三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート!」2012年7月22日放送

紀北町海山を流れる清流銚子川が、年に一度、『地上の天の川』に変身!
光のカプセルが川面一面を、幻想的に光り輝かせます!

紀北町海山区では、年に一度七夕の時期に、銚子川を天の川に見立てた『きほく七夕物語』を開催しています。
これは地元商工会青年部のひらめきと情熱によって、6年前から始まったイベントで、毎年2000個を超える光のカプセルを、願いを込めて流しています。


『きほく七夕物語』実行委員の奥村仁さん。
奥村さんは、『光のカプセル』の発案者でもあります。

奥村「以前から、ただのイベントではなくて、心をくすぐられるようなイベントを作ってみたいと思っていたんです」


『きほく七夕物語』開催当日の朝9時。
会場には準備のため、たくさんの人が集まっています。
実行委員長・関口 省吾さんの挨拶の後、会場の設営がスタート。

『きほく七夕物語』は、商工会、漁協、地元自治会、観光協会、町、そして、様々なボランティア団体が一緒になって企画運営に取り組む、地域をあげての大イベント!
『種まき権兵衛の里』から『キャンプイン海山』まで、会場が川の両岸に渡るため、準備も大変です。


笹飾り用の竹は、地元、便ノ山自治会のみなさんが毎年準備。

笹飾りを毎年用意してくれているのは、コーラスグループ『はまゆう』のみなさん。
この笹飾りのために、日頃からきれいな包装紙を取っておくよう心がけているそうです。


キャンプ場の岸辺では、光のカプセルを流す場所となる「流し場」の設営が行われていました。
ここの作業は、三重県建設業協会尾鷲支部青年部のみなさんが担当。


キャンプサイトでは、地元のバスケットボールチームのみなさんによってディーゼルカーの設置作業。
なんと個人所有のミニ鉄道を無料で開放。
星にちなんだ、夜のイベントということで、銀河鉄道に見立てて、子どもたちに楽しんでもらおうという趣向です。


河口近くでは、銚子川漁業協同組合のみなさんが、カプセル回収の準備。
毎年最後の引き上げは、漁協組合さんが行なってくれているとか。
川や海を汚さず、来年もカプセルを使うために欠かせない作業。
目立たないながらも重要で、そして、大変な仕事です。

華やかな『きほく七夕物語』の催しは、縁の下の力持ちのように、陰ながら働くみなさんによって支えられているのです。


『コーラス・はまゆう』のみなさんの歌によってイベントがスタート。

光のカプセルの受付には早くも、行列ができています。
開催当初は参加者のほとんどが地元の人でしたが、今では町外・県外からも、これを目当てにやってくる人がいるほどの人気ぶり。
来場者も、年々増えて、駐車場が足りないなどの嬉しい悲鳴もあがっているそうです。


ヒノキのプレートや短冊に願い事を書き、それを『光のカプセル』の中へ。
このカプセルにはLEDの基盤と電池が入っています。


この日は鈴木英敬三重県知事も『きほく七夕物語』を訪問。
紀北町をPRするブースを視察した後、短冊に願い事を。

『三重県の良い所が有名になるように。そして、生まれた息子の幸せ』
と書かれました。


紀北町長 尾上 壽一さん

尾上「銚子川を天の川に変えようというのは、素晴らしい発想だと思います。
しかもすべて手づくり。ただお金を掛ければ良いという祭りではない、紀北町の祭りの良いところだと思っています」


地元海山の芸能集団『賀楽多(がらくた)』のみなさんによる力強い和太鼓演奏と共に、光のカプセルの「願い星流し」が始まりました。



夕暮れの川面を流れる願い星。
一つが、二つに。二つが、三つに。

みんなの願いが重なって、銚子川は光り輝く『天の川』へと変身していきます。