FM三重『ウィークエンドカフェ』2023年1月28日放送

モータースポーツのまち 鈴鹿。
2004年鈴鹿市はモータースポーツ都市宣言を行いました
今回は『NPO法人鈴鹿モータースポーツ友の会』の事務局長、中野能成さんと『鈴鹿市産業振興部』地域資源活用課の原田麗加さんがお客様です。
モータースポーツを通じての社会貢献、子供たちの健全な育成、町とモータースポーツの融合を柱にして友の会の活動が行われています。
まずは中野さんとモータースポーツの出会いからお話していただきます。

点はスーパーカブ 1979年の8耐を見に行って深く感動した

中野 私は四日市の人間なんですが、隣町にサーキットがあるということで、子どもの頃から、そこに行ってゴーカートに乗りたいというのが憧れでした。
年齢的には私はもう60歳を越えていますが、そういう時代でした。
最初にレースを見たのは1979年に行われた、第2回の8耐でした。
もうぶっとんで!
こんなことを人間ができるのかと思いました。
オートバイが8時間走って、最後に花火が上がって、とても感動的な一日を過ごしました。
何日間かぼーっとしていたくらいです。
バイクが好きだったので、あっという間に魅入っちゃいました。
原点は家にあった自転車とかスーパーカブで、子ども心に移動というか、可能性というか、自分の足以外の動力を使って遠くまで行けるというのが原点です。
ですから、レースというよりはバイクのツーリングなどで親しんできたタイプです。
当然レースも8耐含めていろいろ拝見し、それぞれの魅力を人に伝えるという立場なので、3月4月からサーキットのシーズンが始まります。
日本に鈴鹿をはじめ、いくつものサーキットがありますので、足を運んでもらえたら嬉しいですね。

 

ロのレーシングドライバーに同乗して『本物とは』を知る

中野 鈴鹿サーキットの、まさにF1が使う本コースで、子どもたちにプロのレーシングドライバーの助手席に乗ってもらいます。
車は市販車ですが、プロのレーサーですから、すごいテクニックとスピードで、鈴鹿サーキットを一周一緒に走ってもらうというイベントを毎年開催しています。
タイトルは『本物の世界を知る』ということで、プロの取り組む姿やテクニックを、助手席で間近に感じてもらいます。
子どもたちに、自分の夢に向かう力に変えてもらおうと狙っています。
市販車とはいえ200km近い速度でサーキットを走るのですが、驚くなかれ、参加した子どもたちはほとんど『怖かった』『イヤだった』と言う子は0に等しいと思います。
少なくとも私が聞く限りは一人もいませんでした。
みんな、『すごい上手だった』『すごいスムーズに運転していた』『すごい!』という感想ばかりでした。
そういったことが経験できるのは、鈴鹿の子どもだけなんですよね。
彼らはサッカー選手を目指してるかもしれないし、ネイリストを目指しているかもしれない。
そのために、プロというのはこんなに突き詰めた中で、テクニックを磨いているんだということを感じもらえると良いな、と思ってやっています。
子どもたちの中から日本を代表するようなレーサーが現れればいいですけど、そんなことより、子どもの頃、プロの横で鈴鹿サーキットを走って、その思いを汲んだ結果、立派なカリスマ美容師になりましたとかね。
そういう思いを持ってほしいな、という意味で子どもたちの育成を行っています。

 

ーパーカブ1号機を市役所の一角に展示

原田 去年の12月1日に、鈴鹿市が市制施行80周年ということで、去年の5月に本田技研工業の鈴鹿製作所で生産された『スーパーカブ』の第1号機を、市役所のモータースポーツ振興コーナーで展示させていただきました。
スーパーカブの1号機は本田宗一郎さんから当時の鈴鹿市長だった杉本隆三さんに寄贈されたものでした。
鈴鹿市としても貴重すぎて扱うのが大変ということでお戻しをさせていただいて、普段はは栃木県のコレクションホールに展示しています。
今回はコレクションホールからお借りして、5月から9月まで、1号機を展示を行いました。
かっこいいですよね!
それが何十年前に作られたとは思えないくらい素晴らしくて…すごいとしか言いようがないです。
スーパーカブ、最近急に大流行中というか。
アニメでもスーパーカブが登場していて、とても流行っていて、スーパーカブ集めた『CAFE CUB SUZUKA』というのもあり、今、スーパーカブが熱いんです。
で、市役所で展示中にも『鈴鹿モータースポーツ友の会』さんが毎週日曜日に『サンデー・ナビ』ということで、見学に来られた方にカブの解説などをしてもらいました。
初めて見た方も解説があると、なるほどな、となりますよね。
私もあまり詳しくないですが、『友の会』さんがそういう普及啓発もしてくださっていると思います。

 

1の2週間前にモータースポーツの町としてのフォーラムを開催した

原田 8月の8耐、10月のF1。
3年ぶりの開催は、鈴鹿の町が大いに盛り上がりました。
F1日本グランプリの開催2週間ほど前に、鈴鹿市役所の隣りにある市民会館『イスのサンケイホール鈴鹿』でフォーラム&エキスポを開催しました。
そこにモータースポーツ界では有名な山本雅史さん、松田次生さん、『友の会』の理事長である畑川さんをお招きし、F1が開催される街・鈴鹿を語ってもらいました。
エキスポではシミュレータを設置し、シミュレータに乗ってもらう体験搭乗会を実施しました。
イベント自体も長いことなかったもので、今年度ようやくいろいろなイベントが開催されて、知識もないものですから、一回イベントをするごとにノウハウが蓄積されていきました。
次はこうしたほうが良い、とか。
勉強ばかりの1年でしたね。
F1日本グランプリは、特に交通渋滞などに関するお問い合わせが大きかったですね。
3年ぶりということで、みなさん期待も高まってますし、こちらとしても3年ぶりのF1を盛り上げていきたいという気持ちも、今まで以上にありました。
そのためフォーラム&エキスポを開催して、盛り上げて行けたかなと思います。
今年は得に、白子駅からサーキットまで三重交通さんにバスを出してもらっていたのですが、それが追いつかないくらい、人で溢れかえっていまして。
バスに乗れずに白子駅からサーキットまで歩く方も、けっこう多くいらっしゃいました。
例年10月くらいにF1日本グランプリが開催されているので、それを見て、F1がやってきたということを実感しました。

中野 レースのある時だけではなく、冬場でも鈴鹿に来ればモータースポーツと触れ合えます。
サーキットが鈴鹿にできて60年。
歴史は紡がれ、文化となります。
世界に名だたる『鈴鹿』でございますので、ちょっとでもお力になれれば良いかなと思っています。