『ミエてくる』2020年3月27日

空気も暖かくなり、春の訪れを感じる3月下旬。
三重県北部で何か体験教室をしたいと思い、探していたところ、三重郡川越町でレザークラフト教室を行っている店を発見しました!
早速行ってみましょう!

到着です。田園風景の広がるのどかな街並みにポツンとたたずむこのお店の名前は『革屋Marvy』。
中に入ってみると、沢山の皮革製品が!県内外から沢山のお客さんが来ているそうです。
明るくて、とてもやさしい店主さん夫婦が迎えてくれました。

早速体験をスタートさせてもらうことに。
今回私が作るのは、革のキーホルダーです。まず初めに革の色を選びます!もうこの時点で楽しい!

 

今回私が選んだ色はこれ!「ザ・革」な感じが良かったで、この色にしました。
他にも赤やオレンジ、黒など沢山のバリエーションがありました!
ちなみにこの体験で使用する革は世界的に有名な「栃木レザー」というものだそうで、品質も最高級なのだとか。

 

次に使用する糸を選びます。使う糸の色によって完成品の印象が全く変わるので、ここも大切な時間です!私は黒い糸を選びました。
もうすでに超楽しいです。

早速、縫う作業を始めるのかと思いきや、店主さんから出されたのは何やらオイル的なもの。
すると、「今から革の裏をならしていきます」と告げられます。
「???」一瞬困惑しました。

 

なんと、使用する革の「裏側」を丁寧にならして、ツルツルにしていく作業が始まりました!
この作業を行うことで、ザラザラしている裏面の密度が高まり、ツルツルになるとのこと。こだわりが強い、強すぎる…私は既に職人モードに入り、念入りに裏面をならしていきました。
店主さん曰く、「ほとんどのレザークラフト体験でこの作業はまず行わない」とのこと。
実際の革職人が行う作業工程までも体験させてくれるこだわりの強さを感じました!

 

ただ革をならすといっても、指でクリームを塗るだけではなくて、特殊な器具で何度もこすったりして革の密度を高めていくんです。
15分ほどで、裏面が完成しました。触ってみると見違えるほどツルツルに!!
既に革製品を見る目が変わっていました。

 

すると店主さんが、「次は側面もやっていきます!」と衝撃の一言。
職人モードの私は、間髪入れず僅か1mmほどの側面も磨き上げることに!楽しすぎる!

 

側面のならし作業を終えると、次は革の裁断をします。この作業はやらなくてもいいのですが、見栄えを気にしたい私はやってみることに。いただいた革切れで何度も練習し、いざ本番、一発勝負です!
出来栄えは完成後のお楽しみに…

 

お次は、糸を縫う穴を開ける作業です。特殊な道具で、穴を開ける位置を決めます。

 

実際に穴を開ける前に、革切れで数回練習します。中々集中力が必要な作業です。失敗したら出来栄えに影響しますからね!

とはいうものの、店主さんはいつだって優しく助けてくれました。作業中も明るく話しかけてくださり、スマホで作業写真を撮ってくれるという協力っぷり。嬉しいですね。

 

良い感じに穴が空いてますね!店主さんにも褒めていただき、俄然やる気が出ます。
まだまだ完成図は想像できませんね。

余談なのですが、ここの店主さんは日本でもトップクラスの革のカービング技師(革に彫刻をいれる職人)さんなのだとか。このお店の商品も度々雑誌等で取材されているらしく、かなり本格的なスタイルであることが伺えます。

 

ついに縫う作業です。ここまで長かった… 。いかに本格的にレザークラフトを体験しているのかが分かりますね。すっかり愛着が湧いてしまったこの革にさらなる魅力を吹き込む作業です。

1本の糸の両端に針を2本つけて縫っていきます。なんだか不思議。縫い方も独特で、力の入れ加減で完成後の印象も大きく左右されるとのこと。

 

均等に力を入れることに集中して縫い進めていきます。体感ですが、この作業が一番長かったです。ただ、驚異的な集中力を見せた私は、気が付くとこんなところまで一気に縫っていました。

「この体験が楽しすぎて教室に通う生徒さんも結構いるんですよ」と店主さん。完全にハマってしまっていた私が生徒として通うのも時間の問題かもしれません…。

 

お次は、ボタンを通す穴を開けていきます!作業もいよいよ終盤ですね。
気持ちを込めて一球入魂。ド真ん中に穴を空けます。
この、ハンマー小さいですが中々重たくて意外と扱うのが難しい!

 

穴が空いたら、特殊な塗料で側面を再びコーティングして乾かします。ここでようやく一服。実に1時間以上の時が過ぎていましたが、体感は30分くらいでした。

 

綺麗に穴が空いたので、お次はボタンをつけていきます。
ボタン一つ付けるだけでも本当に様々な道具を使います。一見簡単そうなのですが、ここは店主さんが少しヘルプしてくれました。

 

ここでもハンマー登場。このころには少しだけハンマーの扱いにも慣れてきました。自分でもびっくりするくらいのズピードで成長しています。

 

綺麗にいきました!!
「これ売れるでしょ!」と自画自賛しつつ、いよいよ最後のボタンを留めます!

「親子で来ると、親がハマっちゃうんですよ」と店主さん。その気持ち、めちゃくちゃ理解できます。

 

できました!感動!!製作時間約2時間!あっというまでした。
かっこよくないですか!?
店主さんが言うには、上手に使えば数十年は持つとのこと。また、壊れてしまっても直すことができるそうです。そう考えると一生使えるものになりますね。

 

早速つけてみました。いい感じ!

私自身、モノづくりって素晴らしいと肌で感じることができました。しかも、このお店は超本格派!
店主さんもしっかりと製作に寄り添ってくださり、とても丁寧に教えてくださったので大変満足です!

 

左のキーホルダーも体験で作ることができます。私の相方が一緒に作ったものです。このお花のコンチョもオプションで付けました。コンチョの種類も非常に豊富で、中々迷っていましたが、完成したら非常に良い感じですね!

 

とても気さくで優しい『革屋Marvy』のお二人に大変感謝です!!
次は何を作りにいこうか、考え中です。