『ミエてくる!』2019年2月25日

珍しい特殊神事「日本一ほほえましい 狐の嫁入り神事」

 
【日本一ほほえましい 狐の嫁入り神事】
日時:2019年2月3日(日) ※毎年2月節分の日
場所:三重県四日市市海山道町鎮座 海山道神社
 
小学生の頃から晴天なのに雨が降る日は「狐の嫁入りだ!」って信じてた。
その狐の嫁入りが実際に見れる神事。
ずっと前から来てみたいと思いつつ・・・いつの間にか数十年。
ようやく夢を叶えに来ました!
とても楽しみです!!

近鉄海山道駅を降りたら、目の前にある海山道神社。
私たちは「みやまどさん」と呼んでます。
正面から赤い鳥居が続きます。

境内には開運稲荷本殿の他、31のお社が鎮座しています。
絶対、自分に合う神様が見つかるはず!
節分祭は厄払いができるし、今年は良い年になりそう♡

海山道開運稲荷神社のご本殿と本宮の洲崎濱宮神明神社を参拝。
さっそく、おみくじを・・・。
初めてみるお守りがいっぱい!カワイイ~!!
「おみくじたまご」と「願かけ石」をお願いしました!
【おみくじたまご】
たまごの殻を割ると中からおみくじが!!
花の種もついていて、何の花かは咲かせてからのお楽しみなんだって。
【願かけ石】
小さな石に願い事を書き願かけをすると願い事が成就する石。
私は「祈 招福・金運」を購入しました。

 

あっつ!!御朱印もらわないと!
「御朱印をお願いします」

本日は特別な御朱印なんだって。ラッキー!!
違いがわかるかな??
書き置きを頂けるとのこと。
ありがとうございます。

※書き置き(既に御朱印が書かれた和紙のこと)
書き置きの御朱印は、そのまま御朱印帳に糊などで貼ってもOK。


【まめ知識】

海山道神社の狐の嫁入り神事って?

◆境内にある「助四郎社」の神使総本家 助四郎家の嗣狐助太郎へ、
 同じく境内にある「福徳社」の神使福徳家の娘狐福子がお嫁入りする行事のこと。
◆厄年の氏子男女がキツネの面と尾を付けて新郎新婦役を演じ、厄払いをします。
◆新郎新婦は社宝の狐のお面をかぶり、長い尾をつけた婚礼衣装姿。仲人も親族も狐の姿です。
◆神社が奉るキツネの婚礼を再現し、節分の恒例行事として戦後から続いています。


神事が始まるのは14時30分から。
社内では準備が進んでいます。

地域の氏子さん達が集まり、ソワソワ。
大切な神事の前なので少し緊張気味。


定刻の14時30分・・・だけど、お天気が安定せず、待機。
決行か中止かの連絡を待って、神主さんは携帯電話を片手に落ち着かない様子。

花嫁衣裳は毎年、その年の新作。新品!
狐の花嫁さんが袖を通すことで、縁起が良いとされています。
そんな花嫁衣裳を雨で濡らすことはNG。
だから、雨が降ると中止にするんだって。

海山道神社の周りにはかなりの人だかりが。
みんな楽しみに待っているし、雨が止むといいなぁ。


しばらく待っていると・・・神職の先導により行列が動き始めた!
よかった~!!無事に神事スタートです。
みんなも笑顔。

神主さんを先頭に、赤鬼青鬼とともに、狐の花嫁さんを迎えに行きます。


素敵な音色が聞こえてきました!!
続いて、海山道神社楽師のみなさんです。

笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)、太鼓の楽師らが雅楽を奏で、賑やかに練り歩きます。

本日は笙2名、篳篥2名、龍笛1名、太鼓1名の5名のみなさま。
あっ、太鼓の担ぎ手2名も加えて総勢7名。

本日は女性の楽師がメイン。
婚礼の舞台が明るくなるから、なんだって。
お祝いムードがまた素敵☆

海山道神社の雅楽を支えるのは10名の楽師。
吹奏楽の経験があったから会社で誘われたり、
もともと神社に興味があり、なにか貢献したいと参加したり、
雅楽に興味があり、参加したり、
理由はそれぞれ違いますが、
みんなで力を合わせながらとても楽しそう!!

月に1回程度練習を行っているそう。
海山道神社の行事は年に7回あり、交代して演奏しているんだって。

最古のオーケストラと呼ばれる神社の雅楽。
◇太鼓は指揮者
他の3つの管楽器の音は下記のように表現されることもあるんだって。
◇笙(しょう)・・・甲高く幻想的な音、天からさしこむ光(天の音)
◇篳篥(ひちりき)・・・中音域で力強い音、地上にこだまする人々の声(地の音)
◇龍笛(りゅうてき)・・・古風な音、天と地の間を縦横無尽に駆け巡る龍(空の音)

昔は楽譜がなかったため、唄ってリズムや音程を覚えてから演奏したんだって。
伝承ってスゴイね。


本日の主役である花嫁(福徳家の娘狐福子)が登場!
狐のお面の表情が独特!
花嫁衣装、すごく素敵!!

こんなに多くの人にお祝いしてもらえるっていいね。

よーく後ろ姿をみると・・・なんと「シッポ」が!!
もふもふ感がめちゃカワイイ~!!
やばい、さわりたい。


赤鬼青鬼の先導、狐のお嫁入りという提灯(ちょうちん)の火に導かれ、
花婿花嫁と仲人、親戚。
また、その後ろを太鼓、笙、篳篥、龍笛の楽師のみなさん。
その後ろを箪笥、長持、千両箱等の嫁入り道具と続きます。

そして結婚式場である舞台の上へ。

神職によりお祓いがあり、
仲人狐の「コーンコーンコーン」の鳴き声で式が始まります。

そういえば行列が始まる前に、仲人狐役の方が「恥ずかしい、緊張するわ」って言ってた。
・・・なるほど。「コーン、コーン、コーン」だからだ。
でも、大きな声で振り切っていて、めちゃ素敵でした!!

夫婦ちぎりの盃(さかずき)ということで、三々九度(さんさんくど)の盃を交わします。



神社境内は清々しさに加えて、
狐の嫁入り神事の活気のあるムードで、みんなが笑顔。
つられて、私も笑顔でワクワク気分で過ごせました。

神事を体験しているうちに、
昔ながらの伝統が続いていることの素晴らしさと、
それを支えている氏子のみなさまの努力と気持ちに感動しました。

1人ではできないけど、
周りにいる仲間と一緒だからこそ、
継続していけるのだなと思います。

忙しい中、お話を聞かせてくださったみなさまに心より感謝します。
このご縁が長く繋がりますように。
ありがとうございました。
 
【おまけ】
境内で売っていた恵方巻も美味しかったです。
ローソンの販売出店だとは気づきませんでした。(笑)
・・・よーく見たら法被(はっぴ)がローソン。