特別展示室企画展「ふるさとの伝統 市木木綿」

■開催期間

2019年4月13日(土)~6月9日(日) ※会期中無休
【時間】午前10時~午後5時

■開催場所

研究収蔵棟特別展示室

■内容

明治時代、七里御浜沿いの純農村であった市木村(現御浜町下市木)で生まれた市木木綿は、使い込むほどに肌になじむ独特の風合いが好評を呼び、最盛期には奈良・和歌山をはじめ飛騨高山までその販路を伸ばしたと言われています。明治30年には市木村全体が織屋一色になり、まさに村人の生活そのものと言える産業に発展しました。しかし、大正9年以降の世界的な不況と、化学繊維による衣料の大量生産の流れにより、生産者が徐々に減少し、現在は熊野市の向井浩高氏(向井ふとん店三代目)が唯一の生産者となりました。本特別展では、唯一の市木木綿の生産者である向井浩高氏の取り組みを製品と共に紹介し、生産者のアイデアによって現在も新鮮な輝きを放つ市木木綿の魅力を感じていただきます。また、かつてこの地方を代表する産業であった市木木綿の歴史についても紹介します。伝統産業を次の世代へと繋いでいくことの意味について考える機会としていただければ幸いです。

【入場料】無料
【協 力】向井ふとん店(熊野市)