いなべ市観光協会新会員『株式会社エノクの輪』・『いなべ藍ランド・藍染工房∞エノクの輪』様の紹介です。
「本物を伝えたい!」
江戸時代に着物の多くに使われていた灰汁発酵建て藍染は、化学染料を添加した「藍染風」の普及により、今では1%ほどになってきているのが現状です。
多くの効能や可能性を持つ本来の藍を普及させようと、いなべ市大安町に『いなべ藍ランド・藍染工房∞エノクの輪』を構え、
いなべ市地域おこし協力隊員でもある板東亮さん・美樹さん夫妻のもとには、毎日、本物を求める方が体験に訪れています。
弥生時代に薬草として伝わったと言われている蓼藍は、戦国武将が甲冑の中に藍染の服を着て傷を癒したとも、エジプトのミイラも包んでいたと言われるように、多くの効能があるといわれています。
鎮痛・消炎・化膿止めなどの効能があるため、工房には病院からガーゼやマスクのオーダーもあるほど。
『いなべ藍ランド・藍染工房∞エノクの輪』で行われている藍染めは、藍の葉を約100日間発酵させた染料の蒅(すくも)と木灰から採った灰汁で更に発酵させて染め液を作る本来の藍染めの技法を再現しています。
この日、体験に来られた方は、靴下や肌着、Tシャツ、暖簾などを持ち込んだり、工房で購入されたりして藍染めを体験していました。
工房内には多くの藍甕(あいがめ)がありますが、1日に使うのはそのうちの4~5つ、そこに6~8回浸し、浸すごとに空気に触れさせ酸化させて藍色に染めていきます。
真っ白な素材が次第により濃い藍色に染まっていく様子も体験したからこそ味わえるもの。
藍甕にはそれぞれ微生物が育っており、その甕ごとに性質もあります。
藍建て時期が違う藍甕に漬けることにより、かつてはイギリス人に「ジャパンブルー!」と表現された江戸時代の藍色四十八色と言われる濃淡の美しさも出るのだそうです。
工房の隣にある藍の染料 を造る『藍の寝床』では、微生物が活発に働きとてもあたたか。
寝ていると癒されるといって横になる姿も見られました。

板東さん夫妻は、地元の営農組合や福祉事業施設の方々などと共に、耕作放棄地などを活用し、無農薬無化学肥料の藍栽培にも取り組んでいるとのことです。

『株式会社エノクの輪』・『いなべ藍ランド 藍染工房∞エノクの輪』
営業時間 10時~16時
定休日  日曜日
住所 三重県いなべ市大安町大井田2749
TEL  0594-28-9378
   080-4182-8311