三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2021年9月19日

2018年4月~2021年3月まで「いなべ市の地域おこし協力隊」として活動し、移住サポーターとしていなべ市への移住者と空き家で困っている人を繋げる仕事に取り組んできた山崎基子さんが、今年4月に「イナベキカクシャ」を新たに設立!
元・産院だった建物(旧・中村医院)を改装し「okudo中村舎」を6月にオープンしました!
コワーキングスペース、レンタル会議スぺ―スとして貸し出す他、築190年の古民家に残る「おくどさん(かまど)」を活かした体験が出来るイベント等も開催!
世代を超えた集いの場所、そしていなべの情報発信基地を目指します!

2019年に東海環状自動車道が大安ICまで延長し、大きな変化の時を迎えている、いなべ市。
今後、更に北勢ICまで開通予定で、新しい経済、人の動きが期待されています。
今回はそんな新しい風が吹いているいなべ市で、地域の新たな拠点づくりに取り組んでいるゲンキさんをご紹介します!

 

ここです!
立派な門構えの奥、建物の入口に『okudo中村舎』と書かれています。

 

『okudo中村舎』の山崎基子さん、こちらはコワーキングスペースだとお聞きしてきましたが…。

「はい、築190年の古民家を生かしたコワーキングスペースです。
フリーWi-Fi、フリードリンクで、お仕事をしに来たり、お昼寝をしに来たり、お友達とお菓子を食べたりしていただくことができます」

 

「天井が高く重厚感を感じるここは、かつては『中村医院』という産院でした。
隣に診療所があり、地域の人がみんな産まれた場所として190年守っていただいた場所を、今使わせてもらっています」

 

部屋数がたくさんあります。
なんと60畳あり、1組1部屋で、仕切りができるようになっています。
こちらがコワーキングスペースとなり、90分500円。
フリーWi-Fi、フリードリンクで食べ物持ち込みもOKとなっています。

 

2階部分も8畳のお部屋があって、まさに忍者屋敷気分。
こういう所も古民家の楽しみですね。

 

こちらはフリーコーナー。

「飲み物が自由となっています。
もちろんコーヒーもありますが、いなべ市には『石榑』という美味しいお茶屋さんがありますので、お茶もオススメです。
オーブントースター、電子レンジ、パソコン、プリンターも完備しています」

 

ここが中村舎のメインの場所。

「おくどさん…かまどです。
ここまで大きいサイズが残っているというのは珍しいです。
産院だったり家族が多かったので、大人数の煮炊きをここで行っていたんですね」

 

こちらには一回り小さなおくどさん。

「大きなサイズは日常では使いづらいので、月に一回開催している食のイベントに使っています。
地元の郷土料理作りや、おにぎりを作るワークショップなども開催しています」

『okudo中村舎』は旧中村医院の所有者が建物をいなべ市に寄贈。
三重県古民家再生協会を通して山崎さんが運営する『イナベキカクシャ』が賃貸し管理・運営を担っています。

「私は2018年4月から2021年3月まで、いなべ市の地域おこし協力隊として活動し、移住サポーターとして移住者と空き家を繋ぐ仕事をしてきました。
退任してから間もないのですが、空き家をもっと利活用したいなという思いが前からありました。
いなべ市に今3000軒の空き家があります。
その中のひとつである、この『中村舎』をご縁をいただいたので、、ここをもっと魅力のある、いなべ市の魅力を発信できる場所にしていきたくて、オープンしました」

と、山崎さん。

 

こちらはリフォーム前の写真。
改修工事には、山崎さんの友人や地域の仲間など、たくさんの人が参加。
そして2021年6月、『okudo中村舎』がオープンしました。

 

山崎さんの活動を支えるメンバーたちをご紹介。
こちらは食のイベントを担当している佐藤美紀さん。

「月一回開催している食のイベントを担当しています。
地域に伝わる料理やお菓子を作る体験や、おくどさんを使った体験等、食文化の継承としてしたかったので、楽しんでさせてもらっています」

 

左が受付担当の城裕介さん。

「普段はフリーランスのウェブライターとして仕事をしています。
声をかけていただくまでは自宅で黙々と仕事をしてることが多かったんですけど、地域の方との交流が広がってきたなという風に感じています」

真ん中が、こちらも食担当の三輪真紀さん。

「普段がレシピを書くようなお仕事をしているので、食に対しての興味があるので携わらせてもらえるっていうのがすごく嬉しかったです」

右の斎藤怜奈さんはお留守番と縫製担当。

「保育園がすぐ近くなので、何かの用事で来た時に基子さんがバタバタばたばたしていてお留守番ぐらいならできますけど…と、参加しています。
暖簾を作ってくれって言われて、それからちょこちょこ出入りしていた感じです」

 

和田両磨さんは力仕事担当。
力持ちで、物の片付けや自転車の修理もできるのだとか。

「昔の道具とか、今までの自分の生活の中になかった存在なので、昔の人の生活がちょっと垣間見れたりというところが面白いかなと思っています」

和田木綿子さんはデザイン担当。

「食でみんなが円(縁)になる、同じ釜の飯を食うところをデザインしました。
あとは、地域の皆様にお配りしている『中村新聞』のイラストを描いています」

 

その『中村新聞』がこちら。

「私の手書きでいつも発行してるのですが門構えの絵や似顔絵など、特徴を上手にとらえてもらっていて、本当にありがたいです。
『中村新聞』では『okudo中村舎』のことが地域の方に伝えています。
イベントやお知らせ…こういうことを知りたいので教えて下さい!とか、こういうものお家で余っていませんか?みたいなことをに書いたりしています。
すると、家にあまっとるで使っていいよっていうのが来てくれる。
回覧板みたいな形になっています」

と、山崎さん。

 

『okudo中村舎』が開くイベントはで、おくどを使った食の体験ができる他、おくどと台所のレンタルも可能です。

見事に炊きあがったごはん。
それをいなべ産の食材で味わいます。
こちらは、いなべ産のたまご。
そこに山崎さんお手製の醤油をかけて、いただきます!

 

更に縁側をと奥へ進むと、そこにも座敷がありました。
補修工事はまだこれからで、いずれは宿泊可能なゲストルームにする予定だそうです。
蔵の中には、古い食器や道具がたくさん眠っています。
今後はこれらもどんどん活用し、活動の幅を広げていこうと計画中。
夢はひろがります!

「いなべ市は三重県の山奥の端で、『いなべ市ってどこ?』と思われていました。
いなべ市の魅力の一つとして、とても魅力的な人がたくさん住んでるんですよ。
おばあちゃん、おじいちゃんから移住の人、若者たち、そういう人の交流がもっともっと盛んになるような町になればいいなと思います。
今はいなべのお母ちゃんから学んでいる私ですが、それを少しずつ身に蓄えて、私がいずれ、いなべのお母ちゃんになりたいですね」

と、山崎さん。

まぁるく(丸く)繋がる『okudo中村舎』!
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