日本には、味噌や醤油や味醂、日本酒、甘酒、塩麹醤油麹などの発酵調味料があります。これら全て糀菌によって作られています。

以前、日仏合同ドキュメンタリー映画で「千年の一滴」を鑑賞した時に、空気中に浮遊している糀菌を採取するのに、お茶碗に蒸したご飯に椿の灰をのせて、緑の黴びに覆われると云うシーンがとっても強く印象に残っています。そのシーンが何を隠そう「菱六」の助野彰彦社長だったのです。
「菱六」は、京都で360年以上続く老舗種麹屋です。
麹菌は日本特有の菌で日本の国菌にも指定されており、この元となる種麹を製造・販売しているのが業界では「もやし屋」と呼ばれる種麹屋です。
平安時代の終わり頃から、密造酒の取り締まりと酒税収入の確保のために、朝廷が設置した「麹座」というのがあり、麹の製造と販売が行われていた。お酒や味噌、醤油、甘酒製造用までを取り仕切り、1400年代中頃まで続いていたのが「文安の麹騒動」というのがあって、それまで麹を造っていた「麹座」が崩壊、一部が種麹屋さんとして生業を続けたと聞きました。そして、麹の種継ぎは『一子相伝』だったようです。

種麹を製造しているもやし屋は、現在全国で10軒を切った状況になっています。もやし屋さんがいなくなったら、日本酒や味噌、醤油が作られなくなり、世界遺産に登録された、それこそ日本の食文化が崩壊してしまいます。

と云う事で、昨年末に京都で助野社長の2日間に渡る糀おこしのWSに参加して、是非に三重で助野社長の想いや糀の事を知って欲しいと懇願し、今回お初となる三重での助野社長による「糀のおはなし会」を開催することとなりました。

糀に関して初心者の方でも糀を既におこしている方でも、この貴重な機会にふるってご参加下さいませ。
〈タイムスケジュール〉
午前:発酵食の歴史や微生物や製麹の技術など
ランチ:よっしぃの発酵ランチ
午後:質疑応答
この機会に「糀」について深く学んで頂き、糀を多くの方々が自宅で糀おこしをできる切っ掛けになったら嬉しいです。
少し前まで一子相伝だった糀の起こし方。その内緒の話も今回きけちゃうのかなぁ~(笑)と妄想しております。

【詳細】
・日時:2018年6月23日(土) 10:00~14:30
・場所:三重県東員町北大社 いなべ神社近くの法事ハウス
・募集人数:先着15名程度
・参加費:4,500円(ランチ代込)

=連絡先=
080-1454-7253(よっしぃ)