FM三重『ウィークエンドカフェ』2020年10月3日放送

30アールの畑で多い日には1日3000本のキュウリの収穫。
ビニールハウスの中は、みずみずしい野菜があふれています。
今回は明和町『iBroom(アイ・ブローム)』の代表、濱口仁志さんがお客様。
コンセプトは楽しい農業です。
iBroomでは、なすやとうもろこし、ホームスターメロンも作っています。
どの野菜もかわいくて愛する農産物です。
メインはキュウリ。
今はハウスの中で小さな苗が大切に育てられています。

理人から農業へ

家は非農家でして、父も母も農業に携わっていないのですが、私がもともと料理をしていて、そのときに美味しい素材の野菜は、そのままでもお客様に提供できるというところから素材に興味が出て、やっちゃおうと始めました。
イタリア料理をしていて、もともとバジルが好きだったので、バジルからスタートしました。
非農家だったので、土地がなくて、最初に借りたのが家庭菜園レベルの小さな畑。
みなさんに助けてもらいながら徐々に順調に畑を拡張しています。
バジルからいろいろな野菜を育て始め、レタスやほうれん草などの葉物野菜、さらに人からの紹介でキュウリを始めたところ、楽しくて、今はキュウリをメインで作っています。

 

ュウリはたくさんなるからテンションが上がる。自分に合っている

仕事量はとても多いのですが、僕に合っていると思って進めています。
毎日収穫で、1日2回収穫をしています。
収穫だけでも時間がかかるし手入れにも時間がかかるし、そこは身体が大変なんですが、2回収穫できるということはいっぱい実るということで、テンションがあがるというか。
もう、苦労ばかりですね。
今、うちで働いてくれているみなさんも全員非農家というか未経験。
みんなで試行錯誤を繰り返しながら頑張ってやっています。
この辺の地元の農家さんやJA、役場の人など、いろいろな人に助けてもらって教えてもらって、ここまで来ることができました。
農業をはじめて今年で6年目。
キュウリが3年目です。
まだまだ勉強中でいつも失敗しているので、難しいなと日頃から思っています。
とにかく天候に左右されやすいので、そのあたりが難しいです。
うちはハウスなので、まだある程度は平気かなと。
雨が続くとなりが悪くなったり、暑すぎると木が疲れてしまいうまく育てられないので、そのあたりが歯がゆいです。
春作はまあまあ穫れたかなと。
出来も美味しくて、食べてもらったお客さんには美味しねと言ってもらえました。

 

ュウリは地味だがおいしいと言ってもらうと嬉しい

この農場に来ていただいたお客様には直接販売もさせていただいています。
採ったものをそのままお渡しするので、トゲトゲの付いたものや花のついたキュウリを喜んでもらっています。
キュウリの花が下に付くことも知らない方もいます。
いちごやトマトは色が華やかなので好きな人が多いので、イチゴ農家はモテるんです。
キュウリはそんなにモテないかなあ、と思ったり。
キュリダサいかなと思ったりもしましたが、キュウリはみなさん食べるし、好きな人も多いですね。
ありがたい話です。
うちの栽培方法は普通の土とはちょっと変わっていて『養液栽培』という方法で作っています。
土と水耕栽培の中間に成るのですが、とても美味しいキュウリができるので、できればそのまま食べてほしいなと思います。
食感とエグミの少なさが特徴で、よく言われるのは「子どもがキュウリ嫌いだったけど、濱口さんのは美味しいと食べてくれる」。
これが一番嬉しいですね。

 

れい、かっこいい、稼ぐ…新しい3Kの農業を

うちのモットーは『3K』を目指しています。
昔の3Kは『きつい、汚い、危険』でしたが、それを今『きれい、かっこいい、稼ぐ』を目指します。
若い人たちからいろいろなアイディアが出て、いろいろな楽しみ方だできるよう、人を集めています。
若い人が入ってくることによって、いままでなかった考え方が出るので、そのへんを楽しんでやっています。
今は6次産業化を目指していて、曲がったキュウリや史上に出せないキュウリを加工して販売するということを進めています。
最近はキュウリの佃煮を開発して、販売までこぎつけることができました。
元コックの魂に火が付いて、こだわって作っています。
旨味と食感にとてもこだわっています。
ぐにゃっとしていたら誰でも作れるものになってしまうので、農家が作った佃煮ということで、キュウリの食感を残すようにしています。

まっすぐでイボイボの付いた綺麗なキュウリが採れるときが、一番テンションが上がりますね!