『ミエてくる!』2019年4月20日
 
 
【Théâtre de Belleville 2019 春シーズンプログラム「幻灯会2019春ー沖縄」】
日時:2019年4月7日(日)17時開演
場所:美里の劇場theatre-de-belleville(津市美里町三郷2104)
出演:松原 豊・大岡英介・前田明子
 
前回の加藤みきお&加藤ひろみち「〜三つのアニバーサリー〜写真展」で見かけた写真師 松原豊さんの写真が気になって気になって・・・。
FBで「幻灯会2019春ー沖縄」というライブ?写真展?が開催されるのを知り、来ちゃいました。
写真と生演奏のコラボって紹介してあるけど、どんなんだろう。ドキドキ楽しみ!!

会場が津市美里の劇場「theatre-de-belleville」。
・・・なんて読むのかな。

調べてみたら「theatre-de-belleville(テアトル ドゥ ベルヴィル)」は第七劇場という劇団の拠点。
国内外で活躍する劇団で、これまでに国内20都市、海外4ヶ国で作品を上演してる。すごいなぁ。
・・・なんで三重県?津?美里に??
 
受付にちょっと目立つ方、発見。
われらがサルシカ隊長のスマートタイプ。(笑)
声をかけてみると・・・第七劇場の代表であり演出家の「鳴海康平」さん!!
 
美里に拠点を移した理由を聞いてみると、
『ゆっくり、ものづくりができる場所』を探していたところ、ご縁があったのが美里。

劇団員は三重はもちろん、愛媛や関東など全国各地にいて、練習があると美里へ集まってくるんだって。
練習をして、地元へ帰り、自分で考え、深まったものをまた練習に持ちあう。

短期集中で舞台を作ってきた時を経て、「時間」をかけることで熟成される「もの・想い・かたち」を楽しんでいるそう。

 
「シーズンプログラム」は春と秋に行っています。
ダンスや色んなジャンルがあり、
多くの方に劇場を知ってもらいたい、芸術に触れてほしいとの想いからスタートしたんだって。
見てみないと体験してみないとわからない、ってことだよね。

あっ!松原豊さん発見!!
人懐っこい満面の笑顔。重みのある安心できる笑顔。

今日はどんな内容なのか聞いてみたら・・・「独特な世界だと思う。」だって。
 
えー、イメージできない。
わからない分、期待MAX☆

劇場へ入ってみると壁や床、階段や椅子の「木」が素敵。
非日常な雰囲気がする!!
椅子に置いてある座布団が心地よくって嬉しい。ステージの壁はブロックのように見えるけど実際は「木」。
ブロックの無機質な冷たい感じのようで、木のぬくもりを感じる違和感。

んー、不思議な空間だなぁ。
 
すでに満席。

いよいよスタート!!
 
総合演出の鳴海さんから今日の紹介。
松原さんの撮影した沖縄風景と八重山民謡を唄う前田明子さんと大岡英介さんの即興音楽のコラボ45分。
その後3人でのトークショー。最後に「カフェ日々是」にて沖縄民謡&鍋パーティーもあるんだって。

【スタート】
海の音、白い波。
海を進む船の写真と共に優しいぬくもりのある声で沖縄、八重山民謡が唄われる。
三線(さんしん)の演奏が、美里から沖縄へ瞬間移動させた感じ。

今度はギター。
音が写真に感情を加えて、より生々しく感じる。

戦闘機の音とともにコンビーフ。
・・・・静かになり、地元沖縄の野菜。
そして、「人」「人」「人」
音楽と踊り。宴会。笑顔。

賑やかな楽しい音楽が気持ちを盛り上げる。
松原さんも太鼓で参加。めっちゃ楽しそう。笑。

夕方、夜のとばりが訪れる街。
海を進む船の写真。
【終了】


終わった時、真っ暗になったステージをぼ〜っと見てた。
確かに「独特な世界」!!
いつの間にかステージの中へ引き込まれていた!

自分主人公の映画か劇を見ていたみたい。


松原さんと八重山民謡を唄う前田明子さん、即興音楽家の大岡英介さんの3人でのトークショー。
3人をつないだのは亀山にあるレストラン「月の庭」。
そこで出会ったのが始まりなんだって。

写真は松原さんが決めて、どのようにみせるかを鳴海さんと相談しながら決め、
写真に合わせて音楽をつけたり、
音楽を聴いて写真を変えたり、
写真から受けたイメージで曲を作ったり。

・・・みんなのインスピレーションを合わせて、話しあって、共感してつくりあげた作品なんだって。

だからなのか、写真と音楽と唄との一体感が気持ちよかったなぁ。


松阪絞りの素敵な着物姿の前田明子さん。
てっきりプロだと思ったら、松阪市にある「太陽さんさんごはん 風車かじまや~」 の店主なんだって!

三線(さんしん)を始めたきっかけは、
大ファンだった「BO GUMBOS(ボ・ガンボス)」がロックに三線(さんしん)を入れたこと。
その音を聞いて三線を習いたいとなんと単身で沖縄へ。宿の住み込みアルバイトをしながら1年間学んだそう。
スゴイ行動力!!

三線(さんしん)の素朴な音と明子さんの優しい声が妙に耳に残ってる。

2年も唄っていなかったんだって。もったいない!!


幻灯会のスタートから演奏されている即興音楽家の大岡英介さん。

バイオリンの弓を使ったり、いろんな物から奏でられた音。
写真をより映像に近くした音楽、聞いたことがない曲。

不思議と写真に動きを与えた感じがして。
私、写真なのに映像(動画)みたいに受け止めてた。


本日の写真は松原さんが1997年に名古屋港から船を乗り継ぎながら与那国まで向かった時のもの。
「フィルム時代の写真だからこそ、デジタルとの違いを感じてほしい。時を経て変化するものがある。」と松原さん。

宴会の写真はたまたま通りかかって、仲間に入れてもらって、撮った写真なんだって。
えー!!なのにあんな素敵な笑顔の写真がとれるの??
松原さんの人懐っこさ、受け入れられる度合い、はんぱない。


松原さんに「幻灯会」について聞いてみました。

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『二度とないライブ作品』です。
1度しかない舞台だからこそ、「今」感じていることを大切にしてほしい。
感じることは人によって違うし、いつも同じではないから。
「ここへ来ないとわからない」をそれぞれの中で感じてもらいたいと思います。

この「幻灯会」は演劇からつかませてもらい、生み出されたもの。
残らないものも面白いなぁと思って。
単純に演劇がうらやましかったのかも。(笑)

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「残らないもの」っていう言葉は写真を撮っている松原さんだから出てくるんだよね。
松原さんの写真には残らない大切なものも写っている気がするけど。


「今」感じたことを大切に、
形なきものの感動を味わう。

それも1人じゃなくて、空間をともにしている人たちと。
みんなの発する感動や想いが伝わってきて、さらに気持ちがアップする!!

不思議な空間、素敵な体験、貴重な感動をありがとうございました。

松原さんが最初に言ったように本当に独特な時間でした。

「ライブ」っていいですね!!
実際に出かけてくる、体験するってとても大切だと改めて思いました。
いい時間をありがとうございました。

 
【おまけ】
お楽しみはやっぱり宴会。
沖縄のビール!泡盛!美味しいお鍋や野菜、パン!!
お料理はもちろん、またまたこのポン酢も絶品で!!!
・・・車できたのでノンアルコールで(残念)乾杯!
贅沢にも前田明子さんの演奏と唄。
最高の夜となりました。
おもてなしをしてくださった松原さんの奥様、ありがとうございます。