的にするどく刺さったのは、吹矢。
スポーツウエルネス吹矢は、肺機能を活性化させるスポーツのひとつとして、1998年に日本で誕生！
以来、全国大会が開催されるほど、各地にその人気が広がっています。
ここ亀山でも、7年前にスポーツウエルネス吹矢サークルが発足。
この日は亀山市文化会館にて練習。
みなさん、楽しく、そして真剣に、吹矢を楽しんでいます。

『亀山スポーツウエルネス吹矢　グリーンメイト』代表であり公認指導員の渡邊佐智男さんに、発足のきっかけをお聞きしました。

「高齢化が進んでいる今、その人たちが外で活動できるようにと、2016年に亀山市の市民講座で20名募集したところ50名の応募があったため、抽選で20名を選び、講座をはじめました」

現在約45名が本部の協会に所属し、4支部に分かれて、それぞれ月に1～7回程度練習しています。

「健康目的でしている人が約7割、技術を上げて5段取ろう、7段取ろう、それから全国大会に行こうという人は約3割ぐらいですね」

今日は、4支部が集まっての合同練習。
参加者の皆さんがぞくぞくとやってきました

背負っている袋の中には吹矢の矢と、そして的！
そうなんです、筒や矢はもちろん、的もそれぞれの自分のものを用意して使います。
もちろん、初めての体験や、ある程度までの期間は、レンタルできるそうですよ。

小ホールでは準備が進んでいます。

吹矢は実力に応じて距離が決まっているため、6ｍ、8m、10ｍのラインを引きます。
ちなみに筒は長さ120cm、内径13ｍｍ、重さは数種類あります。
矢は長さ約20cm、先端は金属製、重さは約１g。
的は各辺約33cm、円心から半径3cm、6cm、9cm、12cmの同心円が描かれていて、点数が割り当てられています。

準備が終わってはじまったのは吹矢体操。
これは一般社団法人スポーツウエルネス吹矢協会が認定する腹式呼吸をベースにした体操。
毎回、練習の前にみなさんでおこなっています。

練習が始まりました。
所作・動作にかなり決まりがあるようです。
みなさん、号令に従って一斉に動いていますね。
名前にはスポーツとありますが、粛々とした雰囲気で進んでいきます。

「スポーツウエルネス吹矢がはじまって20年経ちますが、今まで一度も事故が起きたことないんですよ。
それは、一斉に吹き始める、一斉に抜く、みんなが約束通りのことを守っているからなんです。
そのため、ケガが起きないんですね。
また、礼に始まって礼に終わるという武道の精神も入っています」

と、渡邊さん。

健康の為に続けるもよし！
技術向上を目指すもよし！
3ヶ月に一度は段級審査もあり、現在サークル内では2級から5段までの取得者がいます。
なんと、全国大会出場者も！

「私は心肺の方があまり丈夫じゃなかったものですから、腹式呼吸を使うっていうことで、丈夫になるんじゃないかという期待を持ち、こちらに入会しました」

「腰回りが細くなるよと勧められて、はじめました。
健康診断の時に、自分では気づきませんでしたが、健康診断でウエストが10cm、体重が5kg減ってました！」

「私は弓道をしていたのですが、的が似てるんですよ。
的を狙ってじっくり集中力で持ってふっと吹くのが共通していますね。
弓道の助けになるかなって思って吹矢をやっています」

「定年になってずいぶん経ちますが、健康のために続けられ、身体に良いということで、がんばっています」

基本の動作は8項目。

①礼をする
②構える
③筒を上げる
④息を吐く
⑤息を吸う
⑥吹く
⑦息を整える
⑧礼をする

得点方法は1ラウンド5本。
真ん中の枠内が7点で、最高得点は7点×5本の35点となります。

このような動作で、3分以内に5本の矢を吹いて1ラウンド。
車いす利用者も、チャレンジすることが出来ます！
高齢者だけでなく、障害を持つ人から小さな子どもまで、誰でも楽しめるのが、スポーツウエルネス吹き矢の大きな特徴です。

「年内に5段になって、全国大会で７位以内に入りたいですね」

「なかなかばらつきが多いので、満点をずっと出せるようになりたいです」

「呼吸のやり方とかが気持ちいいので、ずっと続けたい」

みなさんの目標はさまざま。

「このスポーツは高齢になっても車いすになってもできるので、亀山市の高齢者のグループ、車いす利用のグループ、一般の愛好者も一緒になって亀山市の市民大会を開きたいと思っています」

と、渡邊さん。

吹き矢の魅力をもっと伝えたい。
亀山スポーツウエルネス吹矢のみなさんは、出張講座や体験会を積極的に開催。
子どもたちへの指導も行っています。

6月8日開催の、福祉イベント『めんめんフェスタ』で『スポーツウエルネス吹矢』がオープニングイベントを飾ります！
是非、お出かけを！