FM三重『ウィークエンドカフェ』2021年6月12日放送

今回は伊勢市にある無垢一枚板テーブル専門店『アフリカンローズ』の代表・中山りょうさんがお客様です。
世界中の一枚板に囲まれた空間は、中山さんの世界が広がります。

はジャズシンガーで一枚板の仕事はご主人と出会ってから

この無垢板テーブル、店名にもなっている『アフリカンローズ』に出会ったのが、遡ること20年以上前。
私はもともと東京でジャズ歌手をしていたのですが、そのころよく歌いに行っていたお店に、大きな2枚の無垢板テーブルがありました。
1枚は日本のケヤキ、そしてもう一枚がアフリカンローズというアフリカの木でした。
オレンジ色と焦げ茶が混ざったような、とても綺麗な色で。
将来自分が結婚したり家を建てたら、絶対こういうテーブルを買おうと思ったのがきっかけです。
アフリカンローズは1枚板の無垢の樹種のことです。
歌を歌っていたのは主に東京でしたが、全国のジャズイベントに出演させていただく機会がたくさんありました。
その中で出身県の三重県に歌いに来たとき、出演させていただいたディナーショーで主人と出会い、結婚することになり、私が三重に帰ってくることになりました。
主人は建設屋さんをしていて、将来無垢板テーブルのお店をするのが夢で、ずっとその準備をしていました。
しかし準備段階で主人が膵臓がんになってしまい、1年足らずで亡くなってしまいました。
主人の遺志を継ぐ形で私がやることになったのですが、ドハマリしてしまい、だんだんお店を広げていきました。

 

ャズも一枚板もわかる人にはわかる。コアな世界

重たくて力仕事だということで、女性ではなかなか他にはやっている人は少ないと思います。
でも私は男性っぽいので、そこは合っているのかなと思います。
始めの頃はお客さんも少なく、ぼちぼちやっていけばいいなと思っていたのですが1年くらい経った頃からいろいろなところからお声がかかるようになり、東京や名古屋のお店の方が、うちに置いてくれないかという形で卸売をするようになりました。
また、ハウスメーカーさんがウチのお客さんがほしいと言っている、ということで契約させていただき、だんだん増えていきました。
ジャズの場合もなかなか難しいというか、コアな趣味じゃないですか。
でも分かる人にはわかる、みたいなところがあります。
一枚板も一般の方にとってはちょっと遠い存在なんですが、好きな方は本乙に好きで、どうしても手に入れたいと思われます。
実際に展示場が国内最大級なので、県外のお客さんが半数以上です。
県外から泊りがけで来られる方も多く、ここでずーっと長い間、真剣に検討されます。
一生モノなので、選びに選んで、気に入ったものを見つけていかれます。
注意点はもちろんアドバイスさせていただきますが、それを売るわけではなくお客様の毎日の食卓になるものなので、自分がピンとくるものを選んだら良いと思います。

 

フリカンローズは関東の人が好き。関西は白っぽい木が好まれる

アフリカンローズはウチがオープンするときに縦8m60cm横1m60cmの板を2枚、看板商品として仕入れました、
しかし実は、去年2枚とも売れちゃいまして、今、アフリカンローズがないんですね。
アフリカンローズは、色が赤茶なんです。
で、関東の方はアフリカンローズブビンガがかなり売れるんです。
関西と中部地方の方にはあまり受けないんです。
ですからみんな仕入れても関東に行ってしまいます。
地域性があって、関東と関西・または1年毎に白っぽいのが売れたり、ある樹種が売れたり…とても変化していくんです。
今、ダントツ人気の樹種が3つあります。
ブラックウォールナットは王道で不動の一位。
次に国内産のトチ。
それからモンキーポッドという『♪この〜木なんの木』の板。
この3つしかほとんど売れないので、たくさん展示しています。

 

っと木のことばかり考えている

勉強というか、集中するというか。
食べ物でも気にいると同じものを食べ続けるタイプで、板のことばかり考えています。
ずっと考えていろいろな資料を見たり。
超希少で人気のある『クラロウォールナット』と『バストゥーンウォールナット』という木があるのですが、それはとても数が少ないのですが、一部のファンが付いていて、日本の専門店としてはダントツに在庫が多いんです。
加工も自分でしているので、加工したものも日本で一番多いです。
他のお店からアドバイスをいただいたり、結構のめり込んでいます。
期間的には30年とかしている職人さんもいますが、それも大事にしながら、若い方に好まれる加工の仕方がちょっと変わってきています。
そこはいろいろな勉強をしたり試したり、また、他のお店の方との交流も深めて、意見交換をとてもしています。
ウチが卸しているお店はライバルでもありますが、お互いに「無垢板テーブルの愛好家を広げていこう」という気持ちがとてもあります。

止まれない性格なので、いつも100%、「今日はもうこれ以上できない」というくらいしないと気がすまない性格なので、今があるんだと思います。