三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2023年2月19日

三重県伊勢市で2022年に誕生したマイクロブルワリー『ひみつビール』!
祖父母の代から受け継いだ農業用の納屋をリノベーションしファームハウススブルワリーをはじめました!
他の人には『ひみつ』にして置きたくなるような美味しいビール造りを目指してネーミングしたのとこと!

伊勢市駅のすぐ近くのバーで、地元伊勢のクラフトビールを発見しました!
その名も『ひみつビール』。
新しいメーカーだそうです。
生産者は伊勢出身で、とても伊勢を愛している、熱い気持ちの方々だそうです。
いったいどんな人たちなんでしょう。

 

『ひみつビール』のブルワリーを探し求めて、伊勢市二見町にやって来ました。
住宅街の中の一角にて発見!
さっそくお邪魔させていただきます。

 

中に入ると、外側とはまったく雰囲気が違っています。
とても近代的な感じです。
香ばしい香りがしていますが、実際に今ここでビールを作っているということですね。

 

「そうですね」

『ひみつビール』の藪木啓太さんと、佐々木基岐さん。

ここは二人で運営しているんですか?

「はい、そうです。」

 

藪木さんと佐々木さんは高校時代からの同級生。
大学卒業後、ふたりは別のクラフトビールの製造販売会社で働いていましたが、3年前、それぞれ独立。
自分たちのブルワリーを立ち上げる為の準備を始め、ついに去年の9月にビールの製造免許を取得。
『ひみつビール』として、醸造・販売をスタートさせました。

 

ブルワリーとなったのは、薮木さんの祖父母が使っていた農機具小屋。
農家から生まれたファームハウスエールのイメージにぴったりということで、仲間の力を借りながら自分たちでリノベーションしました。

 

「大学も一緒で、当時もすごいお酒が好きだったので、将来は自分たちで一緒に何かやろうぜっていう話をしていました。
卒業後に集まった時に、最近のビール事情がとてもおもしろいことになっていると佐々木から聞き、実際に飲んでみたら本当に、僕らの知ってるビールじゃなくて。
昔から言っていた『一緒にやるぞ』という話、今すぐ動くべきだとなり、いろいろ計画して始めるに至りました」

と、藪木さん。

「2人とも経験を積んできましたので、まぁ何とかなるだろう、何とかやるしかないという気持ちで始めました」

と、佐々木さん。

 

この日は仕込みの初日。

「この濁っている状態の麦汁をポンプで吸い上げて、またタンクにこうやって戻してあげるんです。
これを20分くらいやっていると、赤茶色みたいな結構クリアな色になってきます。
一度温度が変わるだけで、最終的に出来る当分の質が変わってくるんですよ。
それが最後のアルコール度数とか、飲み口とかに結構関係してくるんで、かなり気を使っています」

と、藪木さん。

 

試飲タイム!!
まずはピンクの缶に入ったビールを試飲。

「とても香りがいいです。
まず飲んだ瞬間に熟れた桃の香りというか…そういった香りが口の中に広がって、どんどんどんどん飲めちゃいます」

こちらのビールは『WASTE LAND』。
普段は捨てられる(waste)生姜の葉っぱをたっぷり使用しています。
生姜が育った土地は日陰の土地で、見捨てられた土地(waste)からでも、工夫次第で価値のあるものが生まれるという意味を込められています。

 

続いては『ECRIPSE』。
日食という意味。
通常の2.5倍のモルトを使って仕込んだ黒ビールで、アルコール度数は9%と高め。
隠し味には黒糖を使用しています。

 

「基本的にはファームハウスエール…自分たちで作った原料や特徴のあるビールを作りますし、僕たちがこれを飲んで欲しい!というような思いのあるようなビールも、今後作っていく予定です」

と、佐々木さん。

 

ブルワリーを出てやってきたのは、麦畑。
手前では古代小麦である『スペルト小麦』、奥ではライ麦を育てています。

「他にも、ハーブやビーツ、レモンやブルーベリー等、ビールのアクセントに使いたいものを中心に自家農園で栽培しています」

 

「僕らは農業との結びつきも大切にしたいと思っていて、これから仲間も探して、農業部門でやっていける人とかが集まってくれたらすごくいいなと思っています」

地元で育てた材料にこだわる『ひみつビール』。
ふたりのこれまでのネットワークもあって、主に東京などで販売されていますが、
地元からの期待も高まっているようです。

 

地元・二見町の酒屋、『酒のたどころ』
最近、『ひみつビール』の取り扱いを始めました。

 

「取り扱いを始めてから地元の人を始め、観光客のお土産としても人気を呼んでいます!
それぞれ個性があって味わいがそれぞれ違いますので、1本ずつ買っていかれるというのが多いですね。
この二見町で栽培された材料で、ここででしかできない味わいが今後ずっと作られていくと思うので、さらに人気があがっていけば嬉しいですね」

と、店主の田所正康さん。

 

「本当にいろいろな種類、味わいがあるので、こんな味わい初めて、おもしろい!…というビールに毎回出会えることを想像しながら作ることができる、というのが魅力の一つだと思います。
安心安全を大切に、そして『こんな面白いビールあるんだ』『もっとビール飲んでみたい』と思っていただけるようなビールづくりをしていきたいですね」

と、藪木さん。

「ビールをとおして、こう、面白いことをやってるなぁと思ってもらえて、そういう人たちに集まってもらえるような町にだんだんしていきたいです。
そのきっかけのひとつに僕らのブルワリーがなれたらいいなと思っています」

と、佐々木さん。

『ひみつビール』。
その魅力を味わってみたい方は、まずは『ひみつビール』のInstagramをチェック!!!