奈良の斑鳩(いかるが)を散歩していると、奈良時代の塔が現代の空間に忽然と、その優美で剛健な姿を現わします。創建当時から存在し続けている塔がありますし、再建された塔もあります。1400年の長い間、戦火や風雪に耐え、信じられないような時間を経て存在する、これらの塔にロマンを感じずにはおれません。滋賀の湖東にもすばらしい塔がございます。今回はこれら、｢三重塔(さんじゅうのとう)のある風景｣と、前回に引き続き｢御在所岳のある四季｣を油絵で表現いたしました。どうぞご高覧いただき、奈良時代の息吹と御在所の四季をお楽しみ下さいますようお願い申し上げます。