三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2020年2月16日放送

大台町で増加する空き家や空き店舗、空き地などの新しくて楽しい利活用をデザインする有志団体『AWAプロジェクト』!
プロジェクトメンバーは木工作家、建築士、空き家を利活用した宿泊施設のオーナーなど大台町に関わりを持つ5名。
活用・再生に向けての空き家調査や住宅診断、空き家と移住希望者へのマッチングなどを行い、地域の活性化へと繋げます!
4月からは郵便局跡地をリノベーションし、フリーレンタルスペースとして貸出を予定!

大台町、かつての熊野古道伊勢路。
歴史ある町並みですが、残念ながらあちらこちらに空き家が見られます。
その空き家を町の財産として捉え、そして活用法を探るのが有志団体『AWAプロジェクト』!

 

こちらがその拠点となっている、『旧川添郵便局』。
かなり広い建物ですね。
もなさん作業をしているようです。

 

「『AWA』とは大台町の方言で『空き家がたくさんある』という意味の『空き家 わっけん あるんやに』の略です。
大台町にある空き家や使われなくなった建物を利活用できないかという思いで集まったメンバーです」

 

「移転して使われなくなった旧郵便局の建物をリノベーションし、自分たちの活動拠点も兼ねたレンタルスペースとしてオープンを予定しています。
奥の方にものづくりなどをできる『貸しスペース』、表には『レンタルスペース』などの施設にすることで、人がみんな集まってくるようにしたいと思っています」

と、メンバーの小林建一さん。

 

『AWAプロジェクト』が活動を始めたのは2年前。
これまで、移住者向けに、空き家を訪ねる見学ツアーや、空き家活用に向けたワークショップなどを行い、メンバーと打ち合わせを重ねるうちに、活動の骨組みが出来上がってきたといいます。
現在は5名のプロジェクトメンバーで活動中です。

 

熊野古道伊勢路では、およそ5軒に1軒ほどが空き家になっていると言います。

「これからは空き家を作らないというか、生きている間に自分が住まなくなったらこうするという計画書のようなものをやっていくといいかもしれませんね」

と、メンバーの谷藤重美さん。
『AWAプロジェクト』の業務は、空き家活用・再生アドバイザー、住宅診断、空き家管理・家財整理代行、空き家と移住希望者のマッチングなど。
空き家を活用する方向にすることで、新しい使い方が見つかるかもしれません。

 

『AWAプロジェクト』で活動するメンバーの仕事場を紹介しましょう。
こちらは『OKUISE WORK』。
谷藤さんのギャラリーです。
木工や現代アートの作品が展示されています。
谷藤さんは大台町への移住者の先駆者的存在。
2001年に大阪から移住し、アートギャラリー『OKUISE WORK』を運営しています。

「57歳の時に自分で作品を作りながら田舎暮らしをしたいと思い、20年。
『AWA』プロジェクトを始めたきっかけは、空き家がこの街道沿いに結構点々とある空き家に、自分のように移住してくる人が増えたらいいなと思ったことですね。
同じようなことを考えてる人も結構まわりにいて、集まってくるようになりました」

 

続いては同じくメンバーの一人である稲葉直也さんが営業する、カフェギャラリー『nijiiro』。
2017年、大台町の空き店舗バンクの制度を利用して、築70年の診療所を店舗兼ギャラリーにリノベーションしました。

 

稲葉さんは古木や朽ちた鉄、銅などを用いた家具や日用品、オブジェなどを製作する作家。
カフェ営業とともに、自作の作品や買い集めてきた古いものを一緒に展示、販売しています。

「大台生まれで、育ちも大台です。
一度県外に出たことがありますが、今こういうことができるのも田舎だからかと思います。
『AWA』プロジェクトに参加したきっかけは、僕がこの建物を使ってリノベーションして商売うをはじめたときに声をかけてもらったことです。
この改装で得た知識も多かったので、情報を提供できると面白いかなと思いました。
闇雲に古いものを残すというわけではなく、関わる人がどんどん増えることで、僕たちの想定外の何かが生まれたりするのが楽しみです」

 

建築士である小林さんが来たのは、これからリノベーションする予定の古民家。
小林さんの勤め先の工務店が所有し、熊野古道伊勢路の街道沿いに建つ古民家を、オフィス兼ゲストハウスにするそうです。

「僕は仕事が建築士なので、こういう古い物件とか建物のことが担当になります。
ちょうど『AWAプロジェクト』メンバー、みんなこの通り沿いに集まっているので、それを活用しながら人が増えたりとか、活性化させてもらえたらいいなとは思っています」

と、小林さん。

 


こちらは去年、外国人向けのゲストハウスのオープン『ロッジ宮川』を手掛けた佐々木さん。

 

そして2016年に開業し、今やインバウンドのお客さんに大人気の宿を運営する、『Tea Field Villa』のマイケル・キフルさんもメンバー。
外からの目線、内側からの熱い思いを大切にしています。

 

個性派揃いの『AWAプロジェクト』のみなさんが、自分たちの活動拠点を兼ねてリノベーションしているのが、元郵便局だった建物。
この日は、大工さんが入っての作業初日。
出来ないところはプロに手伝ってもらいながら、自分たちの出来ることは何でもやります!

郵便局の窓口カウンターや宿直室を活かしつつ、リノベーション作業は参加型で進めていき、3月に体験ワークショップを開催予定。
オープンは4月1日を目指します。

 

旧郵便局の家主である、積木明さんも様子を見に来ました。

「郵便局が昭和38年にできて、約50年ほどの営業で地域の貢献をしてきました。
もう一回、時代に乗った新しい使い方で、若い人たちのエネルギーをぶつけてもらうおうと、リノベーションに賛成しました」

3月開催予定のリノベーションワークショップの日程はこちら!
皆さんもメンバーと一緒に床板張りや壁板張りを、体験してみませんか?

 

AWAプロジェクト 【リノベーションワークショップ】
大台町下楠546-6
2020年3月8日(日)10:00~
2020年3月22日(日)13:00~
http://awapj.com
https://www.facebook.com/awapj/