時間:2019年8月24日(土)AM8:00~12:00
場所:鳥羽なかまち(3~4丁目)各店舗とKUBOKURIとアワヘイ蔵
だって、チラシに【各店舗の軒先には風鈴がつるされ涼を提供。朝ごはんや朝酒、朝ビールなど呑んべぇ企画も!】って書いてあって。『呑んべぇ企画』という誘い文句にフラフラと・・・。
三重の地酒、鳥羽限定のお酒の試飲、陶芸、指文字、法話会、コンサート等の体験できる店舗も!
人も建物もどこか懐かしく、食べたり見たり話したり散策したり・・・「昭和な暮らし」が楽しめます。
まず、【糀屋】。創業90年のお豆腐屋さん!
ここの「鳥羽のお母ちゃんが作る朝定食」が超人気らしく、限定20食なので急いでやってきました。
「おはようございます」
入ってみると、時がゆっくり流れて、自由なゆるい感じの空間。
私も自分のペースでのんびりできるし、気楽!
いつも周りを気にしてしまう私にとって、こういう空間・時間の流れっていいなぁ。
早速、朝定食をお願いしました。
■手作り豆腐 朝定食 <限定20食> 400円
ここはお豆腐屋さん。やっぱり手作り豆腐から食べないとね。
・・・あまい!!
何もつけなくても味がしっかりしていて、ざらっとした大豆の食感も残りつつ、爽やかなのどごし。
美味しい。
お醤油もつけてみると、意外。あまみがUPした感じがする。
ぬか漬けも最高。ホントにさりげない味。塩気もさりげない。
これがまた、ご飯とあうー!!
かむほどに甘くなる不思議なご飯に最高。
卵焼きは私の好みのあまい卵焼き。
わかめとお豆腐のお味噌汁も一気に飲んじゃいました。
朝ごはんらしい朝ごはんって、何年ぶりかしら。
母・・・というよりおばあちゃんの顔を思い出しました。
■店主の娘 濱口和美(かずみ)さん
素敵な笑顔の女性がいたので、声をかけてみると
糀屋の店主 濱口さゑ子の娘 和美さんでした。
今日の準備は6時半頃から。早ッ!
あのお漬物はお母さまのぬか漬けなんだって。
ぬか床の年数とまろやかさはイコールなんだと納得。
和美さんは東京で働いていたんだって。
今はお母さまのお豆作りを手伝いながら鳥羽なかまちの新しい街づくりに力を発揮しています。
糀屋のお豆腐は大正時代からの昔ながらの作り方で、すべて手作り。
なので、お母さましか技術的に作ることが難しいそう。
作る数も限られており、店頭販売のみ。
人気で売り切れが多く、幻のお豆腐となっているそう。
そんなお母さまが豆乳でソフトクリームを作りたいって言い出して。
なんとかこの願いを叶えたいと許可を取ったり、機材を揃えたりと苦労したそう。
でも、この豆乳ソフトが大人気!!
甘くないさっぱりしたソフト。口の中でふわ~っと溶ける。ぜひ、食べてみて~。
■朝定食仲間?
朝定食を食べている方が・・・ゲストハウスかもめnbの鼻谷年雄さんでした!
鳥羽なかまちにあるギャザリングルーム KUBOKURI(くぼくり)のシェアオフィスを借りているんだって。
朝ご飯を食べた後はお仕事だそう。なんか、オシャレ。
鼻谷さん、一緒に朝定食を食べれてとても楽しかったです。
貴重な時間をありがとうございました。
糀屋の和美さんオススメで、朝食仲間の鼻谷さんがお仕事をしている【ギャザリングルーム KUBOKURI(くぼくり)】に来てみました。
ギャザリングルームて初耳。
調べてみるとキッチンやカフェ、フリースペースがセットになっている空間のこと。
ここKUBOKURI(くぼくり)は、1階はカフェやフリースペースがあり、2階はシェアオフィスになってて。
シェアオフィスは満員っていうのかな、すべて埋まっているんだって。
スゴイなぁ。
今日は「鳥羽なかまちマーケット」の会場として、鳥羽市内外からの出展があります。
■U3*Labo(うみ*らぼ) 代表 森川 たけしさん
U3*Labo(うみ*らぼ)は世界の海を案内するダイブショップ。
プライベートダイビングツアーなども開催しています。
本日は水中写真を展示。
写真を通じて世界の海に、水中世界に興味を持ってもらいたい!とのこと。
三重県出身水中フォトグラファー森川たけしさん。
見た目は金髪だし、芸術家って感じ。
世界中の海を潜るってスゴイ。
なにか特別なキッカケがあって、この道をすすんでいるのか不思議で。
思い切って聞いてみました。
なんと!!森川さんは真面目な勉強家。(失礼だったらごめんなさい)
大学院時代は勉強が楽しくて、図書館にこもって勉強していたぐらい。
学んだことを活かすために「経理」という仕事を選び、就職。
働いてみるとパソコンと電卓が友達で、人とは必要最低限しか話さない生活。
・・・つまらない。
「人生、これでいいのか」と悩み、退職。
思い切って会社を辞めたのはいいけど、何もやりたいことがなく。
「学生時代にチャレンジしたダイビングが楽しかったなー。」という思い出から、
プロの資格を取り、海外へ。ダイビングショップで働き。そして独立。
人生、自分の勇気でこんなに変わるんだ。
「ダイビングは年一回潜れるかどうかの、一生の思い出となるアクティビティ。私が本当に見て欲しいを思うところへ連れて行ってあげたい。」という気持ちからプライベートなダイビングツアーをスタート。
「来てよかった!」「スゴイ!!」とダイレクトに喜んでもらえるので、とても嬉しく、やりがいになっているそう。
「だからこそ、他のショップにはない、世界中のステキな場所を紹介していきたい」とキラキラと話してくれました。
私もダイビング、はじめてみようかな。
他にもnailroom HARU(ネイル体験)、鳥羽社協 海の子 (EM石鹸等の販売)、花清水(チャンポン)などなど、
魅力的なお店がいっぱい。ここも時間がゆるやかに流れてて、自分のペースで過ごせます。
鳥羽なかまち会の代表 坂田さや香さんと待合せの場所【プリンクM】へ。
オシャレ~!!
こちらは鳥羽なかまち会の副代表を務める遠藤美和さんのアトリエ。
遠藤さんはグラフィックデザイナー・指文字書家。
作品の展示のほか、指文字アート体験やカフェスペースもあり、自然とみんなが集まる場所となっているんだって。
今日はマーケットなので手作りスィーツの販売もあります。
鳥羽なかまち会の設立についてお聞きしたく、ご挨拶。
代表、副代表のお二人とも女性!!
とても魅力的で、若くてパワーあふれてて、かつ、細やかな心遣いに新しい時代の風を感じました。
遠藤美和さん/坂田さや香さん
■『鳥羽なかまち会』代表の坂田さや香さん
坂田さや香さんは大学、社会人と県外へ。
地元を離れて数十年、故郷である鳥羽なかまちに戻ってきました。
途切れかけの人間関係や町の状況をみて、このままでいいのかとモヤモヤしていたそう。
そこへ、2006年国の登録有形文化財となった「鳥羽大庄屋かどや」の保存会をつくるための準備に参加しないかと声がかかり。
これが、活動のキッカケだそう。
私は地域活性化のためのイベントとして、
観光客向けに「鳥羽なかまちマーケット」を開催していると思っていました。
しかし、坂田さんに聞いてみると、
「地元の人が来てくれればいい」
「地元の人は朝ごはんをあまり外で食べないので、外で食べて欲しいと朝タイムに今回チャレンジしました。」などなど、地元に対するの強い想いから開催しているとのこと。
【坂田さんに強い想い】
●地元の人たち同士のつながりを強くしたい
●年配の方、一人暮らしの方と顔を合わせる機会したい
●途切れがちな人間関係をつなげて、気兼ねなく隣町に行く事ができるようにしたい
また、
●子ども達をみんなで育てる、みんなで地域を育てたい
●数十年後、子ども達が戻ってきたい場所にしたい
●20年先を見越して子ども達に引き継げる場所にしたい
●子どもたちが県外に出ても、戻ってきたい、戻ってこれるような環境を整えたい
活動を始めた当初は、
活動に対する理解も難しく、
なかなか話を聴いてもらえなかったり、
協力を得られなかったり・・・。
坂田さんがあきらめず、
何度もなんども通っているうちに、話を聞いてくれるように。
はじめは鳥羽大庄屋かどや保存会準備室の活動を理解してもらうために町のひとの話を聞いていたけど、
そのうち、鳥羽大庄屋かどやのためではなく、全体である「鳥羽なかまちのために」「地域て暮らすみんなのために」何かできないかという気持ちに。そして、「子ども達の未来のために」「鳥羽なかまちの未来のために」という気持ちへと変化してきたんだって。
「時間はかかりましたが、
意見を言い合う、話し合うことができたらか今があると思っています。
お互いを尊重し、理解してくれる。
みんな、いい方ばかり!!」
坂田さんは『つまづく事があったら、待って、考えて、行動する!』を大切に、
これからも鳥羽なかまちのために、子どもたちの未来のために頑張っていきたいと
素敵な笑顔で話してくれました。
・・・ホントに素敵。
女性の優しさを土台に、相手を思いやる心の広さ、決断する芯の強さ、実行していくたくましさ。
またそれを一緒に支えてくれている仲間とともにモチベーションを持続していく。
素敵な環が鳥羽なかまちに広がっています。
坂田さんから11時から今回のマーケットの目玉である流しそうめんがあると聞き、
急いで【浄土宗 春曜山 西念寺(さいねんじ)】に!!
流しそうめん!!
懐かしい!!
むかし、むかし、子ども達が小学生だった頃、
職場の仲間がキャンプ場で流しそうめんをしてくれて。
流しそうめんは日本の伝統だよね!!
年配の方から子どもまで、みんな笑顔で食べてて、
異国の方も珍しそうに見てて。
なんかいいなぁ。
西念寺は鳥羽城主内藤家と廣野家の菩提寺です。
なんと伊能忠敬が測量のために10日間宿泊した歴史もあるそう。
境内は清浄な空気で静かで落ち着きます。
お寺の中の龍が素敵。
御朱印もあるけど・・・
セルフの御朱印!!セルフって初めて!スゴイ!!
しまった!御朱印帳、持って来ればよかった。
坂田さんの話にもあった【鳥羽大庄屋かどや】に来ました。
鳥羽大庄屋かどやは鳥羽随一の財産家で、江戸時代は庄屋の中でも代表格である大庄屋を務め、江戸後期には薬屋を開業。
2010年〜2012年度にかけて修理工事が行われ、明治期の古写真の姿に復元されたんだって。
素敵な建造物。
外観から歴史と芸術を感じます。
さっそく、中へ。
広い素敵な玄関。
お薬屋さんだったそうで、お店なので玄関が広いんだなぁ。
建物の中をスタッフの方が案内してくれます。
見るポイントや時代背景を説明してくれるので、わかりやすくて勉強になる。
私だけでは気づかないポイントを教えてもらえて、「えー!」「ほ〜」の連発。
・・・私のリアクションレパートリー、少なっ。
まず、台所。このタイルは瀬戸焼だそう。
食事を食べるところは広い台所の横の狭い部分。
なんで広い場所で食べないのか聞いてみると、
天井が網代編みになってて贅沢な空間となっている。
なるほど。
扉や窓に入っている色付きガラスがモダンだなって思って見てたけど、
なんと昔からのものなんだって。
私、てっきり新しく入れたものだと思い込んでた。
「割れてしまうと同じガラスがなく修復ができないので、違うガラスが入っているんですよ」
よーく見ると・・・確かに違う。
ゆがみガラスや色ガラス、すりガラス。
扉を動かしても色が重ならない工夫もしてある。
今は急なので危なくて使っていない階段の横を見ると・・・素敵な取っ手が。
なんと階段自体が可愛いタンスというか物入れになっている!!
これ、欲しい・・・。
台所のタイルやガラス、階段箪笥・・・どんなオシャレな人が住んでいたんだろう。
デザイナーズ住宅みたい。
うさぎの縁起物の鋲(ビョウ)はとてもめずらしいんだって。※鋲とは装飾もかねる釘のこと
なんとスタッフの方が目を離したすきに盗まれたことがあるそう。
・・・盗んでどうするんだろう。
うさぎの鋲も、自分の居場所から迷子になって悲しんでいると思う。
大切な文化財、時代を伝える建物を大切にして欲しいです。
私も普段お世話になっている百五銀行。
大正時代、大火で店舗を失った時に仮店舗として入っていたこともあるそう。
その理由の一つは・・・扉の上を斜め横から見ると、鉄格子がはまってる!!
防犯は今も昔も大切なんだね。
国産最古の長尾オルガンも展示されており、なんと今でも音がでるんだって。
コンサートを開催することも。私も音を一度、聞いてみたい!!
■鳥羽大庄屋かどやでは様々な展示やイベント、勉強会など模様されます。
本日はお茶の体験(お菓子とお抹茶のセット500円)。楽しみです!!
「茶室でお抹茶を飲む」ことは体験できる場所まで行かないとなかなか難しいよね。
こういう場所で体験できるって嬉しいな。
今日は異国の方も多いため、椅子席で、和装で、静かにお茶をたててくれます。
静かな時が流れ、ホントに所作が美しい。
日本文化っていいなぁ。
お菓子も季節感があり、目でも楽しめるし、食べてもめっちゃ美味しい!!
お抹茶をいただき、ホッと心が落ち着きました。
お茶を楽しんだ後は、先生方とおしゃべり。
普段は月1で練習している茶道教室なんだって。
お客さまにのんびり、ゆったりしてもらえるように「もてなしの心」を大切にしているそう。
海外のお客様も多く、和菓子(お饅頭)が苦手な方が多いような気がするとのこと。
だから、手にもって食べやすいお菓子を選んで、出しているだ、などなど。
気さくなみなさんとのおしゃべり時間はとても楽しくて・・・ついつい長居。
美味しいお菓子とお茶、素敵な時間をありがとうございました。
鳥羽なかまちの守り神 外宮豊受大神宮の末社【赤崎神社(あかさきじんじゃ)】
伊勢神宮を構成する125社のうち鳥羽市に鎮座する唯一の神社。
毎年6月22日に開かれる例大祭「赤崎まつり」にて杉葉を授けてもらい、
1年を通して飾っているしめ縄に厄病除けとして付けるのが鳥羽特有の習わしとなっています。
なかまちの街並みから少し歩いたところにある。
静かだけど、かなり整えられている感じ。
緑も美しく、一歩踏み入れると、聖域に入った感じがすごくする。
1人だと少し怖いぐらい。
鳥羽なかまちのみなさま、訪れてくれるみなさまの健康と幸せを願いました。
エライな私。
この神社の雰囲気の影響かしら。
鳥羽や伊勢志摩でとれた魚介類を自家工房で燻製や加工し販売している【海童工房 魚寅】。
「レモンジュース ひやし米麹甘酒(250円)」の貼り紙に誘われて・・・
「あ~、全てが美味しそう!!」
1番人気商品の「牡蠣の燻製、オリーブオイル漬け」試食してもいいよとのこと。
嬉しい!ありがとうございます。めちゃめちゃ美味しい!!
なんだろう、牡蠣の味はもちろんしっかりとしていて美味しいんだけど、
それに加えて、燻製の味わい・・・味と香りが広がって。
やばい、これはビール・・・日本酒がぴったりかも。
即、購入決定。
なんと燻製のカマドは自家製。
レンガを買って、セメントで固めて。YouTubeを頼りに作ったんだって。(驚)
屋根のアーチ型のところのが特に苦労したとのこと。
えー!こんなん作れるんだ!!スゴイ!!
これこれ、「レモンジュース ひやし米麹甘酒」をお願いしました。
レモン皮ごと切ったものと米麹のつぶつぶが混じって食感が最高。
また、レモンをかむとレモンの味が濃くなって、それがまた美味しい。
ミキサーで潰さず、そのまんま入れているんだって。
逆にそれが癖になりそ~!!
これも売っていたらいいのに。残念。
■店主 杉田公司さん
杉田公司さんはニッチな燻製からアンチョビとお酒のおつまみを作っています。
食に関わるうちに、健康のための食べ物にも注目しはじめ・・・。
手間のかかるものは体にもいいし、さらに美味しいと実感。
また、発酵文化を学ぶうちに「発酵食品のうまみを生かした食材をどんどん提供していきたい!」「鳥羽の良いものを届けたい!」という気持ちが強くなったそう。
その発酵食品として魚を塩をまぜて発酵させ、できた液体を絞って作ったのが、自慢の一品「かたくち鰯 魚油(730円)」。
調味料でいうとナンプラー(タイの調味料)のことなんだって。
もやしスープに入れる、鳥の唐揚げの下味にもバッチリだって。
私は料理は・・・。食べるの専門なので、プロの友達にお土産として購入。
何を作ってもらおうかなー!
本日は【ダイヤモンドプリンセス】が鳥羽港に寄港!
異国の方がたくさん歩いていらっしゃるなーと思ったら、
鳥羽マリンターミナルに「ダイヤモンドプリンセス」が寄港中なんだって。
世界を回る船だけに、日本の良さを知ってもらいたい。
鳥羽なかまちで、本当の日本人の温かさ、おもてなしを感じてもらえると嬉しいなぁ。
本物に触れるって、こういうことだよね。
☆詳細はこちら→https://www.isewanferry.co.jp/publics/index/167
「今」だけではなく、「過去」から「未来」に繋いでいくまちづくり。
大切なものは伝承・継続して。
時代に合わさないといけないことは時代とともに変えて。
おじいちゃん、おばあちゃんから受け継いだ大切なものは人とひととの繋がり。
それを現代に合わせ、また、先を見据えて20年後のために環境を整える。
今があるのは昔のおかげだし、
未来は今をどう生きるかでつくられる。
それは1人でできるところと、みんなで協力する部分とある。
個人ができることは1人一人が。
力をあわせるところはみんなで。
そうしていくことが地域の文化となって残るのではないかなぁと思います。
鳥羽なかまちのみなさんのスゴイところは
同じ未来を見て、同じ過去を尊重し、
生きている今において、話し合い、お互いを理解し合っているところだと思います。
忖度なしです。
お仕事の大変忙しい中、
快く、また丁寧にお話を聞かせてくれて、
見学をさせてくれて、本当にありがとうございました。
鳥羽なかまち、また遊びに行きます!!