三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2019年10月6日

津市白山町家城で、衣料品店の2階スペースを使って、地域づくりに挑んでいる『やまちょう』のみなさん!
やまちょうは、明治10年に呉服店として開業、その後、洋品やギフト・旅行代理業を行う中で、人と地域をつなぐ「思い出」をつくろうと、やまちょうの園さんが昨年から2階スペースを『ウキいき広場』と名付け、イベントの開催をはじめました。

津市白山町家城で140年以上の歴史を持つ『やまちょう』。
呉服店として明治10年に創業し、現在はギフトのほか、地域唯一の旅行代理店としてツアーなどを取り扱っています。
こちらは衣料品店でありながら、定期的にイベントを開催しているそうなんですが・・・店主の園佳士さんにお話をうかがいました。

 

「こちらでは衣料品、贈答品、さらに旅行業もしています。
お客さんと旅行業を創業しても8年になりますが、一緒にお出かけするようになってから、私どもが一番提供しているのは『思い出』だと行き着きました。
そこでお出かけをしなくても、ここで楽しい思い出が作れるのではないかと。
もともと呉服売り場で今は倉庫となっていた2階を改装してイベントに使い出したのがきっかけですね」

かつて呉服展示場だったお店の2階を、2年前に多目的スペースとして改装。
音楽イベントやストレッチ教室など、これまでに開催したイベントは20以上。
地域の方だけでなく、広く県内から人を集め、注目をあびています。

 

お店とイベントの運営スタッフは園さんをはじめ、お母さん、奥さんの典子さん、お子さん3人、そして従業員の小林マチ子さんと小堀知賀家さん。
お父さんも裏方として手伝っています。

 

イベントをやるからには、告知や案内が必要。
というわけで、定期的にお便りを発行し、お客さんに配布。
地域外のみなさんにはインターネットで発信しています。

 


この日も午後からイベントの開催予定。
店前の大きな黒板に、その案内が描かれます。
描いているのは奥さん。
ちなみに先程のお便りも典子さんのデザインです。

「最初に夫が言いだした時は、何がしたいかわかりませんでした。
でも毎回文化祭みたいで楽しいですね。
人が集まってくれたりするとやっぱりちょっと活気が出て、私たちも嬉しいし、いつの間にかお客様同士の交流が始まったり・・・。
今ではとても良いことを考えてくれたな、と思います」

と、典子さん。

 


本日の演奏をしていただく『マスカット6』のみなさんが到着。
園さんも搬入を手伝います。
『マスカット6』は、音楽演奏を趣味とする方々が集ったグループ。
演奏する人が変わって、いろいろ出てくるため、そのとき集まった人数でフォーになったりシックスになったりするそうです。

 

開演30分前。
お客さんが集まりはじめました。

 

園さんは駐車場で交通整理。
子どもたちはお客さんに飲み物のお茶を配ります。
いやはや、家族総出で大変です。

 

『ウキいき広場』コンサートスタート!
司会の園さんが着ている女性用スーツは、典子さんのお母さんのもの。
ノリノリです!

 

いよいよ本日の出演者、『マスカット6』のみなさんの登場です。
『マスカット6』のみなさんはさまざまな楽器で演奏。
お客さんを飽きさせません。

 


この日の来場者は、およそ60人。
ほとんどが地元、家城の方々のようです。
最後はみんなで合唱して楽しみます。

 


「こんな近くで演奏していただいたら、楽しいし大好き」

「この地域で本当に昔からある『やまちょう』さんなんに、こんな近代的なことをしてもらって、生演奏も聞かせていただけなんて、素晴らしいです」

 

「もう、毎回参加しています」

「やっぱりみんなも来ているので楽しみだし、歌も聞くことができて一緒に歌えて、楽しいです」

すっかり地域の人たちの楽しみとなっているようですね!

「『ウキいき広場』という名前は『ウキウキしてもらうとき生きした日常が送れる』という意味から。
楽しい時間を過ごしてもらえるようこの名前を付けたのですが、思っている以上に、たくさんの喜びや思い出を作ってもらっているようで、何より嬉しいです。
地域のいろんな人が出会って、文化の発信拠点することで地域が活性化されると思うので、に今後も大きく広く活用してもらいたいと思っています」

と、園さん。

ウキウキ、イキイキ。
園さんこそがいつも楽しそうで笑顔を絶やしません。
高齢化、地域経済の沈下・・・
そんな中でも必ず道はある・・・・。
園さんはそうわれわれに伝えているような気がします。