FM三重『ウィークエンドカフェ』2021年5月15日放送

遠浅の真っ白な砂浜。尾鷲市三木里町の海岸です。
今回は、ここで『キッチンカーさざなみ屋』を運営する藤井友美さんがお客様です。
三木里に来てもうすぐ3年。
なんでも楽しみながら日々を過ごしています。

木里ビーチの活性化を目的にして仕事に取り組んでいる

地域おこし協力隊として移住してきまして、三木里海岸の活性化を主なミッションとして着任しました。
ある程度こうしてほしいという要望がありましたが、それが海の家の復活だったんですね。
全盛期は海の家が5軒ほどあったそうですが、今は1軒もなくなっていす。
そこで海の家を立ち上げようとしたのですが、コスト面や人件費、協力してくださる人の確保などを考えていくと、一人ではとても難しいことがわかりました。
その頃、キッチンカーを都市部で見かけるようになっていて、これを三木里に持ってきたら面白いのではと思い、始めることにしました。
三木里には飲食施設がないので、おむすびや冷たい飲み物を提供するということで、海の時期にキッチンカーをしています。
もともとは好きでやっていて、一人暮らしが長かったため、一人でもちゃんと野菜を食べようと料理をしていたのが役立ちました。

 

ニュー作りが大変でしたがビジネスパートナーが見つかり、乗り切った

メニュー作りが大変でしたが、幸い三木里で農家をしている人がいて、東京で10年シェフをされていて調理師免許も持っていて、美味しい野菜を作りたいということで三木里に帰って来たんですね。
その方にビジネスパートナーになってもらい、助けていただいています。
最初のメニューは海の家なので、ガッツリ『ハーブフランクのホットサンド』だとか、肉肉しい肉団子を入れたホットサンドを作ったり、あとはカレーかな。
ところがですね!
みなさん、海の家はないと思っているので、食べ物は持ってきているんです。
なのでガッツリ系を更に買うということがないんですね。
1年目は勉強になりました。
2年目は、持ってきている食事に、プラスαになるようなメニューに変えて、さらに1年の間にSNSを毎日発信して、三木里にはキッチンカーがいるということを強く告知しました。
高齢者が多い地域なので、高齢者も手軽に栄養たっぷりのランチができないかなと思い、平日は週一回、三木里町内でランチ営業しています。
冬におでんをしたところ、思わぬ大人気となり、おでんの引き際がわからなくなりました。
おでんあるの?と来てくれる人がいるので、もう暑くなってきたんですけど、まだ続けています。

 

んなとの会話が楽しみ。町内放送を使ってお店をPRしている

90歳のおばあちゃんが歩いて買いに来てくれて、「あ、久しぶり〜」なんて会話が生まれたりしているので、出てきてもらえたらキッチンカーの前がにぎやかになるのでありがたいです。
家の中にいると寒いので、外に出やないかんな、とおばあちゃんたちは言っています。
機会があると出てきてくださると思うので、いないときもありますが、地道に毎週木曜日はいるよと伝え続けたいです。
木曜日は町内放送をかけて宣伝させてもらっています。
出てきて〜って。
私も、いつものみなさんに会えると元気で良かったと思います。
しばらく見ないなと思っていたら、施設に入られていたというお話も聞いたりして。
やはり、顔を見てお話しすることは大事だなと思います。

 

住者の人たちも増えてきて、同世代の人との交流も行っている

最近移住されてきた方が多いです。
三木里は海もありますし、畑をやっている方も多いので、自然の中で暮らしたいという人がちょこちょこ増えてきているのかな、と思います。
そういう方たちと1ヶ月に1回交流しているのですが、とても良い刺激になっています。
いろいろしたいことはあるのですが、コロナの状況があるので、あまり派手なことは難しいです。
ですから、内輪でちょこちょこ楽しんでいきたいと思っています。
7月末で地域おこし協力隊を卒業しますが、できたらさざなみ屋に就職して、尾鷲の人たちから愛されるような店作りをしたいなと思っています。
最近よく、「あんたどうするんや」と聞かれるので、このままいますというと、喜んでもらえます。
自然に生活に馴染んだので、気負うこともなく気づいたら3年経っていたという居心地の良さ。
それはこれからも変わらないと思います。

尾鷲の地元の人に愛される店にしたいと考えるようになりました。
尾鷲で頑張っている加工会社さんもあるので、そういう方たちと協力していきたいですね