三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2020年11月15日放送

いなべ市の自然豊かな山里にある古民家和食店『自然食 千とせ』
桑名市で和食店を営んでいた夫婦が移住し、前進の店から8年間習得してきた自然食料理の技術と知識を活かした自然食の店として2018年にオープン!
コロナ禍で売り上げは激減したが、同時に健康的な食生活の必然性を改めて感じたことからお客さんにも食の大切さを知ってもらいたいと、少人数対象の自然食レシピ教室を新たな試みとしてスタート。
「心と身体がよろこぶ」ごはんを提案します

いなべ市北勢町の『自然食 千とせ』さんです。
自然がいっぱいでとても素敵な場所、そして、お店は古民家で落ち着いた雰囲気です。

 

こちらが『千とせ』の中島千恵子さんと、洋さん。

「『千とせ』では身体と心が喜ぶ美味しいお食事を、ゆったりと楽しんでいただきたいという思いで、旬の食材を使いました野菜たっぷりの自然食をご提供しています」

と、千恵子さん。

 

昼席のみの『自然食松花堂べんとう』は2200円で、昼夜ともに完全予約制。
(季節惣菜いろいろ、季節のサラダ、五分つきご飯、香漬物)、旨味旬野菜天ぷら、味噌汁、自然派デザートとなっています。
たくさんのお料理を少しずつ楽しめるのが嬉しいですね!

 

温かいうちにと勧められた『冬瓜の鶏そぼろ煮』は、やさしい味付けで体に染み渡ります。
野菜の甘みもしっかりと感じられます。

実は『千とせ』では料理に砂糖を使っていないそうです。
野菜自体の旨味、甘みがとても強いので、十分美味しくいただけるんですね!

 

お料理には『当日のおしながき』と『自然食だより』が添えられています。

「季節の旬の食材のご案内や、その時期にどういう食材をどう食べたらいいか、
お客様に知って頂きたいなという思いで作りました」

と、千恵子さん。

 

そして、使う野菜をテーブルで見せてくれます。
この日は全部で20種類。
野菜は、地元を中心とした生産農家から取り寄せたものや、自家菜園で栽培された有機・無農薬野菜を使用しています。

「お客様によっては馴染みのない野菜だったりもありますので、そういったことをご質問とかされたりとか、そういった時間がすごく、有意義な時間ですね」

と、洋さん。

 

『自然食 千とせ』は、夫婦ふたりで切り盛りする、こだわりの和食店。
使うのは旬の食材と、自然由来の調味料のみ。
仕込みから手間ひまかけて、丁寧につくっています。
おふたりは2年前に桑名市からいなべ市に移住し、お店をオープン。
桑名でも和食店を営んでいました。

「移転前の桑名の店でも、旬の野菜や新鮮な魚等、素材にこだわった和食を提供していましたが、営業を続ける中で、食への関心が薄い人が多いことが気にかかっていました。
食の大切さを伝える為には、より自然豊かな環境の中の方がお客様に伝わりやすいのではと考え、いなべ市への移転を決意し、2年前に来ました」

と、千恵子さん。

 

梅干しや梅酒、飲む酢などは毎年漬けている自家製のもの。
もちろんぬか床も自家製。
漬物もすべて手作り。
天日干しの干し野菜等も自家製にこだわっています。

 

2人は移住後、自家菜園で野菜づくりもスタートしました。
お店で提供する料理にも、もちろん使われています。
夏にはツルムラサキやモロヘイヤ、えごま…そしてハーブ園も作りハーブティーに使うことができるようなハーブを育てています。

 

2018年5月に移転オープンして2年半。
地道に営業を続けて軌道に乗せたかと思ったところで、新型コロナウイルスによる大ダメージ。
現在も完全予約制で営業するなど、厳しい状況が続いています。

 

そこで自然食材を使ったレシピ教室を開催。
月に2回、通常営業とは別に、新たな取組みとしてスタートさせました。
教室名は『千とせの自然食レシピ教室と体よろこぶごはんの日』。

 

まずは千恵子さんによる、昆布とかつお節の合わせ出汁の取り方のデモンストレーション。

「新型コロナウイルスの影響もあり、食で体の免疫力を上げたり身体を整えるということを、みなさんに知ってもらうきっかけになればいいかなと思いました。
大人数で一同に集まってやる教室ではなくて、2人〜4人までのグループ教室となっていますので、アットホームな雰囲気で、楽しく学んでいただけると思います。
市販品に頼らず、お家でも簡単に自然的なお料理が作れるということを学んでいただき、活用してほしいですね」

と、千恵子さん。

 

教室でしっかり学んだ後は、美味しいお料理をいただきます!
この日のテーマは『秋の体を潤す自然食ごはん だしを楽しむ献立』です。
・きのこの土瓶蒸し
・おばんざい八寸5品
・天ぷら
・五分つきご飯
・香の物
・味噌汁
・デザート

 

きのこの土瓶蒸しは出汁の味と、きのこなど素材の旨味のみ。
しみじみと美味しいです。
茶碗蒸しにもふんだんにお出汁が使われていて、さらに祝の食材である長芋もすりおろして入っています。
煮物やおひたし、天つゆやお味噌汁にももちろんお出汁が使われています。
和食の基本ですね。

 

「出汁を、自分でなかなかとったことがないので、勉強してみたいなと思ったので、いい機会として来させてもらいました」

「お味噌汁が何かすごく美味しくって、高級な…よそいきのお味噌汁を飲んでいるような感じがしました」

「家で出汁を取るのは取るんですけど、やっぱり何かちょっとえぐみがあったりしました。
改めてちゃんとした出汁の取り方を教えてもらったので、今日は帰ってすぐに昆布をつけたいと思います」

自然食を学ぶレシピ教室ですが、学んだ食材を使った料理をいただけるのが、やはり人気の理由のようです。

「健康であることは幸せにつながると思うので、食でその幸せを沢山増やしていきたいですね。
レシピ教室もそうですし、お食事を提供することで、食に関しての発信を続けていきたいと思います」

と、千恵子さん。

「お客さんがいろいろな質問してくれたし、いろいろなコミュニケーションができるのが教室の良いところですね。
これからも続けていきたいと思います。
いなべの自然や、お店の雰囲気をとても魅力に感じてもらえる方が市外や県外の方が多いので、そういった方に沢山いなべにお越しいただくことで、地域の活性に繋がればいいなと考えています」

と、洋さん。

教室のお申し込み、お食事の予約はホームページからどうぞ。
おでかけの際は、最新情報をご確認下さい!