FM三重『ウィークエンドカフェ』2021年11月6日放送

今回は中西洋介さんがお客様です。
大紀町の出身の中西さん、西村知貴さん、小倉源太さんの3人が『大紀町カフェ』というイベントを企画しました。
育ててもらった町の人に喜んでもらうことをしたい。これが3人の想いです。

校の先生、塾の先生が立ち上げた「大紀町カフェ」

同じ地元の3人でしています。
私自身は普段、松阪市で塾の講師をしていて、他の二人は尾鷲で中学校と高校の教員をしています。
離れている3人が地域のために何かしたいと考え、『大紀町カフェ』を立ち上げました。
カフェという気軽に集まれるような、と考え、地元の『大紀町』を付けて『大紀町カフェ』にしました。
昔、この3人とは幼稚園から高校まで同じで小倉くんは僕と同い年、西村さんは2つ上で、同じ高校同じ部活をしていた仲です。
わりと本音で話すことができる関係で、社会人になっても話すことが多く、地元に対してというのが3人共同じ思いでしたので、こうして『大紀町カフェ』をしています。

 

分の好みを知り、おいしいコーヒーを味わう

津市の『よろこば食堂』に協力いただき、自分にぴったりのオーダーメイドコーヒーを作りました。
3人とも『よろこば食堂』とのコーヒーイベントに参加したときに、とても楽しくてとても満足したものになりました。
それを実際の親に紹介する形で、よろこばさんのイベントに連れて行って、コーヒーを体験してもらったらとても喜んでくれて。
こんなに喜ばれるんだったら、地元のイベントにも持っていきたいよね、という話になり、よろこば食堂さんにお願いしたところ、そんなことなら是非協力するよと言ってくださって、今に至っています。
実際のイベントではコーヒーの説明やカウンセリングから始まって、自分のコーヒー事情を聞いたりしてくれます。
普段どんなコーヒーを飲んでいるのかとか、よろこば食堂さんがコーヒーのスペシャリストなので、コーヒーについていろいろ教えてもらいながら、カウンセリングを行います。
そのあとに3種類のグラスが並びます。
酸味と中間と苦味の3つ。
それをテイスティングしていくと、味がもうぜんぜん違うんですよ。
それからまた酸味と中間の間などの味を出してもらい、自分の好みを決めていって、さらに濃くしたり薄くしたりしながら、自分好みの味を見つけていくというイベントでした。
そのあとに、自分の名前のオリジナルブレンドのシールを貼ってもらい、豆を最後にいただけます。
そのイベントが1回3000円なんですが、参加者の方にはとても気に入ってもらえたようです。
地元の方に喜んで欲しいということに、ちょうどそれがハマって、よろこば食堂さんのコーヒーも『ツムギコーヒー』という名前で、人と人とを紡いでいったり、その言葉に感動して、地元に持っていきたいんですという話をしたところ、本当に賛同していただいて、いま、協力してもらっている形になっています。

 

勢荘をお借りして1日3組限定のコーヒーイベントを開催

3人で最初に話し合ったのは場所選び。
とても素敵な場所で行うことができました。
まずは場所をどうしようかという話になりました。
でも地元の方を大切にしたかったので、一番地元でやりたい場所ってどこだろうと話したときに、地元の『紀勢荘』という旅館が良いな、と。
紀勢荘さんに協力してもらえないかとお話に行ったところ、この企画への思いに賛同していただき、協力いただけることになりました。
今回の企画で『プレゼント』をとても大事にしていて、今回いらした2組の方々は、1人の方の息子さんが九州にいるそうなんですが、この企画を知って、ぜひこちらに住むお母さんにプレゼントしたいということで、息子さんがお支払いをして、お母さんが体験してくれるという形で来てもらいました。
もう一人の方も、そんな形で来ていただいています。
そうですね、本当にコーヒーが好きな方にもっと好きになってほしいというイベントをしているので、自ら来たいという方もいます。
僕たちのような若い世代だと、大紀町の外で働いている子がとても多いので、そんな子たちが育ててもらった親のために、そういうプレゼントをするというのは、個人的にはとてもあたたかい企画だと思います。
プレゼントを通して、そういう形で還元していきたいと話しています。
あと面白かったのが、僕たちからするとああいう雰囲気が当たり前だと思っていたのですが、よろこば食堂さんからすると、人が人を呼んできたり、地元の人が僕と笑い合いながらコーヒーを飲んでいる姿を見て、地元らしさというか、土地の様子、自然らしさ、あたたかい人の関係を見て、
「とても魅力的で感動しました」
と、話をされていて、僕たちが当たり前だと思っていたものも魅力の一つだということを再確認しました。
1回め自体はみなさんに喜んでいただき、満足の行く日になりました。

 

紀町に住んでいる人が幸せになるイベント

イベント自体は、大紀町に住んでいる人に向けた企画です。
ふるさとを想う気持ちが詰まっています。
町の魅力を発信するのではなく、町にいる方々に喜んでもらうことによって、地域を盛り上げたいという、新しい地方創生の形を作って、それが大紀町以外のところでも見ていただいて、自分たちも働いてはいるけども、こんな人たちがいるから自分たちも集まってやろうよ、と知ってもらえたらいいなと思っていたので、それももしかしたら、一つの原動力になっているかもしれないです。
3人とも今、大紀町には住んでいませんが、時代なのか時期的なものなのか、こうして離れていても集まってオンラインで話すことができるようになったので、そういうのが作りやすい環境になったのかなと。
とても思うのが、久々にお会いした地元の方でも、ちゃんと覚えてくれていたり、自分の両親の関係など、『いなかあるある』で、あたたかく受け入れてくれる方がとても多かったです。
最初は『よろこば食堂』さんが津から来ることに対して、どう感じるか不安だったんですけど、第1回を開催したときに、それよりも地元の僕たちがそういうイベントを開催したり、久しぶりに話すような方々がいたり…。
でも本当に改めて感じたのは、地域の人たちのあたたかさでした。

地元のことを考えてやっているんだよということを、子どもたちにも実際に見て感じてものにはなるんじゃないかな、と思います。
そこで町が盛り上がったり、町の雰囲気がとても良くなるんじゃないかなと思っています。