FM三重『ウィークエンドカフェ』2023年4月8日放送

伊勢市浦の橋商店街。
ここにもうすぐ創業100年を迎える青果店があります。
2020年にお店をリニューアルし、様々な年代の人が新鮮な野菜や果物を買いに訪れます。
今回は、『なかこう青果店』の中村日衣子さんがお客様です。

業は昭和5年。常連さんたちも変わらずずっと訪れてくれる

昔はとってもにぎやかで、子どもの頃にここに来ると本当ににぎやかで、どの店舗も開いていました。
とても活気があると思っていましたが、今はだんだん閉めていくお店も多く、ガランとした商店街になってしまいました。
2020年の11月24日にリニューアルオープンさせていただきました。
昭和5年創業ですので、もう96年経っているんで、未だに常連さんも来ていただいて、ありがたいです。
お客さんは飲食店の方も多いですしね、ちびっ子ちゃんも来てくれたりします。
とっても良い香りと言ってもらえます。
私たちは毎日いるので、鼻がバカになっているみたいですけど、本当にいつも「良い香り」と言ってくれるので嬉しいですね。
うちにいつも足を運んでくださる方は、そういうのを求めていらっしゃる人も多いと思います。

 

は花白菜やブロッコリーなど本当においしい。

うちの主人が三代目ということもあり、長年野菜やフルーツに慣れ親しんできました。
目利きがすごいんです。
先代である夫のお父さんからも、野菜は良いものを仕入れろ、フルーツも良いものを仕入れろと信念でやってきた八百屋なので、自信を持ってやってきたつもりです。
たまには生鮮のものなので、「あっ」となるものもありますが、でも、本当に良いものを選んできていると思います。
時間も指定されたら、その時間に間に合うように市場に行ったり、農家さんに訪ね歩いたりしています。
ところで『花白菜』ってみなさんご存じないでしょう?
白菜を取っていくと最後に花が出てくるんですよ。
白菜を取ったあとに出てくる花があるんです。
それがとてつもなく甘くて美味しいんです。
先日初めて食べました。
脇芽がこんなに美味しいんだということは、ブロッコリもそうでしすし、そういうお野菜がいくつかあるのですが、どれも美味しいです。
あと、芽キャベツ!
芽キャベツというのはキャベツの脇芽かと思っていたのですが、そうではなくて『芽キャベツ』というのがあって、下から収穫していって、最後に残った部分がお花みたいなんです。
それも面白いです。
面白いことはいっぱいあります!
『ダークレッドビーツ』というのを農家さんに作ってもらっているのですが、葉っぱも全部食べられるんです
ダークレッドビーツは土の中で育って、光合成するのに葉が育っていくでしょう。
ほうれん草と同じなんですよ。
それが全部残さず食べられるし、美味しいです。

 

高においしい野菜を作る人からおいしい調理法を知る

ウチのパートさんの奥野さんという方は、伊勢でも有名な農家さんなんです。
最高に美味しいお野菜を作られるんで、その方に何でも聞いています。
シンプルで美味しい、というのを実践しようと、これから惣菜も作ろうと思っています。
ここにいると元気になるし、家でちょっとしんどいなと思っても、店に来ると元気になるんですよ。
やっぱり笑顔が一番かなと思い、なるべく明るいことを考えながら。
まあ、フルーや野菜を見ていると、自然に元気になりますけど。
それで作ったベジフルフローズンスムージーとかスープとかを作ると、全然味が違うんですよ。
新鮮なものを使うと、全然味が変わるんです。
そういうのを使って、いろいろ考えるのがとっても楽しいです!
それまでは普通の八百屋だったんですけど、改装前からやろうと決めていました。
ただ、普通のスムージーではなくて、というのをずっと頭の中で考えていました。
自分の好きなものを作ろうと考えました。
アイスクリームが好きなんですよ。
だけど、身体に良いアイスクリームというのを考えたかったので、それを実現しました。
カットしたフルーツを瞬時に冷凍し、無添加のヨーグルトとメイプルシロップと、氷。
それだけでもう作っちゃうんですよ。
ビーガンの方には豆乳を使ったり。
フルーツと何を合わせたら美味しいのかを、寝ても覚めても考えています。

 

00年まで続けて100年記念をしたい

主人で三代目ですし、100年までなんとか続けて。
あと4年ですけど。
100年記念をしたいなと思っています。
今3年目なんですけど、この2年はあっという間でした。
そうすると、あと4年なんかもあっという間ですよね。
あんまり頑張らないとと考えると、余計にプレッシャーだから、ゆらりゆらりとやっていこうと思っています。
もがきながらというと変ですけど、お客さんが来ないからなんとかしなきゃ、お客さん来てくれた嬉しいな…あれ、また来てくれなくなったからなんとかしよ。
みたいに試行錯誤しながら、今、2年半くらい来たので、新しいことを考えようと思ったら、どんどんアイデアが出てきます。
もっとみなさんに喜んでもらえるように、と思っています。
常連さんの中に、有名な人形作家さんがいるのですが、その方にフルーツポンチを作って欲しいと頼まれて作ったのが、うちのオリジナルフルーツポンチです。
誰かがゼリーも食べたいというので、ゼリーも作ることになり、ピクルスも食べたいと言われてピクルスも作りました。
お客さんに言われたら、「はい、がんばります!」って、なんやかんや作っています。

お客さんの笑顔を良し、と思っています。
良し、笑ってもらえた、嬉しいと言ってもらえた…それで毎日よけいに頑張ろうと思います。