伊勢市浦の橋商店街。
ここにもうすぐ創業100年を迎える青果店があります。
2020年にお店をリニューアルし、様々な年代の人が新鮮な野菜や果物を買いに訪れます。
今回は、『なかこう青果店』の中村日衣子さんがお客様です。
創
業は昭和5年。常連さんたちも変わらずずっと訪れてくれる
昔はとってもにぎやかで、子どもの頃にここに来ると本当ににぎやかで、どの店舗も開いていました。
とても活気があると思っていましたが、今はだんだん閉めていくお店も多く、ガランとした商店街になってしまいました。
2020年の11月24日にリニューアルオープンさせていただきました。
昭和5年創業ですので、もう96年経っているんで、未だに常連さんも来ていただいて、ありがたいです。
お客さんは飲食店の方も多いですしね、ちびっ子ちゃんも来てくれたりします。
とっても良い香りと言ってもらえます。
私たちは毎日いるので、鼻がバカになっているみたいですけど、本当にいつも「良い香り」と言ってくれるので嬉しいですね。
うちにいつも足を運んでくださる方は、そういうのを求めていらっしゃる人も多いと思います。
今
は花白菜やブロッコリーなど本当においしい。
うちの主人が三代目ということもあり、長年野菜やフルーツに慣れ親しんできました。
目利きがすごいんです。
先代である夫のお父さんからも、野菜は良いものを仕入れろ、フルーツも良いものを仕入れろと信念でやってきた八百屋なので、自信を持ってやってきたつもりです。
たまには生鮮のものなので、「あっ」となるものもありますが、でも、本当に良いものを選んできていると思います。
時間も指定されたら、その時間に間に合うように市場に行ったり、農家さんに訪ね歩いたりしています。
ところで『花白菜』ってみなさんご存じないでしょう?
白菜を取っていくと最後に花が出てくるんですよ。
白菜を取ったあとに出てくる花があるんです。
それがとてつもなく甘くて美味しいんです。
先日初めて食べました。
脇芽がこんなに美味しいんだということは、ブロッコリもそうでしすし、そういうお野菜がいくつかあるのですが、どれも美味しいです。
あと、芽キャベツ!
芽キャベツというのはキャベツの脇芽かと思っていたのですが、そうではなくて『芽キャベツ』というのがあって、下から収穫していって、最後に残った部分がお花みたいなんです。
それも面白いです。
面白いことはいっぱいあります!
『ダークレッドビーツ』というのを農家さんに作ってもらっているのですが、葉っぱも全部食べられるんです
ダークレッドビーツは土の中で育って、光合成するのに葉が育っていくでしょう。
ほうれん草と同じなんですよ。
それが全部残さず食べられるし、美味しいです。
最
高においしい野菜を作る人からおいしい調理法を知る
ウチのパートさんの奥野さんという方は、伊勢でも有名な農家さんなんです。
最高に美味しいお野菜を作られるんで、その方に何でも聞いています。
シンプルで美味しい、というのを実践しようと、これから惣菜も作ろうと思っています。
ここにいると元気になるし、家でちょっとしんどいなと思っても、店に来ると元気になるんですよ。
やっぱり笑顔が一番かなと思い、なるべく明るいことを考えながら。
まあ、フルーや野菜を見ていると、自然に元気になりますけど。
それで作ったベジフルフローズンスムージーとかスープとかを作ると、全然味が違うんですよ。
新鮮なものを使うと、全然味が変わるんです。
そういうのを使って、いろいろ考えるのがとっても楽しいです!
それまでは普通の八百屋だったんですけど、改装前からやろうと決めていました。
ただ、普通のスムージーではなくて、というのをずっと頭の中で考えていました。
自分の好きなものを作ろうと考えました。
アイスクリームが好きなんですよ。
だけど、身体に良いアイスクリームというのを考えたかったので、それを実現しました。
カットしたフルーツを瞬時に冷凍し、無添加のヨーグルトとメイプルシロップと、氷。
それだけでもう作っちゃうんですよ。
ビーガンの方には豆乳を使ったり。
フルーツと何を合わせたら美味しいのかを、寝ても覚めても考えています。
1
00年まで続けて100年記念をしたい
主人で三代目ですし、100年までなんとか続けて。
あと4年ですけど。
100年記念をしたいなと思っています。
今3年目なんですけど、この2年はあっという間でした。
そうすると、あと4年なんかもあっという間ですよね。
あんまり頑張らないとと考えると、余計にプレッシャーだから、ゆらりゆらりとやっていこうと思っています。
もがきながらというと変ですけど、お客さんが来ないからなんとかしなきゃ、お客さん来てくれた嬉しいな…あれ、また来てくれなくなったからなんとかしよ。
みたいに試行錯誤しながら、今、2年半くらい来たので、新しいことを考えようと思ったら、どんどんアイデアが出てきます。
もっとみなさんに喜んでもらえるように、と思っています。
常連さんの中に、有名な人形作家さんがいるのですが、その方にフルーツポンチを作って欲しいと頼まれて作ったのが、うちのオリジナルフルーツポンチです。
誰かがゼリーも食べたいというので、ゼリーも作ることになり、ピクルスも食べたいと言われてピクルスも作りました。
お客さんに言われたら、「はい、がんばります!」って、なんやかんや作っています。
お客さんの笑顔を良し、と思っています。
良し、笑ってもらえた、嬉しいと言ってもらえた…それで毎日よけいに頑張ろうと思います。