三重の実物図鑑 特集展示「伊賀焼と信楽焼」

■開催期間

令和3年4月17日(土)から6月13日(日)までの開館時間中

■開催場所

三重県総合博物館3階 三重の実物図鑑人文コーナー(津市一身田上津部田3060)
※どなたでも無料でご覧いただけます。

■内容

三重を代表する陶磁器のひとつである伊賀焼は、三重の伊賀地方を中心に製作されてきた陶器です。伊賀地域は信楽焼の中心地である滋賀県の信楽町とは隣接しており、陶土がほぼ共通しているため、安土桃山時代以前のものを見分ける事は難しいといわれています。本展では、安土桃山時代以降のそれぞれ特色ある伊賀焼と信楽焼の作品を紹介します。
 
【古伊賀~伊賀焼の誕生~】
伊賀焼は、茶の湯が流行する安土桃山時代以降、独特の白土を素地として、デフォルメやヘラ彫りされ、ビードロと呼ばれる青緑のガラス質の自然釉(しぜんゆう)や黒い焦げで自然に加飾されたものがよいとされました。古伊賀と呼ばれ、当館の伊賀焼を代表する作品「伊賀蹲壺」(いがうずくまるつぼ)を紹介します。

【その後の伊賀焼と信楽焼】
伊賀焼は、江戸時代中期以降に急速に衰えましたが、宝暦年間に瀬戸の陶工によって釉薬(ゆうやく)の技術がもたらされたことにより再興され、土瓶や行平鍋などが作られています。また、狸の置物で有名な信楽焼も、江戸時代以降には土鍋や徳利などの日常雑器が生産され、現在に至っています。江戸から明治時代に作られた、伊賀焼の大鉢や行平、信楽焼の燗瓶(かんびん)や大徳利などを紹介します。