FM三重『ウィークエンドカフェ』2019年6月15日放送

今回のお客様は、伊勢志摩のフィールドを使ってアウトドアの面白さを伝えてくれる『アウティーズ』の南平純さんです。
カヤックやサップなどを使って、体全体で伊勢志摩を感じてもらいたい。
それが南平さんのコンセプト。
気軽にアウトドアを楽しんでもらいたい。
観光スポット巡りの旅もいいけれど、もう一歩先の観光を。
伊勢志摩は楽しい!

っかけは大学時代のダイビング

大学時代は静岡県の海沿いに住んでいたので、毎日朝はサーフィン、週末はダイビングという生活でした。
だから如何にシンプルに海と付き合えるかを目標に、人力にこだわってカヤックとサップという流れになりました。
昔から沖縄が好きで大学時代から通ったりはしていましたが、大学卒業後は普通に就職して伊勢に戻ってきました。
しかしどうしても海の仕事をしたいとの思いがあり、ちゃんと勉強をしようと、石垣島に6年ほど移住して修業して遊んで・・・遊んでいたのかな、ハハハ。
まあ、勉強してきました。
住んでみると意外に見えないことが多くて。
伊勢に住んでいるとき見えなかったものが、沖縄に住んで一年に一度伊勢に帰ると新たに気づくことがあったり。
伊勢の面白さとか。
外からの目線で伊勢を見ることができたので、ここで誰もやっていないことをしようと、伊勢に帰ってきてこのお店を開きました。
やっていた方もいらっしゃるんですけど、どちらかというとマニアックな感じでしたので、僕はなるべく初めて観光で来られた方でも気軽にできるように窓口を広げてやっています。
まだまだ宣伝不足で、夏場以外はそうでもありませんが、やはり夏場は「せっかく伊勢志摩に来たんだから海で遊びたい」という方が多いので、これからどんどん認知度が上がっていけばお客さんも増えてくるかな、と希望しています。

 

アス式海岸はおもしろい

伊勢志摩の特徴はやはりリアス式海岸で、入り組んだ海岸線があることですね。
カヤックやサップなど人力で風に影響されやすいので、遊ぶには恵まれた地形と環境だなと、改めて気づきました。
水辺がたくさんあり、海と山の距離も近いので、海で漕ぎながら山も見える・・・地形の変化に富んでいますね。
カヤックは特に目線が海抜0mギリギリなので、水面から改めて伊勢志摩の新しい魅力を発見できるという意味では面白いかなと思います。
速く感じますが、自然との距離感の近さも感じます。
上から見ているのではなく手を出せば水に触ることができ、風を感じることができ、魚が泳ぐのも目の前で見られる・・・離れた場所から観光で見るより遥かに自然と友だちになることができる遊びだと思います。
エンジンがあると、どうしても騒音というかエンジン音があるので、風の音や潮が流れる音などの、自然の音が聞こえなくなります。
カヤックに乗っていると自然のちょっとした変化にも気づく事ができます。
海に出ると常に五感を研ぎ澄ませて、いろいろなことに集中して遊んでいるので、毎日リフレッシュできていいですね。

 

ヤックは秋がベストシーズン!

カヤックはやっぱり秋ですね。
水温も高くて、漕いでいてもあまり暑くなりません。
真夏は漕いでいると、とにかく暑いんですよ。
なので秋のカラッとした風の中を漕ぐのが楽しいですね。
このあたりだと、二見とか鳥羽の離島ですね。
伊勢湾口にある離島エリア、答志島、菅島、飛島・・・そういう場所は初めての方でも気軽に渡れますし、達成感もあります。
運が良ければイルカの仲間の『スナメリ』にも会うことができます。
秋から春にかけては毎日見られる身近な生き物で、でもみなさん案外、近くにいるということを知らないんですよね。
せっかくなので、そういうのも感じてもらえたら嬉しいですね。
カヤックというアクティビティに対してのイメージがあまりなく、デニムにスニーカーで来ちゃう方もいますが、そういう方ほど感動されて帰りますね。
予備知識がまったくゼロなので、そこに蟹がいる、魚がいるというのを少し体験しただけで感動してもらえる。
ゼロから1になる過程は、僕が見えていても嬉しいです。
サップは初めての方でもはじめやすい。
空気をいれて膨らませるタイプのもありますので、一人暮らしでも車が小さくても運べて保管もできるので、そういった意味でも、今のブームになる要素はたくさんあると思います。

 

が好きで人が好き

時間にも余裕ができて始める、50代くらいの方が最近増えています。
実際に板を持って、自分一人で漕ごうという人は50代くらいが多いです。
今の20代の若い子よりもシニア層のほうが根性もあるし体力もあるので、若い子に負けていないと思います。
ウチでは、お子さんは3歳から、上はやりたい年齢まで。
最高で80歳くらいの方もいます。
誰でもできます。
僕が手取り足取り丁寧に教えるので、安心して参加してもらえると思います。
お客様と話すのが毎日楽しいですね、この仕事は。
結局は海が好きよりも、人が好きなのかもしれませんね。
いろいろな話を聞いて、自分の世界観も伝えられたら面白いし、お客様の世界観も知って、感銘を受けたり。
いろいろな方と話していると、常に自分の世界観を広げられるようになります。
アウトドアというと『遊び』に感じますが、実は防災の側面も持っていて、何かあった時に役に立つことが多いので、地元の方のももっとやってもらい、自然で遊ぶことと自然と生きることを伝えていきたいですね。

海のことや風のことを知るのも、何かあった時に必ず自分の身を守ることになります。
『遊ぶ』というと軽い感じになりますが、掘り下げて考えるととても生きる上で大切なことだと、僕は思っています。