お知らせ

 

こんなことに取り組んでいます!

2016年4月この病院は新たに生まれ変わりました。
この年を志摩市民病院元年として、私たちは新たな挑戦をはじめました。
「すべての市民に健康を!」
日々診療を行い、たくさんの患者さんと接するにあたり、人の健康とは、ただ病気を治すことだけでは叶えることができないことをしみじみ実感いたしました。
「先生、もう私は十分生きた。あとはお父さんのお迎えを待つだけや。」
「これ以上、家族やよそ様の世話になって生きるのはつらいわ。」
「家族も遠方だし、年に1回会えばいいほうや。」
「友人も亡くなって、兄弟もみな施設に入ってとる。」
「毎日、自分のためにご飯を作り、洗濯をして、掃除をする。それの繰り返しやでもう十分なんや。」
大病もなく、自分の足で歩け、自分の口で食べることができ、記憶障害もない
おばあ・おじいがよく口にする言葉。

衣食住に困っているわけでもない
なくて困っているのは「生きがい」
生きるやりがい、生きる意味、この世での自分の役目。

病気を治し長生きをすることが、人の幸せであり健康であるという価値観は
今変わってきているのかもしれません。
病気を抱えながら、自分の存在や役目そして意思が認められ、それが生きがいとなって、もう1年、もう5年と生きていく。
その大きな要因が「家族」であり「友人」であり「近しい若人」である。
新たな処方箋は「人づくり」
ある日、突然にやってくる自然現象の災害とはちがい、人口減少や少子高齢化という大災害は、これから日本全体にゆっくりとやってきます。
その先端地域である過疎地域から、そこにある小さな病院が人々を健康にするため、人をつくり、街をつくる支援をすることを発信していきたい。

目の前の患者さん1人1人の幸せを最大限に引き出し、この美しき志摩を後世に残していくために、街と恋をしよう。