三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2021年7月4日

熊野市は「スポーツ集客による地域の活性化」を掲げ、中でもソフトボールでは「聖地」とも言われています!
国内外の多くのソフトボールチームが合宿などに訪れ、またソフトボールによる交流も多く開催!
今年9月開催の『三重とこわか国体』の成年女子ソフトボールの会場にもなっています!
熊野市観光スポーツ交流課の平木琴美さん・武井麻優さんは、国体の準備や、地域でのソフトボール体験教室を行いながら、一方では『三重とこわか国体・成年女子ソフトボール』の三重県の強化選手でもあります!
小学生を対象とした女子ソフトボール教室で平木さん・武井さんが講師となり、こどもたちにソフトボールを教える姿を取材。
強化選手としてソフトボールに取り組みつつ、ソフトボールのすそ野を拡げる活動をする二人に、『三重とこわか国体』への思いなどを伺ってゆきます!

こちらは熊野市の『熊野スカイパーク球場』です。
この施設は、今年の秋に開催される『三重とこわか国体』成年女子ソフトボールの試合会場のひとつなんです。

 

なんと、こちらでプレイをしている二人!
とこわか国体のソフトボール成年女子の三重県強化選手!
ピッチャーの平木琴実さんと、内野手の武井麻優さんです。

 

女子ソフトボール教室、練習開催日の土曜日。
子どもたちが集まってきました。
といっても総勢6人。
まだまだはじまったばかりの女子ソフトボール教室です。

 

「基本的に東紀州管内、多くは熊野市内の小学校の女子たちで、昨年度末に3回ソフトボール体験会をしました。
その時に来てくれた子が、『スポーツ教室』という形に変わってまた来てくれています。
経験がない子供がほとんどですね。
お父さんとキャッチボールをしたことがあって上手な子もいますが、基本的にはみなさん初心者です。
みんなとても元気ですね」

と、平木さん。

 

まずはじまったのは、遊びを取り入れた楽しい練習。
枠の中のお皿を裏返したり戻したり。
楽しみつつ足腰を鍛えることができます。

 

続いてはボールでお手玉?
練習に参加している子どもたちはほぼ全員がソフトボール未体験。
ボールに馴染むところからスタートです。
昨年4月からはじめた取り組みですが、新型コロナウイルスの影響もあって、ようやくここまで漕ぎつけました。

 

実は平木さんは昨年4月から地域おこし協力隊として熊野へ。
幼稚園や小学校をまわり、ソフトボール体験会を開催してきました。
そんな平木さんは津市出身。
津商業、大学でソフトボールを続け、非常勤の体育教師を経て、地域おこし協力隊になりました。

武井さんは札幌市出身。
兵庫県尼崎市のソフトボールの強豪、園田学園女子大に進み、数々の大会に出場。
今年、熊野市の職員として採用され、スポーツ大会の運営などに携わっています。

「大学の大会や高校の合宿などで熊野に来ていましたが、そのときは合宿でグラウンドと宿舎の往復だけでした。
いざ住むとなると、田舎でのどかな場所というイメージしかなかったので最初はとても戸惑った部分がありました。
でも、実際住んでみて地域の人との関わりが深くなったことで、熊野の人の温かさやアットホームな部分が見えて、今もとても楽しいです。
また、見ての通り市内のいろいろなところにグラウンドなどの施設があるので、環境も充実しています」

と、平木さん。

 

「熊野の人は本当にあたたかくしてくださって。
私が北海道から出てきてるということをみなさん知っているので、いろんなものをくださったり…一人でやっていくんですけど、支えがあってやっていけるなと思います」

と、武井さん。

 

「去年1年間は本当に一人だったので、どう自分のモチベーションを上げていったらいいか、とても悩みました。
彼女来てくれたおかげで…練習大好きなんですよ。
本当に練習好きでストイックなので、逆にすごく自分を高められる部分というかモチベーションに繋がって、今とても良い刺激受けていて、毎日楽しいです」

と、平木さん。

「ソフトボールが好きなので、
やっていて楽しいのでやっています(笑)」

と、武井さん。

ソフトボールを愛するふたりが暮らす町。
なぜ熊野市はソフトボールに力を注いでいるのでしょうか。
熊野市観光スポーツ交流課の北畑亨課長にお話を聞きました。

 

「熊野市では重要な施策の一つとして、『スポーツ集客による地域の活性化』を掲げています。
たくさんの方に熊野まで来てもらい、スポーツを通じて集客を図っての地域活性化を目指しています。
これまでも合宿や大会の誘致などサポート面で選手を支えてきたため、『ソフトボールの聖地・熊野』という評価をいただいています」

 

「礎となるのが、ソフトボールキャンプです。
平成元年から『熊野バッテリーキャンプ』をスタートしました。
平成18年度にはスポーツイベント委員会、熊野スポーツイベント委員会を立ち上げ、『熊野ソフトボールキャンプ』と名称変更し現在まで続いています。
ビギナーからベテランまでを対象に、基本技術から世界に通ずる高度なテクニックまで、楽しみながら習得することを目的に開催しています」

 

さて、スポーツ教室に戻って、つづく練習は、いよいよグローブをつけてのキャッチボール。
ボールを怖がらないようにゆっくり距離を伸ばしていきます。

 

そしてバッティング!

 

「ソフトボールは投げるところとか、バッドで打ったりするところが楽しいです」

「先生は二人とも、優しいし教え方がとても分かりやすいです」

「打つのが好き。
打って、遠くまで飛ばせるようになりたいです」

と、参加している子どもたち。

 

「徐々に上手になってきているので嬉しくなります。
近くに小学校があるので、晴れた日には一緒にキャッチボールに行っています」

「本人が楽しいことがまず一番だとと思うので、楽しんでやってくれているのは嬉しいですね」

「小さな頃からいろいろな経験を積んで、楽しかったら続けてもらえたら、という感じではじめました。
本格的な選手が優しく教えてくれるし、親としても非常に嬉しいし、子どものためにもなっていると思います」

 

最後に、これからの抱負を二人にお聞きしました。

「今は、ソフトボールをやりたいという子を一人でも増やしたいです。
教室に行って、一人でも多くの人がソフトボールに触れる、触れたいと思えるような教室を作っていきたいです。
小学校からソフトボールを始めて、15年くらい。
国体という一つの大会、三重県で行われるということが自分の競技人生の集大成として望んでいる部分があるので、思い切って最後までできたたら良いなと思っています」

と、平木さん。

「今の時点で、技術の面でも体力の面でもまだまだだと思います。
9月の国体までにもっと、自分自身がレベルアップして国体選手に選ばれて、三重県代表として恥ずかしくないようなプレイをしたいです。
三重県応援したいと思ってもらえるプレイだったり、雰囲気作りであったり…ソフトボールを楽しんでいると、周りから見られるようなプレーをしていきたいです」

と、武井さん。

選手として・・・
指導者として・・・
そして熊野で暮らす者として、みんなからの期待を背負って活動する平木さんと武井さん。
熊野にソフトボールチームが誕生する日を夢見ています。

お問い合わせ
熊野市役所 観光スポーツ交流課 
TEL 0597-89-4111