三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2020年9月6日放送

県外から移住してきた女性3人が、地元の食材を通し、伊勢志摩の魅力を伝えるテイクアウトの手づくりバケットサンド専門店を開店!
観光客からも地元の人からも愛されるお店になっています!

『あご湾定期船』や海上タクシー等が発着する賢島港の目の前、『Entrada賢島』の受付カウンターのあるショップ内に今年オープンした『カフェ・エントラーダ』。

 

運営しているのは県外から移住してきた森明日香さん、横山希代子さん、小椋絵美子さん。

「ここは、伊勢志摩の食材を使ったバケットサンドのテイクアウト専門店になります。
食材を通して志摩のステキな所を伝えていきたいので、なるべく地元伊勢志摩、三重県の食材を使って作っています」

と、森さん。

 

10:00のオープンに向けて、朝8:00にはすでに作業が始まっています。
多いときで70〜80個、平日は少し少ないときもあるそうですが、だいたいその数だそうです。

 

森さんは愛知から移住。

「『地球一周の船旅』ピースボートに乗った経験や、カンボジアに長期滞在して孤児院でボランティアをした経験を経て、すでに両親が移り住んでいた志摩市に4年前に移住しました」

移住後に松阪市のギャラリーカフェ『うつくしや』で月1カフェを経験したとのこと。

 

横山さんは東京出身で、夫が住む奈良に暮らしていました。

「主人の仕事の関係でこっちに来たところ、当時は本当に何にもなくって、不便だと思いました。
けれど、子どもたちは本当にこの自然の中で、のびのびと育ちました。
息子のサッカーがきっかけで、スポーツ栄養を学び、現在は、健康・スポーツ栄養の講師や料理教室を主宰しています。
なのでサンドにもちょっとした工夫をしていけたらなと思い、関わっています」

 

小椋さんは滋賀県大津市からの移住。

「15年ほど前に滋賀県で和食の調理人として5年間勤務し、その後、スペイン村で短期スタッフとして働いたことがきっかけで志摩市に移住しました。
そして志摩市出身の夫と出会い結婚しました」

 

小椋さんは『韓国フラワーケーキ協会』のフラワーデコレーションマスター1級の資格を持ち、自宅で教室を開いています。
このフラワーケーキは白あんに抹茶や紫芋のパウダーで色付けしたもの。
特技をバケットサンドに生かしています。

 

3人の出会いは『みそかどき』。
志摩市内で毎月、みそか(晦日/月末)に開催。やりたいこと、始めたいこと、やってみてはどうかということをテーマにスピーカーが発表し、「始める」ことを応援するコミュニティ。
『みそかどき』でカフェオープンの夢を語った森さんに小掠さん、横山さんが賛同し、昨年から開店に向けて準備を進めてきました。

3人の思いがひとつに重なり、スタートしたのが『カフェ・エントラーダ』。
県外から移住してきた3人だからこそわかる、伊勢志摩の魅力がぎゅっと詰まっています。

 

こちらが自慢の『志摩あおさ豚のフランクサンド』700円。
『志摩あおさ豚』とはアオサの搾りかす等を餌とし、磯部町の『堤養豚場』で飼育。
フランクフルトに加工しているのは浜島町の『肉の喜多家』で、3製品が志摩市の『志摩ブランド』に認定。
このフランクフルト、とってもジューシーで美味しいです!

 

ドリンクは『情熱のきび糖ジンジャーエール』550円。
志摩市内で自然栽培でさとうきびを育てる生産農家『よこやま』の『情熱のさとうきびシロップ』を使用しています。
優しい甘さのあとにジンジャーのスパイシー感がやってきます。

 

地元素材にこだわり、志摩市阿児町の『丸仙(まるせん)製パン』のバケットを使用。
『平飼い有精卵のだしまきサンド』は、多気町『コケコッコー共和国』の卵。
オレンジチキンサンドのソースは、南伊勢町 『土実樹(つみき)』のみかんピューレがベースに。
季節のフルーツサンドや小掠さんのフラワーサンドも人気商品です!

 

午前10時、カフェ・エントラーダの営業が始まりました。
開店と同時に結構なお客さん。
7月のオープンからおよそ2ヶ月。
すっかり人気のお店として定着してきたようです!

 

「すごくありがたいです
観光客の方に志摩産のものを食べてもらえる機会が増えたので地元民としては嬉しいことですね」

「志摩です。何回か来させてもらっています。
僕も漁師なんで一緒に頑張って地域を盛り上げられたらと思います」

と、地元のお客さん。

「オープンしてからお昼過ぎぐらいまでは比較的地元のお客さんが結構いらっしゃってくれて、お昼から夕方にかけては観光客の方も通るので買っていって下さってます。
ご夫婦で一緒に買いに来て下さる方とか、毎週金曜日はバケットサンドをお昼ご飯して下さる方とかいて、とても嬉しいですね」

と、森さん。

 

午後の落ち着いた時間にやってきたのは『肉の喜多家』の井上恵子さん。
スタッフ3人が出会った『みそかどき』の参加者であった井上さんに協力を依頼し、お店で使っているフランクフルトなどを『肉の喜多家』から仕入れています。

「志摩の食材を使うってなった時に、もう絶対、恵子さんの所の志摩のあおさ豚を使いたいという気持ちがありました」

と、森さん。

「本当にもうすごく嬉しくて、微力ですけど協力したいなと思っています。
期待のホープですね」

と、井上さん。

 

続いて、『情熱のきび糖ジンジャーエール』のサトウキビをつくっている、生産者『よこやま』を訪ねました。
さとうきびの収穫は11月から2月にかけて行われます。
なんと4mほどの高さになるそうですよ!

一本づつノコギリ鎌で刈り、収穫したさとうきびを手絞りし、時間をかけてじっくりと煮詰めることで『情熱のさとうきびシロップ』が完成します。

「添加物も何も入れずに、もう煮詰めて煮詰めてってした・・・自分の子どもみたいな商品です。
エントラーダさんがとても美味しく上手に味をつけて下さってるので、私自身も本当にすごく嬉しいです。」

と、『よこやま』の西村悦子さん。

 

オープンした2ヶ月…みなさんのチームワークはバッチリだそう!

「カフェをオープンすることは1人の夢でしたが、実際こうして3人で一緒にやることで、できることの幅がとても広がりました。
単純に3倍ではなく、本当にたくさんの人に携わってもらってるので、この場所で、生産者さんにしっかり繋がるようなことができたらいいなと思っています」

と、森さん。

「同じ目標がって、そこに同じように向かっていけることがやっぱり一番なのかなと思うのと、丁寧な仕事をこれからもずっと変わらずしていきたいなと思いますね」

と、小椋さん。

「お店の名前が『玄関口』という意味なので、微力ながらこのカフェを通して、志摩の魅力を発信していけたらいいなと思っています」

と、横山さん。

カフェ・エントラーダの営業は、木・金・土・日の、10:00〜17:00。
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