三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2022年12月4日

伊賀市で米作を中心に農業を営む『ヒラキファーム』の100%子会社として2020年に設立した『ベジタブルラボ』は、キャベツやトマト、ブロッコリー、アスパラなどの青果事業を担当!
更に新規事業として2022年6月には就労継続支援B型事業所『あおぞら未来』を設立し、元々親会社であるヒラキファームが数年前から積極的に取り組んでいた『農福連携』に本格的に着手!
障がいを持つ人たちの社会進出を応援すると共に、農業界の課題の一つでもある労働者不足の解消、後継者育成などの解決にも繋がるよう、力を注いでいます

ご覧ください!
どーんと広がるこの畑!
こちらは伊賀市内にあるキャベツ畑です。
ちょうど収穫時期なのか、収穫作業が進められています!

 

「私どもが運営する『ベジタブルラボ』では『農福連携』をしています。
今年6月1日から『就労支援B型事業所』として運営をはスタートし、野菜の収穫とか管理作業とかそういったことを利用者さんと一緒に行っています」

と、『ベジタブルラボ』の堀田勝俊さん。

『ベジタブルラボ』は、伊賀市で大規模な米作(べいさく)農業を営む『ヒラキファーム』の100%子会社として事業をスタートしました。

 

『ヒラキファーム』代表の森大輔さんに、お話をうかがいました。

「『匕ラキファーム』は米、小麦、大麦の生産、水稲種子の生産等に取り組み、ロボット技術や情報通信技術を活用した『スマート農業』にも積極的に取り組んでいます。
『ベジタブルラボ』はヒラキファームの100%子会社として、2020年に設立しました。
野菜部門を担当し、トマトやキャベツ、ブロッコリーやアスパラガス、イチゴ等を生産しています」

 

「『ヒラキファーム』の時から近隣のNPO法人さんと繋がりがあり、ちょっと手が追い付かない時、障がい者の方たちに仕事を手伝ってもらっていました。
そこで『ベジタブルラボ』の新規事業として、2022年6月に就労支援B型事業所『あおぞら未来』を設立しました。
事業所の利用者は、農場や加工所での作業に取り組んでもらっています。
障がいのある人に社会進出の場を提供すると共に、農業の担い手不足の解消や後継者育成にも繋げていくことを目標としています」

 

朝9時、事業所に利用者さんたちがやってきました。
この日の作業や、役割分担などの説明をします。

 

作業所から車で10分ほどの畑に到着したら、さっそく作業開始です。
持ち場について、それぞれ作業にあたります。
キャベツの収穫は経験とコツが必要なため、今のところ担当するのは作業スタッフ。
事業所の利用者さんは、キャベツの運搬、そして葉落としの作業などを担当します。

 

「このキャベツ、しっかり葉が巻いているでしょう。
新鮮ですからね、押した時に硬いんです!
これがちゃんと葉っぱが巻いているっということなんですよ。
ウチは11月から2月いっぱいまでキャベツの出荷をします」

と、堀田さん。

 

就労支援B型事業所『あおぞら未来』の支援員、岡村美樹さん。

「その日の作業に合わせて、この方にはどういった作業が出来るかということを細かく切り分けて、みなさんが『やってみよう』と思う気持ちを大切にして、どんどんチャレンジしていってもらっています。
とてもいきいきと作業されるので、私たちも元気になります」

 

こちらでは強力な『助っ人』が、収穫作業を支えていました。

「僕が今、身に付けているのは『パワーアシストスーツ』というもので、腰と膝を支えてくれています。
農作業は腰への負担が大きいんです。
キャベツの収穫や積み込み作業など、重たい物を持つ時に、これが補助してくれて、軽く持ちあげることができます」

と、『ベジタブルラボ』の大江郁也さん。

 

利用者さんたちも、みんなこのアシストスーツを身に着けています。

 

こちらの作業場では、朝収穫したキャベツを出荷する準備をしています。

「今日は農協が運営している『ひぞっこ』さんに出荷予定です。
伊賀市・名張市で消費してもらってます」

と、堀田さん。

 

「作業としては、畑で葉っぱを落としていますが、もう一回確認をして葉っぱを落としています。
葉っぱが取れないようにテープで巻いて固定し、値札とバーコードを貼ります。
だいたいみなさん、作業内容は決まっていますね。
それぞれ得意不得意があるので、そこに合わせた作業をしてもらっています」

 

『とれたて市 ひぞっこ』にキャベツを納品する、配達担当の利用者さん。
支援員のサポートを受けつつ、指定の場所まで運んで、納品します。
商品の品出し作業も、大切な仕事の一つです。

 

「新鮮な野菜をたくさん作っていただいているので、地元の方にも大変人気がございます。子どもさんから大人までね、食べていただくとありがたいですね」

と、『とれたて市 ひぞっこ』の店長、前川英史さん。

「自分たちで手がけたお野菜がどのようにお店に並ぶのかを知ってもらうために、品出しを作業のひとつとして組み込んでいます。
お客様の大事な商品だということを再確認することで、とても丁寧に扱ってくれるようにもなりました。
さらに何よりも、挨拶がとても気持ちよくできるようになって、社会参加をしているという思いで作業ができていると思います」

と、『あおぞら未来』支援員の岡村さん。

 

『B型の事業所は始まったばかりなので、まずは利用者さんたちとのコミュニケーションをとることが大切です。
さらに、農業は『種を蒔く=集中力をつける』『土を耕す、草を抜く=体力をつける』など、人間が生活をしていく上で基本的なものをいろいろ教えてくれるものだと思っています。
そういったことをみなさんに広げていき、地域に根ざした事業所になっていきたいですね」

と、堀田さん。

ベジタブルラボ。
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