三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2021年5月9日

桑名市で様々ないきものをクッキーにして製造販売を行う『いきものクッキー専門店kurimaro collection』クッキーアートデザイナーの栗田こずえさん!
栗田さんは小さい頃がいきものが大好き。
いきものをクッキーで製造し、出張販売などを行い、2016年から桑名市寺町で活動していたが、この4月に桑名市北鍋屋町に新店舗をオープン!
お店には350種を超えるいきもののクッキーが並びます!
栗田さんのこだわりは、いきものの特徴などをクッキーで表現すること。
海の生き物などは伊勢シーパラダイスの飼育員にアドバイスをもらって製作しました!
「いきものクッキー王国を創造したい」栗田さんのお店に密着、こだわりのクッキーつくりに迫ります!

「子どもの頃から生き物がとても好きで、虫から魚から、いろいろな小動物、ペットと言われるペットを飼ってきました。
私が小学生のとき、『ムツゴロウ王国』が有名で、大人になったらそこで働くという夢を持っていました。
大人になるにつれその夢は忘れていきましたが、生き物好きというのはずっとありました。
私は表現方法がものづくりだったこともあり、たまたま友だちにクッキーを作ってプレゼントしたら今までで一番喜んでもらえました。
このことがきっかけで、クッキー作りにハマり、自分の力で仕事をしたいと考えたときに、生き物のモチーフでクッキー屋さんをしたいとなりました」

そう語るのは、おそらく三重県で唯一のクッキーアートデザイナーである栗田こずえさん。

 

今年4月、桑名市北鍋屋町(きたなべやまち)に『いきものクッキー専門店 クリマロ・コレクション』をオープン。
クッキーの製造が追いつかないほどの人気になっています。

 

人気の秘密はやはりこのかわいい動物たち。

「可愛いと思いながら作ってあげると、本当に可愛くなっていくので、それは常日頃思うようにしています。
おかげさまでとてもたくさんの方に楽しみにしてもらっていて。
結構遠方からの方も多くいらっしゃいます」

と、栗田さん。

 

こちらが店内。
とても可愛らしい雰囲気ですね!

「猫ちゃんだったり、ウサギさんだったり、鳥さんだったり、爬虫類とかいろいろな種類の生き物を350種類ローテーションでお出ししています」

と、栗田さん。
350種類!
すごいです!

 

黄色のクッキーはかぼちゃ入り。
だから黄色なんですね。
紫色のクッキーはムラサキイモが入っています。
このように、クッキーは野菜パウダーや果物パウダーなど、さまざまな食材を使って色つけと味付けをしています。

「見た目にはとことんこだわっていますが、それだけではなく、卵アレルギーの方でも食べれるように卵を抜いてあったり、三重県産の小麦粉を100%使用するため、あやひかりとニシノカオリ、桑名もち小麦を混ぜています。
さらに素材はできる限り三重県産のもので揃えています」

と、栗田さん。

 

なんと、こちらの『幼虫クッキー』はカイコのパウダー入り!
独特な風味があるそうですよ。

 

こちらのイルカのクッキーをはじめとするマリンクッキーは、伊勢にある水族館・二見シーパラダイスとコラボレーションして開発したもの。

 

海の生き物たちを実際に見て、触れて、飼育員と相談しながら開発。
かわいいだけではなく、いきものそれぞれの魅力をクッキーで再現しているそうです。
なるほど!
確かに特徴をとらえていて可愛い!!

 

新しいお店を構える前の栗田さんは、桑名の寺町商店街にある『くわな まちの駅』の一角で、いきもののクッキーを販売していました。
イベントなどに積極的に出店して販売。
いきものたちの種類が増えるにつれ、人気も高まり、新しい店舗を持つに至りました。

 

そして栗田さん念願の、クッキーのいきもの王国ともいえる店舗は、たくさんの人の協力を得てひとつひとつがカタチになり、完成。
海、山、森…まさにいきものたちが暮らす王国になりました。

 

いきものクッキーが作る工程で必要な型は、すべて手作りです。

 

1日かかってできあがるのは300枚。
しかし今、作業しているクッキーが出来上がるのは明日の朝だそうです。
とても時間がかかるんですね。

 

「一番時間のかかる工程は乾燥です。
焼いた後に顔を描き、さらにあの乾燥機で乾燥させて、じっくりと水分を抜いていきます。
そこの工程が一番、待つ時間も長いですね。
結構重ねていろいろ付けていったりとか、とりあえずじっくり忍耐力で待つという行程もとても多いです」

驚くほどの手間暇をかけて、クッキーのいきものたちが出来上がるのですね。

 

そして『クリマロ・コレクション』では、こうしてお店の前でいただけるサービスもスタート。
ここでしか食べられない、アイスをはさんだいきものクッキーが月替りで楽しめます。

 

「クッキーを通して、桑名はこういうものがあるんだということを伝えたいです。
もち小麦を使っていることも、その一つです。
うちが一つの発信拠点として桑名のPRに役立てば、ご恩返しができるかなと思っているので、そのあたりも頑張っていきたいです。
『可愛いクッキー』だけで終わりにはしたくないですね。
クッキーの中に一体どういう物語があるのか、この子は実はこういう誕生秘話があるんですよ、とか。
実は材料にこういうものを使っているんですとか、なんかそういうことがクッキーの中の物語として、その子自体がコミュニケーションのツールとして活躍し、地域貢献もできるのではと考えています」

と、栗田さん。

たくさんのいきものクッキーがお迎えする『クリマロ・コレクション』。
手間を惜しまず、いきものの魅力を伝えたい。そしてこのクッキーを手にした人が笑顔になり、食べた人が笑顔になってほしい。
そんな素敵なひとときをもたらしてくれることを信じて…。
栗田さんはひとつでも多くのクッキーのいきもの王国に並べようと、日夜がんばっています。