FM三重『ウィークエンドカフェ』2020年5月2日放送

萌木色。芽生える命の喜びを感じさせる美しい色です。
美里の山も萌木色の木々が目立つようになりました。
今回のお客様は日置季通さん。
津市美里町で『山乃屋』という古民家カフェを経営しています。

さんが笑顔で働ける場所を作りたい。狩猟で得たジビエを提供できるところを作りたい

津市内から車で10分ほどに位置していますが、緑が豊富で山の麓ということで、市内からだと気温差が1〜2度ございます。
夏は涼しいですが、冬は2〜3度違うものですから、極寒です。
夏は川もきれいですので、川遊びもできるなど、子どもたちにとっては良い環境かなと思います。
私は隣町の安濃町出身で、こちらの古民家が売りに出たということで、約2年前に引っ越してきました。
私はもともと猟師をしており、さらに妻が難聴という障がいを持っていたため、妻が笑って仕事をできるようにとの思いを込めて、このカフェを始めました。
こちらは獣害もひどく、みんなで獣害駆除を行っています。
駆除で獲った獲物は、大半は山に捨てられるのが現状。
しかし命を奪う以上、利活用してあげたいとの思いからジビエを扱うようになりました。

 

所の農家さんが獣害で困っていたことが狩猟を始めるきっかけ

農家の方から田んぼをやめようかなというお話を聞き、理由を尋ねると、獣害がひどくて、対策費も使えないということでした。
それだったら僕がなんとかしようと思い、猟師になりました。
狩猟免許には罠免許、第一種銃猟免許があり、それらの免許を持っている人たちが猟をしています。
40年以上と長年に渡り猟をしている人もいますので、諸先輩方々からいろいろお話を聞いてご指導いただいています。
例年は鹿が多いのですが、今年はなぜかイノシシが多く、大発生しています。
イノシシは網を破って入ってくるので、その網の修繕費などが農家さんにとっては死活問題となっています。
鹿やイノシシは『獣道』を作るので、それを辿って寝ている場所を私たちが襲うわけです。
しかし寝ている場所もだんだん変化していて、食べるものが豊富なため、山の中にいた動物がすべて里山に降りてきている現状です。
獲った以上、感謝を持って利活用させていただくという考えでやっています。
ジビエの場合は血抜き、熟成が大切です。
これを丁寧にしないと臭い肉になり、『酸化臭』というのが出てきます。
その酸化臭が出てくると、どうしても食べられなくなるので、漁師さんは食べる肉に関しては丁寧に処理を行っています。
肉の熟成をさせてから、最後は、自分で食べてみてお店でお出しできるかを確かめています。
当店の名物でもある鹿肉ハンバーグはいろいろな素材が入っていて、食べたお客さんみんなに「これが鹿?」と言われています。

 

150年の古民家を改装して作ったカフェ

この家であり店舗自体が築150年の古民家を利活用したものなので、すべてレトロな感じにしました。
床の素材は木で、長靴で入ってこられるよう、土足でOKにしてあります。
田んぼの時期になると長靴を履いたままのお客さんが来て、コーヒーを一杯飲んで帰るということが多いです。
ありがたいことに、本当に多くの人に協力してもらいまして、旬の野菜を持ってきてくれるなど、良くしてもらっています。
空き家がまだまだ多いので、若い世代に帰ってきてもらって農業をもらうというのが、私からも本当にお願いしたいですね。
このお店ができたのも、地域あってのものだと思っています。

 

泊をすることと障がい者の人とパン屋をすることが夢

カフェの隣に部屋があるので、民泊をしたいと考えています。
そして最後の大きな夢は、障がい者の方を受け入れて、美里で育った小麦粉を使い、パンを焼いて販売したいと思っています。
障がい者の方たちにパンを作ってもらうことで、就業支援をしていきたいです。
それが私の大きな夢です。
私は本当に人に恵まれていまして、友だちがパン屋さんをしていて指導もしてくれるので、現実に達成したいと思っています。

地域に育ててもらっている以上、地域に貢献していきたいと思っています。
一人では絶対にここまでできないことで、地域のみなさんに協力していただき、迎い入れていただけたおかげだと思います。