三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポートト』2021年2月7日

遠隔操作で飛行できる無人航空機=ドローンで行う映像収録や中継は、映像分野のみならず、さまざまな分野や災害現場での支援活動などその利用が広まっています!
伊勢志摩志摩サミットの前年の2015年に設立した『MDA/三重県ドローン協会』はサミット開催時、安全確保のためにドローンの飛行が条例で規制が行われ、それをきっかけに映像制作に携わる者たちが理事となり、空の安心安全を守りつつ、ドローンの利用を促進しようと活動をはじめました!
番組では津市の廃校となった小学校を拠点に活動を行うMDAを取材。
ドローンスクールや、防災減災活動につなげるための防災ドローンパイロットの育成など、ドローンを使って地域の安全や活力を生み出す姿を紹介します!

津市美里町の旧長野小学校に来ています。
今回紹介するのは、ドローンを使って地域の安全を守り、地域を盛り上げる『MDA/一般社団法人三重県ドローン協会』のみなさんです!

 

いまやすっかり身近な存在となったドローン。
堅苦しくいうと、『遠隔操作および自動操縦で飛行できる無人航空機』のこと。
近年さまざまな産業、そして災害現場での支援活動など、飛躍的にその利用が広まっています。
テレビや映画の世界での利用も盛んで、鳥の目線で見下ろす町並みや自然の姿に感動した方も多いのではないでしょうか。

 

MDAが設立されたのは、伊勢志摩サミットを翌年に控えた2015年のこと。
サミット開催時、安全確保のためにドローンの飛行が条例で規制。
それをきっかけとして、映像制作に携わる者たちが理事となり、空の安心安全を守りつつ、ドローンの利用を促進しようと活動をはじめました。

 

代表理事の小阪圭一さんにMDAの活動についてお聞きしました。

「我々、三重県ドローン協会のインストラクターたちは映像系や写真系のクリエイターが集まっていまして、私は映像のプロデューサーやディレクターという仕事をしています。
ドローン協会の活動としては2つあります。
1つめは、国交省が認定しているドローンの操縦技術を認定するドローンスクールの開催。
2つめは、防災減災活動につなげるための防災ドローンパイロットの育成と、各行政機関ドローンをどういう風に使えばより良い啓発活動につながるかという、アドバイスしたり、積極的に防災訓練などに参加しています」

 

津市美里町の旧長野小学校で、ドローン講習会の準備中の山田義郎さん。

「主にyoutube であげる動画の企画制作をやっています。
その中でやっぱりドローンって、とても重要な役割で映像作品のクオリティをすごいを上げてくるんですよ」

と、山田さん。

ここ旧長野小学校は、周囲にフェンスがあり、さらに空を見上げても電線などがなく安全な場所。
そのため、初心者から練習するにはとても最適な場所になっているとのこと。

 

ずらりと並んだドローンは、いろいろな種類があります。
ドローンの操縦には免許は必要ありませんが、さまざまな規制があり、場所や目的によっては国土交通省への申請や許可が必要。
そういったことを知るためにも、MDAなどが開催しているドローン講習会の受講がすすめられています。

 

おふたりに実演していただきました。

「まずは周囲の安全を確認してから、誰も近くにいないのを確認してから離陸します」

ドローンの基本操作やルールを、実際にドローンを操縦して体験するのが、ドローン講習会。
この小学校跡地をはじめ、県内各地で定期的に開催されています。

 

そしてもうひとつの講習をデモでやっていただきました。
プロ技能講習。
飛行テクニックや、ドローンでの撮影テクニックをさらに磨きたい人に向けた、難易度の高い技能講習。

 

今回は走る車をドローンで追いかけ撮影します。

 

「周囲を確認しながら撮らなくちゃいけないですから、好き勝手自由に飛ばせるわけではありません。
このまま車をおさえているんですけど、そのまま右移動していったらぶつからないかどうかっていうのを、ちゃんと把握しないといけません。
常に『かもしれない』ということを頭に入れ、安全第一でドローン飛行させることがまず鉄則です」

と、山田さん。

 

今、ドローンの活躍現場として注目され、期待されているのが、自然災害などで被災した地域での支援活動、そして防災面での利用です。

 

MDAは現在、三重県、川越町、四日市市、津市、志摩市、尾鷲市と、大規模災害時における情報収集・協力の協定を締結。
ドローンで災害現場の状況を安全に確認し、復旧、救援活動を支援します。

 

その中でMDAが進めているのが、防災ドローンパイロットの養成。
もうすでに登録者が増えているそうですが、それはどんな技術を持った人たちなのでしょうか。

 


「MDAで登録してもらっているドローンパイロットは現在33名います。
普段の仕事はクリーニング屋、焼き鳥屋さん、農業の方、建設業の方、病院勤務の方、そして公務員の方など、さまざまです。
三重県は南北にとても長いので、大きな災害が発生した時にいち早く情報収集を行う活動としてドローンを活用するのが注目されています。
安全に情報収集を行って、その情報を行政に提出をして、いち早く復旧復興の対策の手助けとなるような活動を目指します。
また、もっともっと防災ドローンパイロット増やしていくことで、点が面となって三重県全体をカバーして、防災に対するネットワーク強くしていけたらなと思っています」

と、小阪さん。

「ドローンはいろいろな人のお役にたてるツールだと思います。
災害時の情報収集であったり、映像作品をつくって何か記念のものを作ったり、プロモーションしたり…そういったことに使える、最強のお役立ちツールだと思っているので、そこに共感してくれた人をサポートしていきたいですね」

と、山田さん。

夢と希望、そして安全をのせて空へと舞うドローン。
これまでになかった新しい視点が、地域の安全、地域の活力を生み出そうとしています。