FM三重『ウィークエンドカフェ』2020年6月6日放送

軒先に並んだてるてる坊主。
夢古道おわせにもたくさん吊るされています
ようやくオープンして、少しは落ち着いてきたでしょうか?
今日は、夢古道おわせ支配人、伊東将志さんがお客様です。
いつも何かが起こったときにアイディアが生まれました。
この状況を切り抜けるために、伊東さんのチャレンジが始まります。

きることからとにかくチャレンジ

立ち止まっていてもダメなんで、できることからとにかくチャレンジしようと。
この3月から3ヶ月くらいはとにかく新しいことやったことがなかったことをしてきました。
市外、もしくは県外など全国各地から尾鷲を知ってもらって尾鷲に来てもらうっていうのが、僕の唯一であり最大のミッション。
しかし現状は逆で、呼んではいけないという状態なので、変な話ですが自己否定のような感覚に陥ることがありました。
しかしこんなときでも、自分が大好きな尾鷲の町を紹介するということを止める必要はないと思いました。
呼ぶことはできなくても、できることはあるだろうと。
とにかく新しいことはないかと、先進的な動きをしている人たちにアクションを起こしたりメッセージを送ったりして、一緒にやることができました。

 

鷲に来ることが出来ないなら、こちらから行く『旅するおうち時間』

お店にお客様を呼べないというか、そもそも休館中だったので、どうしていこうと。
特にゴールデンウィークは完全に『おうち時間』になりましたよね、日本中が。
本来なら一番お客様が集まる日にもかかわらず、ゼロ人という数字になってしまいました。
来られないなら、こちら側から行けないかと考え、オンライン上で何かできないかと。
世の中がテレワーク重視で、全国各地で家にいる時間が多いということで、オンライン上でまだ見ぬお客様たちとつながっていく方法を全国の仲間と考えて『旅するおうち時間』という企画を立ち上げました。
これは5月末で終わってしまったんですけど。
我々の特産品を届けるという従来の通販と、届いた日にライブ配信がされることになっていて、届いた荷物を開けながら食べ方などを僕らがオンラインで配信するんです。
それにお客さんたちからご意見や感想をいただいたり、プラスこちらから尾鷲の町を紹介したり。
つまり『番組』が付いてくるようなギフトセットを考えたんです。
一週間で400セット売れ、月末までもけっこう売れたので、すごいヒットになりました。
これは世の中にこれまでなかった動きなんですね。
変な話、こんなことでもなければ生まれなかったことですし、終わった後でも活用できるような仕組みができたなと思います。

 

クシが生えていることに喜びを感じた

僕が取り組んだことのもう1つは、ニュースメーカーオンラインサロン。
地域発信のグッドニュースの作り方を伝えます。
このアイディアの発想は、日常での小さな出来事でした。

事務所で仕事をしていたら店の女の子が、店の前にツクシが生えいていると言ってきたんです。
ツクシ。
で、なんかこう春っぽい風景を見てFacebookに書いたんですよ。
『コロナで大変だけど、去年と変わらずツクシは生えています』と。
そうしたらそれに7社ほど取材が来ました。
大きなことではなく、なんと言うかビッグプロジェクトを作ろうという話でもなく、なんだかほっこりすることじゃないですか。
大変な中ではあるけど、足元を見ていなかったというか。
普段と同じような景色が流れているし、町自体は何も変わっていないよな…というふうに取り上げてもらったことで、僕がしなければならないのはたくさんプロジェクトを作るだけではなく、そういうことに気づくことも一つの仕事かもしれないと感じました。
誰もがそういう人になれるというか、そんな中でもツクシに気づくという気持ちを持っていたいというか…自分自身がほっこりしましたね。
その記事を見てくれた知人が連絡をくれて「いい記事だったね」とか。
僕が記事を書いたのではないけど、取り上げてもらったことが自分にとっての大事な要素になった気がします。
こういうことに気づかずにバタバタしていたことに気づいて、改めて自分の有り様とか仕事の有り様を考える切っ掛けになったので、とても良い経験だったと思います。
オンラインには100名の応募があり、それぞれの地域のことを発信しています。

 

りの人から「尾鷲っていいな」と羨ましがられたい

移住相談も今高まっていますが、コロナがあろうがなかろうが自分の生き方として、大都市で働いて窮屈だけど豊かな生活を楽しみたいという人もいれば、これを機会に田舎に戻り、収入は下がるけども別の生き方もあるんじゃないか、とか、考える人は増えていると思います。
今はもう更に、兼業もOKになってきているので、自分の仕事を複数持つという暮らし方もあれば、多拠点にして生活するということも当たり前になりつつあります。
僕は三重県は最高に良い地域だと思うので、その何かの一つに選ばれるような方向性はありうると思います。
山があって海があって美しい川があって…自然豊かな場所に住めている幸せみたいなものがあります。
それを更に他の地域の人に羨ましがられるような発信をしていきたいですね。
今回のことで、さらに。

どうや、尾鷲はええやろって、言い続けたいですね。