FM三重『ウィークエンドカフェ』2022年12月17日放送

鳥羽市安楽島子ども会『安楽島キッズ探検隊』は、地域の防災マップ作りを18年前から毎年作っています。
それをサポートしているのが今回のお客様、浜口敬司さんです。
浜口さんのお子さんが小学5年生の時からこの活動が始まりました。
『安楽島キッズ探検隊』は毎年『防災マップコンクール』に応募しています。
2016年には文部科学大臣賞を受賞、2020年にもデジタルチャレンジ賞という賞を受賞しました。
嬉しいけれど目的は別と浜口さんは言います。

どもたちだけの時に津波が来たら大変だなという話からマップ作りスタート

もともとは子ども会の親たちの雑談から始まりました。
当時は東海地震がいつくるかわからないと言われていまして、子どもたちのときだけに地震が来たら心配だなということになりました。
安楽島は津波が来るので、そこで良い方法を教えようということになりました。
そのときに『小学生のぼうさい探検隊マップコンクール』があることを知り、それを利用して町を回ってみようとなりました。
マップは始めてでしたから、できるかどうかわかりませんでした。
子どもと大人と一緒に町を歩いて、余裕があったらマップを作って、できたらコンクールに応募しようということではじめました。
意外と簡単にできて、コンクールに応募できました。
大人だと町を歩くことがほとんどなくなっていたので、みんなで歩くときに、大人たちは久々で懐かしんだり、子どもたちは初めての路地に足を踏み入れたり…なかなか面白く歩くことができました。

 

を歩いて気付いたことを書いていたが、テーマを設けると色々な気づきがある

最初は町を歩いて気づいたことをマップに書くだけの、簡単なものでした。
子どもたちが気づいたことを写真に撮って、コメントを書いただけのマップでしたが、次の年からテーマを作って、歩きました。
『防災無線が聞こえるかどうか』をテーマにしました。
実験もしながらまとめました。
防災無線は地元に2機あるのですが、そこから放送して聞こえるかどうかを町を歩いてみなさんに聞いて調査してまとめました。
実際に、聞こえないところがあったので、大人たちも驚いて、改善するよう町内会や市に呼びかけたことを覚えています。
毎年毎年、マップを眺めながらテーマを何にしようかと考えています。
町を歩きながら、子どもたちに話を聞きながら、こういうのが良いかなあとテーマを決めて、子どもたちと回っています。
僕も2年間子ども会にいましたが、この防災マップは良いことだなと思い、このまま終わってしまうのがもったいないと思い、自分の子どもが子ども会を卒業してからも、お手伝いして、子ども会に負担にならないよう、子どもだけ集めてもらって、僕たちが一緒に回って続けています。
町を歩くこと、マップづくりが大事だということで、みなさん、子どもが大きくなってからも手伝ってくれる人がたくさんいます。

 

を取ることが目的ではない。親子で町を歩くことが大切

賞を取ることが目的ではありませんが、結果として賞を取ることができ、とても嬉しいです。
これが目的として防災マップ作りをするのではなく、子どもと大人と、一緒に町を歩くのが大切だと思っています。
例えば、町に火事が起きたとき、消火のホースが届くかどうかとか、AEDのある場所をみなさん知っているかどうか。
また、ここは海で働く人がいるので、沖に出たときに防災無線が聞こえるかどうか…などのネタを探して防災マップを作っています。
僕たちも実際に歩いて知ることがたくさんあるので、わかったことを記した防災マップを町の人たちに見てもらって、報告会を年に1回しています。
その機会に向けて、やっていきたいと思います。
いつも秋になると、そろそろやろうかという感じで、みなさん心の準備をして、子どもたちも一緒に歩いてくれています。
お年寄りが多くなってきたので、お年寄りに向けた防災マップを作ったりもしています。
防災マップを作るときは町内放送をしますので、玄関で待ってくれるお年寄りもたくさんいます。
嬉しいです。
子どもが歩くことによって、大人にも防災に関心を持ってもらえると感じます。

 

単なことだからずっと続けてこられている

簡単なことなので。
要は町を子どもたちと一緒に歩いて、気がついたことをマップにまとめる。
ただそれだけなので、難しいことは何もやっていないと、僕は思っています。
それだからこそ、続けられていることかなと思います。
生まれ育って60年越えていますが、子どもからお年寄りまで、仲良く元気で暮らせる町になったら良いなと思い、グループを作って活動しています。
大変だと思ったことはまったくなくて、自分も楽しみながらやっているんで、みんなと。
これが負担にならないというか、続けていられる要因だと思います。
小さな町なので、子どもからお年寄りまで、なにか一緒にイベントを考えてやりながら、みんないっしょに元気で暮らせる安楽島…。
ずっと住みたいなあ、どこも行きたくないなあと、子どもが大人になっても、みんな安楽島にいられるようなまちづくりをしたいと思います。

安楽島さん元気やなと、声をかけてくれる人がいますので、みんなに自慢できる安楽島にしていきたいなと思います。