『ミエてくる』2019年4月21日

尾鷲、海山近隣で収穫された新鮮な旬の食材を活かし、素朴な味付けで調理!
若き料理人が作る、若さと勢いを感じる料理を堪能しました!

前菜3品。
綺麗です!

 

若竹煮。
ほんの僅かにエグみが残る、好みのアク抜き具合。
サックサクです。
わかめはさっと火を通してシャクシャク。
薄めのお出汁が両方の味を引き出しています。

 

シビマグロの漬け。
漬けて水分が抜けたからか身がもちもち!
胡麻油とたっぷりのネギが漬けと合うなんて知りませんでした!

 

黒キャベツのおひたし。
キャベツというより、なばな的な食感。
驚くほど味が濃い葉野菜です。

 

茶碗蒸し。
食事の早い段階での茶碗蒸しは嬉しいです!
この日は雨で肌寒かったため、熱々の一品はありがたい。
それにしてもこの茶碗蒸しは美味しい!
最初は卵の味が全面に来るので、お出汁控えめなのかなと思うのですが、食べ進むうちに、どんどんお出汁の旨味が強くなっていくのです。
不思議。
具は、マトウダイとイトヨリとグレ。
大台産の原木椎茸。
さすがのお魚使いで、まったく臭みなし。
原木椎茸は、椎茸が苦手な私でも美味しくいただけるほど、あの独特の臭いがなく、キノコの純粋な旨味を感じます。

 

牛乳餅。
これ、すごいです!
めちゃもっちり。
まさに餅。
中に刻んだ玉ねぎが入っていて、一緒に食べると和風クリーミシチュー的な味わい。
でもかけてあるあんはしっかり和の味。
でも喧嘩しない!
散らしてある山椒の葉っぱがピリリと全体を引き締めて、効果的です。
これはまさしく未知の味わいでした。
みなさんにも食べてみてほしい!

 

でね、お気づきになられた人もいるかと思いますが、器がとても素敵なんです。
これは先代のお店からあったものだそうで、あまり使われていなかった器を出しているのだとか。
これらも一見の価値ありです。

 

ここで、わらさの炭火焼き!
さ、最高の焼き目です!
細かく包丁が入れてあって、その筋が綺麗に開いていて、さながら模様のよう。
表面の水分が抜け、皮はサクサク!パリパリ!
それでいて、中の身はしっとりふっくら。
程よく塩が効いています。
いや、それにしても、本当に焼き目がすごいんですよ!
こんなに完璧な焼き具合と食感、生まれて初めてです。
これが紀州備長炭の力なのでしょうか。
いやいや、紀州備長炭を使いこなすご店主の力ですね。
箸を入れた瞬間、本当に感動しましたよ。
ちなみに人参も筍も備長炭で焼いたもの。
中までふっくらで、特に人参が尋常じゃない甘さでした。

 

続いては国産鶏もも肉の炭火焼き。
皮はパリパリ、身が本当にしっとり仕上がっています。
これも備長炭パワーなのかしら。
添えてある尾鷲特産の『虎の尾』を付けていただくと、風味が倍増します!
あ、虎の尾は唐辛子と塩と甘夏の皮と果汁を混ぜたもので、とっても辛いけど、風味が最高です。

 

生野菜は赤水菜。
とても目に良いとのことですが、何より普通の水菜と比べ物にならないほど味が濃い!
旨味というか、コクさえ感じます。
これは尾鷲の農家さんが育てているそうですが、できることなら私も分けてほしいくらいでした。

 

そして、ご飯は長谷園の『かまどさん』で炊きたてを!
あれ?
これで終わり?
と思ったあなた!

 

ここでメインのお刺身登場!
この流れ、最高です!
やっぱり飲まない時は、ご飯でお刺身を食べたいんですよ!
飲むにしても、お刺身でたらたら飲むのがいいんですよ。
よくわかっていらっしゃる。

 

この日のお刺身はマトウダイ、ガスエビ。

 

イトヨリダイ、カツオ、グレ。
カツオの叩きは、もちろん藁で炙ってあるので、香りが良い!
お魚はほぼ地元の引本港で仕入れ。
なので、どれも新鮮です!
美味しいのが当たり前というくらい。

 

というわけで、ご飯とあおさのお味噌汁、そしてお漬物でお刺身ご飯!
お漬物の大根皮のポン酢漬けが癖になる美味しさ。
あおさのお味噌汁は自然な味わい。
2合あったご飯も、2人で完食してしまいました。

 

最後は、ぜんざい。
実はこのぜんざいは先代のお店で、食事後に必ず出されていたもの。

「料理は変わりましたが、これだけは先代の味を引き継いでいます」

と、上野さん。

これこれ、甘すぎず熱すぎず、ホッとする味わいなのです。

オープンしてまだ3ヶ月ほど。
まだまだ慣れないこともあるようですが、ぜひとも続けてほしいです。
津から1時間半で来られるので、間を置かず再訪したいです!

ご馳走さまでした!

 

大人数用に、こんな素敵な部屋もありました。
他にもテーブルと椅子席の部屋もあり。
足の悪い方でも安心です。


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