄せる『生姜シロップ』は、間もなく発売予定だそう。

熊野をもっと良くしたい、もっと伝えたい…そんな思いで二人はつながっています。


続いて久保さんが訪れたのは、熊野の最も山深いところにある宿『山里民泊・あかくら』。
赤倉には、今や数軒の民家しかなく、その1軒が1日1組限定の宿として提供されています。


宿の主であり、その家に生まれ育った中平孝之さんは、久保さんが働く『NPO法人熊野ふるさと倶楽部』の理事でもあります。

中平「久保さんはバイタリティがあって、都会っ子の良い部分をすごく持っている。
彼女には『熊野のセールスレディ』になって欲しいですねぇ(笑)
モニターツアーなどを通して、熊野をどんどん売り込んでもらいたいな」

久保「意気込みはあるけど、自信があるかというと…。
でも、何か自分にできることを見つけて、どんどんやっていきたいです!!」

移住者だからこその新しい目線で。
より強い意気込みで。

熊野の魅力を伝え、ますます、熊野をゲンキにしていきたい。
そんな熊野のセールスレディの誕生です!