三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2022年4月17日

伊賀市下友田で製パン業を行い、パンの販売を行うトルタロッソのみなさん。
トルタロッソは、先代のパン職人・高橋徹さんが、水の良さなどから伊賀の地を選び、製パン業を始めました
現在は、長男でかつては海外でレーシングドライバーとして活躍した毅さんが後を継いでいます!
店舗では180種類におよぶパン製品が販売され、またホテル・レストランに向けたパン作りも行われています
また、4月下旬に伊賀鉄道・忍者市駅(上野市駅)前に新店舗をオープン予定です!

こちらは伊賀市の下友田という地域です。
この辺りに大人気のパン屋さんがあるそうなんですが、見渡す限りの田園風景…ありました!
『トルタロッソパン工場』と書かれています。
しかし、パン工場…お店はどこにあるのでしょう。

 

2階のドアを開けると、そこはパン屋さん!
ものすごい種類のパンと、そしてたくさんのお客さんで賑わっています!

 

みなさんたくさんパンを買っていますね。

「滋賀県の甲賀市から来ました。
口当たりが良くて、後口も良いメロンパンなど、どれも美味しいです」

「今日はお友だちの分も合わせて3軒分買いました」

「ちょっと遠いところに住んでいる娘と孫を初めて連れてきました。
食パン2つと惣菜パンなどを買いました」

買う量が本当にすごいです!

 

お店に入って驚くのはスタッフの心づくしのおもてなしと、パンの種類の多さ。
入店すると、トレイを渡してくれるのもうれしいところ。

 

「購入したパンはお店の外でも食べることができます。
コーヒーなども用意していますよ」

と、店長の伊庭増知見さん。

 

人気商品の『イカパン』は、中にマヨネーズと一味で味付けしたさきいかがたっぷりはいっています。
噛めば噛むほどイカの味がしてきて、もっちりのパンと相性抜群です。

 

『チョコとマシュマロのスイーツ』は、マシュマロの下にレモンの輪切り、さらにその下にチョコクリームが入っています。
レモンの酸味とマシュマロがとっても合います。

「マシュマロのふわっと感とデニッシュのカリッと感がうまく合わさって、相性ぴったりなんです」

と、伊庭さん。

 

トルタロッソは、フランスで修行を積み、外資系ホテルのベーカリーを立ち上げた高橋徹(たかはし・とおる)さんが設立。
水、風土、湿度がパン作りに適したこの伊賀の里に工場と直売所をつくりました。
こちらで常時180種類を超えるパンが製造、販売されています。
現在は徹さんの長男・毅(つよし)さんが社長をつとめます。

 

「もともとは昨年亡くなった父親がパン職人でした。
お店をやっていきたいということで、スタートは父に立ち上げてもらったような感じです」

と、毅さん。

 

毅さんはイタリアでレーシングドライバーとして活躍した異色の経歴の持ち主。
それがなぜ父親のあとを継ぎ、その人気を揺るぎないものにしてきたのでしょうか。

「F1を目指していたため、日本にほとんどいなく家族と接するというか、父親と何かを一緒にするというこちが人生の中ではありませんでした。
ですから引退したあとは、家族というか父親がやっていることをセカンドライフとしてやっていきたいと思ったのです」

 

さて、工場にやって来ました。
こちらはパンを出荷するパンを汚れなどがないか検品して、箱に詰める作業をしています。

 

こちらが一番年長の田中久子さん。
なんと御年80歳!

「がんばっていますよ。
良くしてもらっているし、毎日楽しいです」

 

こちらのオーブンは普通のパン用のオーブンとは違うそうで、中でくるくると回転して焼き上げます。

「これが自分たちの一番強みというか、これで焼くから美味しいパンができるという風に自分たちでは思ってやっています」

と、高橋さん。

 

パンの生地はおよそ35種類!
製造するパンの種類によって原材料・生地を変え、生地のこね方から発酵時間まで見極めます。
それを毎日180種類以上。
覚えるだけでも大変です。
トルタロッソは店舗販売だけでなく、ホテル・レストラン向けのパンも製造しています。
だからこそのこの種類なんですね。

「先代である父が大切にしていたのは、粉の質はもちろんですが、何よりも『発酵』というものを大切にしていました。
そのパンに合わせた生地を作り上げることが一番大事ですね。
今も本当にそれを一番大切にして作っていることが、お客さんに喜んでいただいている部分だと思っています」

と、高橋さん。

 

工場で焼き上がったパンは、随時2階の店舗に運ばれます。
種類の多さが大変なのは販売スタッフも同じ。
陳列場所を覚えることからスタートだそうです。
そして何より驚いたのは、お客さんに対するおもてなしの心。
常にお客さんのことを考えて行動する。
当たり前のことですが、こちらのお店は気持ちいいほど徹底されています。

「来てくださるお客様が、気持ちよくなって帰っていただくことが、自分が一番大切にしているところです。
パン屋さんですから当然、パンの味が美味しいものを作るということは当たり前のことで、僕らとしてはスタッフと力を合わせて、来てくれたお客さんが気持ちよく帰っていただけるようなパン作りを目指しています」

と、高橋さん。

 

スタッフの声をお聞きしました。

「子供がいるのですが、子供のことを優先していいという社長のスタイルがとてもありがたくて、それで続けている感じです。
それからパンに囲まれているのはやっぱり幸せなので、その2つですね」

と、中井淑美さん。

「お客様を特に大切にするように、社長に指導されています。
お客様が来られた時はお客さまの顔を見て「いらっしゃいませ」。
お客様を大切に思う気持ちとそれが伝わるようにというので、心掛けて接客をしております」

と、店長の伊庭さん。

 

そしてなんと、『トルタロッソ』は忍者市駅との愛称で知られる『上野市駅』前に新店舗を展開!
改札を出てすぐの場所という、好立地です!

「朝、学生さんがとても多いので、大人の方には申し訳ないのですが、学割みたいな形で学生さんに割安でサンドイッチやパンを買えるようにしたいと思っています。
今度は大手乳製品メーカーさんも協力しくれるので、ソフトクリームも学割で買えるような。

自分が伊賀をもっと盛り上げることで、人が足を運んでくれる。
今の本店でも、他府県の人はすごく多いです。
ここが人の集まるポイントになることで、既存のお店も更に栄えて、また新しい店を出店する起爆剤になることが、自分の役目なのかなと思っています」

と、高橋さん。

これからはじまるトルタロッソの挑戦。
父・徹さんが生み出したパンの美味しさを守りつつ、お客さんの満足度高めること、そして地域への貢献です。
新店舗は4月下旬にオープン予定です!!!