FM三重『ウィークエンドカフェ』2020年10月17日放送

第50候。菊花(きっか)開(ひらく)
新暦の10月13日から10月17日ごろまでのことを言い、菊の花が咲き始めるころです。
今日は、玉城町にある『cafe&space 七十二候』の店長畑佐丈二さんがお客様。
今年の1月から玉城町に住み、のどかな暮らしを楽しんでいます。
お店は、田丸駅から少し歩いたところ。
隣には、町の指定文化財、玄甲舎があります。
玄甲舎は、田丸城主、久野家の家臣で江戸後期の茶人、金森徳水の茶室兼別邸。
6月から一般公開が始まり、訪れる人の楽しそうな声が聞こえてきます。

齢者のお客様が多くモーニングの利用が多い

桑名は名古屋寄りなこともあり、あまり近くに住んでいる人と接する機会がなかったのですが、お店の周りの人が挨拶したり話しかけてくれて、とてもあたたかい場所だなと感じました。
一応入り口は段差がないよう、高齢の方が来ても怪我をしないよう設計をしています。
高齢の方は意外とパンが好きなようで、朝にパンを焼いて提供することがあります。
高齢の方も多いため、しばらく見ないなと思ったら入院していた、なんて話もあります。
治って来てもらうと嬉しいし、とてもホッとします。
メニューもいろいろ、季節に合わせて作っていこうと考えています。
今だと10月の後半に、ハロウィンに合わせてかぼちゃやお芋を使った料理や、地域の方に合った季節のイベントとかもやっていこうかなと考えています。
店内で焼いたクロワッサンを半分に切って、クリームとカスタード、イチゴを入れたメニューが好まれています。
玉城町はイチゴが有名ということで、その時期にはイチゴを出したり、お米も美味しいと有名なので、そういった素材を出していこうと思っています。
七十二候はもともと一年を5日ごとに分け、気象と動植物の変化を知ること。
その名前の通り、細かく季節を分けて、季節にあった食事を出していくようにしています。
5日おきに僕の知らない言葉がたくさん入ってくるので、今日はどんな日7日を説明できるようにしています。
お客さんからもけっこうもらったりもするのですが、色鮮やかなものも置くようにしています。
ワークショップなども大歓迎なので、お花のワークショップをしたときにお花をいただいたりしますね。

 

しわかりづらいところにある、ようやく見つけたというお店

隣が玄甲舎の茶室なので、うちで飲み物やモーニングサービスを受けてもらった後に、隣の茶室を見て和んでもらう…そんな流れもいいのかなと思います。
交番に七十二候どこですか、玄甲舎どこですかと聞いてくるお客さんもいるみたいで、他の地域から見える人も多いみたいですね。
よく、なぜ七十二候なのかを聞かれることがありますね。
わかりにくい場所ですが電話で問い合わせてきてくれる人もけっこういます。
駅を出ると『玄甲舎』という標識があるのですが、そこに向かって歩いてもらえればすぐに着きます。
が、玄甲舎としか書いてなく、七十二候とはどこにも書いていないので、わかりにくいかな。
隠れスポット的な感じですかね。
「やっとみつけた!」という感じで入ってくるお客さんも多いですね。

 

客様が少ないときに毎日来てくれた人がいた

お店がオープンしたのは、今年1月24日。
たくさんのお客様が来てくれて、順風満帆のスタートと思っていたら、コロナウィルス感染症の拡大。
毎日、自分たちのできることをやっていきました。

1〜2ヶ月くらいですぐにコロナが来てしまい、売上が少し落ちてしまいましたが、めげずに頑張って営業をしてきて、今は結構回復しました。
営業時間の変更はしましたが、お休みはしませんでした。
最初の3ヶ月めの頃は本当にお客さんが少なくて、4月くらいから上がったのですがまた第2波が来て、お客さんの入りが減り売上が下がっちゃって、次が6月くらいから徐々に回復して、今はまあ良くなっています。
でも、最初はどうなるのかなという気持ちがありましたが、コロナのときに毎日来てくれるお客さんもいたので、こういう人のために頑張ろうと思いました。

 

丸城の城跡とか楽しい

玉城の方はもちろん、伊勢の方からも田丸神社や玄甲舎を見に来る方がいますね。
ここでご飯を食べた後で田丸城跡地へ行く人も見えます。
田丸城跡地は石垣が有名なところなので、何度か見に行って夜のお散歩なども、とても静かで良いです。
いただきものもよくあります。
野菜というより、料理を作ってきたものを届けてくれます。
ここは南新町という地域なんですが、とても仲良くさせてもらっています。
電車好きな方もよく見えて、窓際に座って電車が来るのを写真に撮る方もいます。
カメラとかもめちゃめちゃ大きいのを持っていて、ああ写真を撮りに来たんだな今日…とか思ったり。
今後もいろいろ考えて実行していきたいなと思います。

地域の方になるべく喜んでもらい、うちの店を起点に玉城町を他の県にも知ってもらいたい、有名にしたいですね。