三重テレビ「ゲンキ!みえ!生き活きリポート!」2012年8月26日放送

一人ひとりに合った仕事をすることで、自分に自信を!
紙袋作りや農作業、そして餃子作りで、楽しく働ける地域づくりを目指します!

今回ご紹介するのは、四日市市で活動を行なっている『呼夢フレンズ』です。
『呼夢フレンズ』は障がい者自立支援法に基づく就労支援施設や農場の運営、そして、障がいがある人たちの余暇活動支援などを行っている、特定非営利活動法人。


代表の堀川まり子さん

堀川「私の娘がダウン症で、作業所に通っていたのですが、ちょっと引きこもり状態になっていまして。障がいがあっても個人個人が持っている力を引き出して、楽しく仕事が出来る作業所を作りたいなと思い、同じく障がいを持った親御さんと、ここを始めたんです」

『呼夢フレンズ』の前身となる組織が、もと喫茶店だったところを借りて作業所をスタートさせたのが2005年。
そして2年後の2007年にNPO法人化。
現在は13名のメンバーが、指導員のみなさんと一緒にここで作業をしています。


こちらの作業所では、『夢来るバッグ』という、英字新聞を使った紙袋を作っています。


一番初めの、材料となる新聞選び。
新聞には様々な記事が載っているため、中には悲しい記事もあります。
そういった記事などは避け、それぞれにあった枚数に分けていく、重要な仕事です。


こちらで行なっているのは、紙袋の持ち手を作る作業と、紙袋に強度を持たせるための台紙入れ。
台紙は、牛乳パックのようですね。
使う人にも環境にも優しいバッグです。

この『夢来るバッグ』を作ると決まった時に、この作業は誰に向いているか、誰ならできるか・・・などを考え、メンバー一人ひとりに合った作業を考えたそうです。
そして作業ができるということが自信となり、生活面での自信にも繋がっていくんですね。


さらに『呼夢フレンズ』では、メンバーが一つでも多くの作業をできるよう、スタッフのみなさんでさまざまな道具を用意。
中にはスタッフのご主人にお願いし、日曜大工してもらったものもあるそうです。

現在、こちらで作られている商品は、先ほどの新聞バッグやしおりなど、数種類。
その販売収益がメンバーの給料となります。


こちらは『呼夢フレンズ』が運営管理する『呼夢農場』。
メンバーのみなさんが、ネギの植え付け作業をしています。
この農場では農薬をあまり使わず手間をかけて栽培しており、最近では少量ながら、近所の飲食店への出荷もはじまったそうです。
また、自分たちで作れるものは何でも作る・・・との考えから、先程のネギの他、オクラやゴボウや枝豆、キャベツ、ニラ、白菜、ニンニクなども作っているそうです。

メンバーだけでは行き届かない作業は、ボランティアのみなさんがカバーし、新鮮で味のある野菜づくりを実現しています。


実は『呼夢フレンズ』の1番人気の商品は、この農場で採れた新鮮なネギを使って作る『餃子』!

『呼夢フレンズ』が餃子の製造をはじめたのは、2008年から。
販売は作業所と通信販売のみですが、おいしさが口コミで広がり、リピーターのお客さんがどんどん増えているとか。

使っている野菜は基本、『呼夢農場』で採れたもの。
夏場の野菜が採れなくなる時期だけ、高原野菜を仕入れしているそうです。
地産地消で、原材料から手作り!
メンバーのみなさんも一生懸命、作業しています。

これが『呼夢フレンズ』の人気の餃子なんですね!


一番最初に作り始めたのが、この『水餃子』。
なんと皮から手づくりなんですよ。


水餃子以外にも、焼き餃子、ニラ饅頭などをラインナップ。
冷凍での販売ですので、『呼夢フレンズ』のインターネットショッピングでも安心して購入いただけます。
また週末はイベントや四日市市のスポーツ施設などで、移動販売車『キッチンカー』による販売も行なっているそうです。

色々な仕事を提供することで、能力を発揮し、メンバー同士が助け合い、励まし合い・・・するとまた能力が上がり、できることがどんどん増えていくんですよ、とスタッフの言葉。

『呼夢フレンズ』の願い。
それは、
コミュニティ、地域で、
コンパニオン、仲間といっしょに、
コンビネーション、つながりを大切に活動していくこと・・・・。
そんな誰もが暮らしやすい社会を夢見ています。