三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2023年1月8日

津市河芸町に11月1日にオープンした野外学習施設『なるせ自然共和国』!
豊かな里山で、子ども達に自然と触れ合って欲しいという思いから、津市の住宅エクステリア会社「渡辺硝子株式会社」の庭造り事業を担当する渡邊智子さんが、数年前から構想を膨らませ、耕作放棄地であった里山を開墾。
2年ほどの月日をかけて、このほどオープンにこぎつけました!
約2000坪の敷地には͡どんぐり丘や竹林、カキ畑等が広がり、ヤブツバキなどの花も!
まだ手付かずの畑は希望者を募って開墾を進める予定で、今後は地域の様々な「先生」を招いたワークショップ等も開催予定です!

津市の北の玄関口『道の駅 津かわげ』のすぐ近く、津市河芸町三行に、昨年11月に開業したばかりの野外学習施設があるということです。
行ってみましょう!

 

山というか、たくさんの木が生い茂ったところにいたのは『なるせ自然共和国』の渡邊智子さん。

「『なるせ自然共和国』施設長を務めています渡邊です。
「ここは、畑の耕作放棄地と、放棄竹林だった所を開墾して、自然の中で生き物とか植物に沢山子ども達に触れてもらい、いろいろ学んでほしいと思って作った野外学習施設です」

 

『なるせ自然共和国』は津市河芸町の丘陵の耕作放棄地を活用した野外学習施設。
約2000坪の敷地にどんぐりの丘や竹林が広がり、植物や虫と触れ合いながら自然の豊かさを学ぶことができます。
2年かけて整備し、2022年11月1日にオープンしました。

 

こちらは『そよかぜひろば』
自然の中でワークショップを開催する際、日差しを避けられて楽しめる場所として、尾鷲ヒノキの丸太で骨組みを作ったあずまやを設置。
参加者を募り、友人やや知人、子どもたちと尾鷲ヒノキの皮を剥いて、柱やベンチを作りました。

「まだ骨組みだけなんですけど、ゆくゆくは日差しを避けながらワークショップができたらなと思っています」

と、渡邊さん。

 

里山は渡邊さん家族の私有地。
仕事の合間をぬって、家族や友人たちと草刈り機などで開墾しました。

「背丈を超える草に覆われている場所もありました。
特に斜面はセイタカアワダチソウとススキとクズが絡まり合って大変な状態だったんです。
夫を誘い、父と兄と友だちとか、みんなでちょっとずつ草を刈り、竹を倒し、開墾を進めました」

 

「この辺りまでは、広場として使おうと思っていて、向こう側は『みのりの広場』というか。
まだ何も作ってないんですけども、土づくりをこれから進めて畑を作りたいと思っています」

 

敷地内に設置されているのは、移動可能で電気などのインフラなしでも利用できる、循環型の水洗トイレ『ミニソフィ』。

「この施設のコンセプトが循環でして、排せつ物が土の中の微生物で浄化されて、循環されて、箱の中だけで完結するようなトイレになっています」

 

『どんぐりの丘』には、『緑の環境プラン大賞 ポケット・ガーデン部門』のコミュニティ大賞受賞を記念して、コナラなどドングリのなる木を植樹しました。

 

さらに、自生しているヤブツバキを残しつつ、竹藪をちょっと整備して広場を作り、ここでも遊んでもらえるようにする予定だそう。

 

「隠れ家のような空間もあるので、秘密基地のような感覚で子どもたちも喜んでくれると思います」

 

渡邊さんは家業である『渡辺硝子』でエクステリア事業を担当。
庭造りに携わり、『人と自然の懸け橋となる庭』を提案してきました。
しかし近年は手入れに手間のかからない、植物のない庭の注文を受けることも多く、渡邊さんの、最初に掲げたコンセプトとちぐはぐとなり、悩んだ時期があったそうです。

「子どもたちに自然の大切さを伝えていく場所を作りたいという思いも重なり、所有していた里山の整備を決意しました。
自分たちが置かれた場所をもう一度見直して、ここを使ってここにみんなで大きなお庭を作ってみんなで遊びに来てもらえる場所を作れば、子どもたちが楽しく遊べるんじゃないかなと思ったのがきっかけです」

と、渡邊さん。

 

『なるせ自然共和国』をつくるにあたって、渡邊さんが一番こだわっているのは、土だそうです。

「耕作放棄地になり、カラカラで栄養がなかった土に堆肥を混ぜ込んでいます。
植物性堆肥にこだわり、松阪市の『三重きのこ園』から『廃菌床』を提供してもらい、再利用しているんです」

 

さらに、土の良さを測るものさし『SOFIX土壌肥沃度指標』を活用しながら土壌を分析。微生物が豊富に住む肥沃な土づくりを目指すという、徹底ぶりです。

 

この日、『凧作り体験教室』が『なるせ自然共和国』で開催されていました。
親子で凧作りに挑戦しています。

 

「今日は芸濃から来ました。
普段できないことだと思うので、貴重な体験をさせてもらえたと思います」

「一番楽しかった作業は、弓とか棒とか貼る作業かな」

「キャンプとかが好きなので、こういう自然の中で遊ぶってことは気持ちいいですね」

「子どもが自然が大好きなんですが、あまりこういう所に行く機会と場所がないので、ここはとても良いと思います」

参加者のみなさんも、とても楽しんでいるようです。

 

「上手くいくか半信半疑でしたが、参加しているみなさんの顔を見ると、子どもさんたちも親御さんもおじいちゃん、おばあちゃんも土にもっと触れるのを求めているということがわかりました。
今回は伝承ワークショップですが、植物を植えたり、剪定をする勉強会みたいなのをしたり。
地域の知識人の方に先生になっていただきながら、みなさんで子どもたちにいろいろ教えてあげたいと思います。
もっと植樹を勧めたり、作物を作ってみたり、思いつくことはたくさんあります。
ここに訪れるみなさんで国づくりをしていくような…ちょっと壮大かもしれませんが、みんなで集える大きなお庭を作っていきたいなと思っています」

と、渡邊さん。

『なるせ自然共和国』
行ってみたいな!という方は、ぜひウェブサイトををご覧ください!

 

※企画・運営/渡辺硝子株式会社
エクステリア&ガーデン事業部
ラフィーネ