FM三重『ウィークエンドカフェ』2021年1月23日放送

今回は『伊勢志摩凧の会』の会長、橋爪正司さんがお客様です。
志摩、国府の浜が活動場所。
会員の皆さんと一緒に凧上げを楽しんでいます。
その種類は様々。
橋爪さんの工房には、たくさんの凧が並んでいます。

作りを弟子入りして教えてもらった

凧を作り始めてだいたい10年になります。
奈良から来た人が山の中で作っていた人に出会って、そこに僕も弟子入りしました。
絵など凧への興味が湧いてました。
志摩には御座白浜という凧を飛ばすには最適の海岸があるので、習おうと。
パイン凧というのも鳥凧の一種で、旋回したりします。
一宮など、瀬戸の人に1ヶ月くらい下宿して習ってきた人から、さらに教わり、パインという形で、風がなくても空を飛んでいる、旋回をするというのに興味を持ち、勉強しました。
連凧は志摩市のイメージキャラクターである『しま子』さんなど100枚ほど飛ばしています。

 

潟の人がカモメとトンビの凧を揚げていたのを見たのが最初の出会い

青森で新潟の人が凧を上げていまして。
僕は普通の六角凧を揚げていたのですが、かもめとトンビの凧が揚がっていて、本当に揚がるんかなとその人たちに教えてもらって。
難しいから時間がかかるよと言われましたが、やってみようと。
うまいこと揚がるようになって、新潟の人に来てもらったり僕も新潟に行ったりと、何遍も行き来して、ようやくまともに揚がるようになりました。
鳥凧が一番、大人でも子どもでも興味を引きますね
なんであれが飛ぶんだと質問が来ます。
僕はそれを持って全国を回っていますが、羽が1m、2m、長いのだと5mとかいろいろあります。
一番気に入っているのは、孔雀。
綺麗ですからね。
下の尻尾は石垣の三本木さんとかが送ってくださって、それで僕はほんまもんのを作ったんです。
これは綺麗なもんです。
みんなが見てもビックリします。
よく「教えて下さい」という電話もかかってきます。
トンビとかカモメとかを飛ばすと、鳥が寄ってきます。
鳥もビックリします。
特にカラスはすぐに寄ってきますね。
僕が旋回させるとカラスもビックリします。
そして途中で人がやっているのだとわかると逃げていきます。
そういうことをして、遊んでいます。

 

ることのほうが楽しい。飛ばすのもかなりの技術が必要

僕はもともと建築屋で、作ってみようかなという思いがありました。
ここには竹やらの材料がたくさんありますので、けっこう楽しんでいます。
どちらかというと作るのが楽しいですね。
飛ばすのは難しいんですわ。
かんたんに「飛ばして」と言われても、自分の気に入った凧と失敗凧といろいろありますが、成功したときはなんとも言えません。
そのときの風の種類によって、凧の種類を変えます。
風の強いときは『うなぎ』などを持っていったり、風のないときはパイン、まったく風のないときは軽い凧…いろいろ工夫しています。
風を受けて楽しまないと凧は飛びません。
僕は一昨年去年と全国で凧揚げをしていますが、他所の人から、志摩は風がきついと言われます。
冬だけではなく、夏場でも全国で揚げています。

 

の鳥を作り、その県で鳥凧を揚げることが楽しみ

コロナでどこにも行けない昨今ですが、北海道に行きたいと思っています。
北海道はシマフクロウがいます。
とても大きなフクロウなので、その凧を持っていきたいですね。
石垣もちょいちょい行きますが、孔雀などを持っていきたいですね。
場所によって…県の鳥の凧を作って持っていくのが僕の趣味です。
浜千鳥は阿児町の鳥になっているので、地元で飛ばすととても喜ばれます。
船に乗ってカモメの凧を飛ばしていると、本当にすごいですよ。
去年の正月は和歌山の海岸でスグリを飛ばしていたら、車がみな止まりました。
本当に飛んでいるわっ、て。
いろいろな鳥の凧を持っているので、場所にふさわしい凧を飛ばします。
山に行ったらカモメじゃないでしょ。
山鳥を飛ばしたり、キジを飛ばしたりします。
その場所にいる鳥を研究して作って、持っていって飛ばします。
調べるのはほとんど図鑑で。
阿児町のアリーナに図書館があるので、何度も足を運んで、見て、拡大して。
それをここで絵を描いて。
できるだけリアルにしたいので、本物の写真を撮りに行ったりしています。
キジでもフクロウでも、できるだけ本物のように飛ばしたいのが、僕の気持ちです。