津市久居で誰もが気軽に立ち寄れて楽しめる居場所を提供している『コミュニティハウスひびうた』は2015年から「本とコーヒーのある、居場所」として運営を開始!
誰もが自由に交流できる場づくりに取り組んでいます
訪れる人は入場料を払えば、何をしてもよい
あえて管理や指導を行わない方針で運営
また『コミュニティハウスひびうた』の隣には就労支援施設でもある『コーヒーハウスひびうた』があり、自家焙煎のコーヒーを製作・販売しています!

津市久居幸町に、誰もが気軽に立ち寄れて楽しむことができる『コミュニティハウスひびうた』があります。
民家を改装した落ち着いた雰囲気の店内。
入場料300円を払えば、1日中いることができます。
『コミュニティハウスひびうた』は「本とコーヒーのある、居場所」として2015年から運営。
地域生活支援事業「日中一時支援」 を展開しています。
障がいの有無にかかわらず、さまざまな生きづらさを抱えた人々が集い、それぞれのペースで過ごせる「居場所」づくりをしています。
しかもこちらはフリードリンク。
自由に読める本も充実していて、みんなで楽しむことができるボードゲームも用意されています。
またこちらには楽器も。
みんなで演奏して楽しむこともあるそうです。
『コミュニティハウスひびうた』の代表、大東悠二さん。
「社会の中で、『こうでなければならない』『常識に合わせなければいけない』という縛りの中で孤立していき、行き場がなくなり、生きにくさを抱えている人がいます。
私自身もそうでしたので、そういった人たちを受け入れ、管理や指導されない自由な空間にいることで一人じゃないと思うことができ、社会から孤立しなくても済むという場所を作りたいとの思いから『コミュニティハウスひびうた』をはじめました」
スタッフはいますが、人を管理・指導しないがコンセプト。
来た人が自由に好きなように過ごせるようになっています。
ひびうたの朝の様子です。
コミュニティハウス内にある事務所でスタッフと打ち合わせ。
その内容は多岐にわたります。
打ち合わせが終わった後、やってきたのは『コミュニティハウスひびうた』の隣りにある『コーヒーハウスひびうた』へ。
『コーヒーハウスひびうた』は就労継続支援B型の指定を受け、自家焙煎のコーヒーの製造・販売などを行っています。
2階では豆選別や、機械でのコーヒーの焙煎。
こちらの特徴はダブル焙煎。
一度焙煎したものをさらに焙煎し、酸味をおさえた深みのある味にしていきます。
玄米と大麦を使ったノンカフェインのコーヒーも焙煎しています。
ノンカフェインコーヒーに使う玄米は一志米。
こちらは機械を使わず、手作業でじっくりと焙煎していきます。
「コーヒーを誰かに飲んでもらえるのは、とても嬉しいです。
手で作ったものをお客さんに飲んでもらって買ってもらえるというのは一生の思い出に残ります」
と、作業中の男性。
作業を見守るのは、支援員の水谷純子さん、内田亜紀子さん。
「2階の作業の指示を出して、慣れるまでは私が一緒にしたりします。
でも、何もしないように気をつけています」
と、水谷さん。
「みなさんやっぱり真面目で一生懸命なので、それをちょっとでもほぐせたらいいなと思います」
と、内田さん。
1階では手間ひまかけて作ったコーヒーの袋詰作業。
「ここは自分のペースで自由にできるので、楽しく作業ができます」
と、袋詰作業中の女性。
みなさんが焙煎したコーヒーは、1階のお店やインターネットで販売。
市内の産直店でも販売しています。
そしてもちろん、『コミュニティハウスひびうた』でも味わうことができますよ。
さらに、『コミュニティハウスひびうた』では午前10時~11時の間に予約すればランチもいただくことができます!
この日はカレー。
なんとお昼ご飯代は200円。
つまり入場料の300円と合わせて、500円でいただくことができるんです。
そしてもちろんフリードリンク付き。
相当お値打ちです。
また、先ほど紹介したライブラリーにも、おもしろい仕掛けがありました。
「本の貸し借りの時にメッセージを入れるんです。
一般の方々が本にメッセージを書いて、それで貸し借りをすることで一緒にコミュニケーションをとろうという取り組みのひとつです」
と、スタッフの村田奈穂さん。
これは『まちライブラリー』という取り組みで、メッセージを付けた本を持ち寄り、交換。
人と出会う私設図書館のグループで全国的に展開しているものです。
『コミュニティハウスひびうた』では、毎月、さまざまなイベントを企画し開催しています。
この日は利用者のみなさんとお花見イベント。
特に細かい取り決めはなく、ゆるゆるのびのび。
本当に自由です。
みなさんの自由な発想や思いで居場所が広がっていく・・・。
そんなイメージでしょうか。
「これからもずっと居場所をつくっていきたいと思っています。
もともと私たちの居場所がなくて集まった仲間ですが、今はコーヒーを作ってお客さんに届けることで、居場所を届けるという思いもあります。
この場所があることを知っていてもなかなか勇気が出ないっていう方には、まずはこちらから出向いて、この場所につないでいきたいと思います。
一人でも多くの人の居場所をこれからも作っていきたいですね」
と、大東さん。
あたなの居場所はどこですか?
ひびうたの取り組み、コーヒーが気になった方はぜひ足を運んでみてください。