菰野町の精密板金加工の会社・前田テクニカが今年の秋から発売している金属のおもちゃ『トイメタル』!
前田テクニカは精密板金加工の技術で様々な産業機械の部品を作るメーカー。
菰野町がものづくりワークショップやマルシェなどを開催するイベント『こもガク』に前田テクニカが参加したことをキッカケに、 親子で楽しめるものを作ろうと『トイメタル』の製作を開始しました!
『トイメタル』はいわば金属のプラモデル。
現在、「路面電車」「スポーツカー」「蒸気船」の3種を発売しています!
菰野町でワクワクする商品の販売が始まったと聞き、その商品を扱っている老舗旅館『寿亭』に来ました。
目当ての商品はこちら!
地元・菰野町の企業で作られた『トイメタル』です。
お土産物も地元のものを…ということで、『寿亭』で扱うこととなったそうです。
菰野町の宿で菰野町発の商品を…良いですね!
というわけでやって来ました。
『トイメタル』を製造している会社、『前田テクニカ』。
1971年設立の精密板金加工、プレス加工の専門メーカー。
月になんと800アイテムを越える製品を生産、管理しているそうです。
社長の前田昌彦さんに、『前田テクニカ』についてお聞きしました。
「主に産業用の機械や装置に取り付けるような金属部品を作っています。
中でも主力はモーターの部品や、事務機の部品などです。
およそ20ほどの分野に関わっていると思います」
身近にあるけど目立たないのが前田テクニカの製品。
こちらは産業用モーターのカバーと、眼科医療機器のパーツだそうです。
しかしなぜ、この大きな工場を持つ会社が、小さな『トイメタル』の製造をはじめたのでしょうか?
製造チームのみなさんを直撃しました!
左から製造2課の山本恵三さん。
「トイメタルでは組み立てを担当しています」
真ん中は製造1課の主任、一尾慶太さん。
「最初から出来上がりまでの製造の工程を一応担当しています」
そして右が統括部長の諸岡学さん。
「トイメタルでは総括を担当させていただいています」
総括ということはリーダーですね。
なぜこの『トイメタル』を作ることになったのでしょうか。
「去年の菰野町で開催された『こもガク』というイベントに参加した際、工場内でワークショップを開こうとしました。
何を体験しもらうかをみんなで考えたときに、金属板のプラモデルを作ってもらったらどうだ?と考えたのが一番最初になります」
と、諸岡さん。
「デザインの設計の段階から自社でやるというところで、そのあたりに一番時間がかかっています。
それに加えて何度もトライして、作品が完成して。
その後にパッケージや説明書なども作ったのですが、どれも初めてだったので、時間をかけました」
と、一尾さん。
販売を始めておよそ4ヶ月。
新聞やラジオなどで紹介してされてから、徐々に反響が出てきているそうです。
3人の熱意と自社の技術で完成した金属模型『トイメタル』がこちら!
『トイメタル』はどこか懐かしいレトロ感を大切にしています。
蒸気船はステンレス製の手のひらサイズです。
一番簡単につくれるのがスポーツカー。
いまにも走り出しそうな路面電車は、重さ64グラム。
精工かつ重厚なデザインです。
『トイメタル』の製作体験。
箱を開けるとメッセージが。
『小さなお子さんと一緒に組み立て
大切な時間を共有する
そんな思いから生まれた商品です
家族を繋ぐTOYMETAL
そのお役に立てれば幸いです』
開発したみなさんの思いが伝わってきますね!
厚さはなんと0.4mm。
驚くほど、とても精巧にできています。
出来上がった路面電車には、『前田テクニカ』特製の台が用意されていました!
これは嬉しいですね!
工場では、『トイメタル』の製造工程を。
一番最初の工程は、レーザーで切断していきます。
実はトイメタルの切断には最新設備が使われていたんです。
そしてこちらが、『トイメタル』の設計デザインをすべて担当したベテランの加藤さん。
「1回でできると嬉しいですが、だいたい3ヶ月から半年ぐらいで何枚も書いてようやく出来上がります。
今、どこでもあるのは誰でもできます。
しかし、ここのオリジナリティのある『トイメタル』を作り続けていきたいです」
いま新しい『トイメタル』の開発が進んでいます。
こちらはまだ試作品。
試作を繰り返し、来年の販売を予定しています。
「比較的小さな細かなモノが得意な会社ですので、今後そういうものを生かして『トイメタル』とあるいは『Komonomono(こものもの)』という自社ブランドを広めていけたらなと考えています。
『Komonomono』は小さなものと菰野町=菰野をかけた言葉です。
この2つを三重県や全国の方に発信していきたいですね」
と、諸岡さん。
Komonomono・トイメタルを手にしたい、興味があるという方は、『Komonomono』のHPへどうぞ!
12月21日(月)〜25日(金) 11時〜14時
近鉄百貨店四日市店 4階ブックパティオ