FM三重『ウィークエンドカフェ』2023年4月15日放送

今回は玉城町にある『合同会社たまきあい』の代表、大西道子さんがお客様。
『たまきあい』の理念は、玉城町に住んでいる誰もが楽しんで健やかにその人らしい生活を送れるように支援をすること。
活動の1つに『つどい場 協(かなう)』があります。
ここは、みんなが集う、居場所です

こに来て良かったなと思う気持ちになってもらったらいい

認知症の人もいらっしゃるし、いろいろなんですけど、ちょっとでもここで「楽しかったわ」「嬉しかったな」「こんなことができるんやな」というその思いが、私だけでなく職員みんな集まってなんかやりたいと。
その人たちの喜びとか楽しいとか、ここに来てよかったなと思えるような感動を持っていただいたら嬉しいですね。
ここまでみんなの協力がありました。
住民の方の協力や、市からもバスを出してもらい、ここまで乗ってこられます。
いろいろなことを考えていただいて、とても感謝しています。
私は人が好きなんです。
人と会ったり、人のお世話をしたりということで、元は看護師です。
介護のことも勉強したり、楽しく立ち上がって、住んでいる人が「あそこは楽しいところだ」と認識してもらえるのが一番うれしいです。
住民の中でお年寄りや、お家にいる認知症の方だとか、そういう施設に通わないで家にいる人…自分を出す場所がないということでしょ。
みんなが集まって、本を読んだり絵を描いたり、体操をしたり…そういうことで、いろいろプログラムを組んであるんですけど。
午前中にみんなで集まって、おやつを食べて!
創造、作ること、何かを新しく作ること、「これ、私にもできるんやわ」という気持ちを大事にしています。
ボランティアの方もたくさんいらして、たとえ1時間でも2時間でも来てくださいます。
これをしようとか、これはどうかとか、住民の人も一緒に考えてくれて、「お城に行こう」「桜を見に行こう」、それからお花畑があると「草抜きしよう」と。
そういう気持ちを大事にしたいので、本当に感謝しています。
みなさんのおかげでここがうまいこと運営できていると、私は思っています。

 

こには役割がある

副代表の野口さん 何をしても良いので、ただ座っているだけでも良いです。
今は麻雀が始まりましたが、「これをしないといけない」と、ガチッとしてしまうといけないですね。
一人暮らしの男の方は、ここに来ると役割があるので、それをみんなに提供できるのが楽しいという感じで、けっこう男の人が多いのかなと思います。

大西 どこかが崩れたりすると、自分で金槌を持ち出して直してくれたり、いつも一緒にゴミを集めて掃除してくれたり。
男性たちは本当に自分の家のように草を抜いてくれたり、花を植えてくれたり、お水をあげてくれたり、みんなが本当にすごいんですよ。
そういう人たちはみんな、奥さんを亡くしてたり、一人住まいでいらっしゃるんやけど、「今日はなにかしないのか?」と、自分の楽しみのように言ってくれます。
本当に頭が下がります。
綺麗にしてくれたり草を抜いてくれたり大根を作ってくれたり…とってもうれしいことです。

 

が好きなだからいろんなことができる

自分自身も健康でいたいし、ちょっとでも人のお世話をすることが自分の喜びです。
いろいろ仲間と一緒に、そういうグループに入って、一番の原点は私が人が好きだということ。
なるべく人を嫌いにならんとこ、と。
どんな人でも好きだから、まわりの人が立派なんですわ、本当に。
西村さんはじめ、野口さん、北岡さん、もうみんなよく働いて、一緒にやってくれます。
やっぱり一番の原点は『人が好き』。
それで看護師をしたりお世話をしていて、看護学校でも学生をたくさん育てました。
今思い出すと、私は衰えました。
頭といい、体力といい、持病もありますし。
そんな感じで…それに尽きます。
人が好き、というと「なんでそんなことをしているの?」と人に言われますが、どうにかみんなにおだてられて、ついつい手や足が出てしまい、ボロボロなんですけどね。
本当に良いグループに入れてもらってありがたいです。
みなさんそれぞれの才能が立派で、本当にありがたいです。
スタッフがすごいですよ。
みんな立派な人ばかりです。

 

立せず明日がある暮らしができるといい

野口 玉城町に『地域ケア会議』というのがあったんですけど、そこの中で認知症の方が活躍できる場所、それから家族の方が安心できる場所、そして地域の人たちも認知症の方のために何かできるような居場所があるといいよねということで、地域ケア会議の中から、『つどい場 協(かなう)』という居場所ができました。
『協(かなう)』というのは、認知症の人の力、家族の力、地域の人の力を足して、そしてここでなにかできないかということで始まったので、この名前になっています。
先日、7周年を迎えまして、8年目に入りました。
『たまきあい』では、玉城町に暮らす誰でもが、とにかく孤立せずに、人とのつながりの中で『明日のある暮らし』をできるといいなあと思っています。
そういう支援を子どもからお年寄りまでやっていきたいと考えています。

大西 みんなの力が集まって、この『協』ができました。
本当に感謝しています。