『ミエてくる!』2018年12月1日

答志島のさわらは昔から脂が乗り、旬になると全身がトロのような味わいになると言われていました。
そして今年10月、そんな『答志島トロさわら』がブランド化!
全国的に広めていこうとしていると聞き、まずはM子が実際に食べに行ってみました!

イエ〜イ!
お昼を食べるために、船に乗っちゃうぜ〜!
・・・あ、これは仕事です。仕事なんだからね。

というわけで、ほんの最近、平成30年10月にブランド認定された『答志島のトロさわら』。
鳥羽市、特に答志島のさわらは秋から冬にかけて全国的にもトップの脂の乗りになるため、その美味しさをブランド化しようと数年前から取り組んできたもの。
確かに鳥羽産のさわらは美味しいのです。
私の中でも、これまではさわらと言えば『西京焼き』。
しかし三重に越してきて、鳥羽産のさわらのお刺身を初めていただいたとき、衝撃を受けたのです。
脂はノリノリなのに臭みがなく、それこそトロのような食感。
こんな美味しいお刺身があったのか!・・・と。
なので今回、『答志島トロさわら』がブランド化したと聞き、その美味しさを紹介したいと思ったのです。

 

なんて語っている間に、答志島に到着。
鳥羽マリンターミナルの佐田浜から答志島の答志まで、定期船でおよそ25分。
気軽な船旅を楽しむことができました。

 

路地裏がそこかしこにあり、なんとなく懐かしくなる感じ。

 

港から歩いて2分ほどで、今回のお店『地物GYOKAI喜久屋』へ。
こちらはもともと旅館だったそうですが、数年前に料理店にリニューアル。
地の魚をメインとした料理を提供しています。

今回はさわら尽くしの『鰆爛漫コース』を注文しましたが、他にも『伊勢エビ活造り会席コース』『答志島天然フグ味わい五福コース』『旬の旨い魚が主役の定番セット』『答志島海の恵コース』など魅力的なコースが多々あり!

 

『鰆爛漫コース』、まずは『自家製一夜干しの溶岩プレート焼き』からスタート。
溶岩プレートがかなり蓄熱性があるので、しっかり火が通ります。

 

身はしっとりで、一晩干したからか水分が程よく抜けて味が濃い!
お酒とご飯の両方をいただきたくなる味です。

 

一夜干しを焼いている途中で登場の『刺身三種』。
たたき、ハラミ、中落ち。
ハラミが一番トロ的な脂を感じます。
っていうか、本当に美味しいです!
あまりにもクセがなくて、何のお魚かわからないくらい。
あ、これ褒め言葉ですよ。
噛むと鼻の奥から、脂の良い香りが広がってきて、「ああ、さわらだな」とわかるわけです。
旨味が強くて、何ていうか『出汁』をそのまま食べているような気になります。

 

『チーズ入り塩麹漬さわらカツ』。
さわらがまさかのカツに!

 

しかもチーズが入っているので淡白なさわらに、俄然ボリュームが。
さらにさわら自体に塩麹の味がしっかり染みているので、複雑な味わいとなっています。
それにしても大きい!
多分、これが定食などのメインにしたら、それだけでも大満足かも。

 

おお、まだ出てきます。
『さわらの西京焼きグラタン』。
アッツアツ!
蒸されて、身がフカフカになっています。
これは今までにない食感。
西京味噌の香りがふわんと立ちのぼり、これまたお酒とご飯の両方が欲しくなります。
結構味が濃い目なのですが、下に敷いてあるほうれん草が舌をマイルドにしてくれます。いい仕事してますね!

 

ええ、まだお料理が来るの!?
・・・と、嬉しい悲鳴。
料理屋さんのお出汁が嬉しい、トゥルットゥルの茶碗蒸し!
中にはさわらの中落ちのお団子が!
ふんわり〜、美味しい・・・。

 

そして最後に、ここに来てなんと『づけ茶漬け』!
え、これって一人前なの?
二人前じゃなくて?

 

お出汁を温めている間に、づけさわらをご飯の上にスタンバイ。
大きめのお刺身が11枚。
お、多すぎでは・・・。

 

そして熱々のお出汁をかけます!
お刺身の色が変わります!
すぐさま食べます!
・・・は〜・・・しみじみ美味しいです。
火が通ることで身の旨味が増し、しかもお出汁の旨味と相まって、旨味の相乗効果が生まれちゃっています。
美味しすぎる。
でも、もうお腹がパンパンです。

 

『喜久屋』のご主人、濱崎英生さんと奥さんの亮子さん。

「答志島は以前からさわらが美味しいと言われていて、今回のブランド化は当然だと思います」

と、濱崎さん。
ただ『答志島トロさわら』として認められない規格外のさわらももちろん美味しいとのことで、今回の『鰆爛漫コース』すべてに『答志島トロさわら』を使用しているわけではないそうです。
調理法に合った大きさ、身の質のさわらを使い分け、一番美味しく食べてもらうようにしているとか。
また、『トロさわら』の基準は当日揚がったものしか認められないそうですが、2日ほど熟成させたほうが美味しい場合もあるとのこと。
なのでケースバイケースで使い分けをしているようです。

 

・・・なんてお話をうかがっていたらデザート到着。
『蓮台寺柿の羊羹』。
もちろん、ご主人手作り。
これはすごいです。
柿の良いところだけをグッと凝縮したかのような一品。
甘さは控えめで、お腹パンパンの食後でもするすると入っていきます。
この羊羹、食事とともに、ぜひもう一度食べたいです。
ちなみにこの『鰆爛漫コース』、3000円!
何も追加していません。
食べごたえありますよ!

 

最後にお二人を激写する私・・・も後ろから撮られていたようで、お恥ずかしい。

「今度は夜来てゆっくり食べたいな〜、でも宿をどうしようかな・・・」

なんて言っていたら、昔旅館をやっていたツテで、近くの宿を紹介してくれるとのこと!
本当なら1泊2食ですが、1泊朝食付きで宿泊させてくれるそうですよ!
やった〜!!

これは再訪せねば!

ご馳走さまでした!

 

地物GYOKAI喜久屋
住所 三重県鳥羽市答志町1354-13
TEL 0599-37-2047
営業時間 10:30〜14:30(最終入店13:30)、17:00〜21:00(L.O. 20:30)
受付時間 7:30〜22:00
定休日 不定休