三重テレビ『ゲンキみえ生き活きレポート』2023年6月4日

松阪市飯高町の『道の駅 飯高駅』で今年の3月25日から『珍布峠(めずらしとうげ)焼き』の販売がスタート!
素掘りの切り通しの荒々しい景色が人気の『珍布峠』は『道の駅 飯高駅』を出発点としたウオーキングコースとして地元住民や観光客に親しまれています!
その『珍布峠』にちなんだ新たな土産物を作ろうと、地域住民で作る『宮前まちづくり協議会』のメンバーや、地域おこし協力隊、道の駅・駅長ら6名で企画・開発を担当する『和歌山街道銘菓開発会議』を結成!
製造は地元の特産品生産グループ『とっとき工房 菓子部』が請け負い!
山に見立てた半円のどら焼きを半分に切ると切り通しの峠道をイメージでき、地域の新たな特産品を目指すと共に、珍布峠への集客、飯高全体の賑わいが期待されます!

伊勢自動車道の松阪インターから車でおよそ30分。
『道の駅 飯高(いいたか)駅』です。
こちらは1993年に、三重県初の道の駅として登録されました。
施設には『香肌峡(かはだきょう)温泉 いいたかの湯』があり、天然温泉が楽しめる道の駅として人気のスポットとなっています。

 

道の駅内の直売所『いいたかの店』には、ところ狭しと特産物が並んでいます。
野菜や果物、お菓子、お味噌に手作り惣菜など、なんでもあります!

 

『道の駅 飯高駅』駅長の田中正一さんです。
今年3月に誕生したばかりの、この飯高の新しい特産品『珍布峠焼き』についてお聞きしました。

 

「『珍布峠(めずらしとうげ)』は松阪市と和歌山県を結ぶ旧和歌山街道にある歴史ある峠で、現在は『道の駅 飯高駅』を発着点とした『珍布峠ウォーキングコース』として地域住民や観光客に親しまれています」

 

「そのPRをするために地元の方たちと作ったのがこの『珍布峠焼き』です。
『峠』の形をしています」

山に見立てた半円のどらやき。
道の駅 飯高駅で、今年3月から販売が始まった『珍布峠焼き』は、飯高駅近くにある『珍布峠(めずらしとうげ)』をモチーフに作られたお菓子。
半分に割ると、切り通しの峠道をイメージできます。
企画・開発は、地元『宮前まちづくり協議会』を中心に発足した『和歌山街道銘菓開発会議』のみなさん。
地域おこし協力隊の方、それから『とっとき工房』という地元の特産品を作っているグループOBが開発し、飯高駅として販売しています」

 

『宮前まちづくり協議会』会長、『和歌山街道銘菓開発会議』世話人の田中羚兒さん。

「昔の街道筋がそのまま残っていることに、この地域の人間は『道の駅』ができるまではさほど意識していませんでしたが、よその方に見て頂いて色々言われたらこれは大切なもんやなぁと、みんなが感じはじめました。
20年ほど前にウォーキングコースを整備し、草刈りや花植え、案内板の設置等を行って守り継いでいます。
2014年には、ガイドボランティアも発足しました」

 

「ウォーキングされた人からお土産がほしいとの要望があり、子どもさんからお年寄りまで美味しく食べられるようにと、生煎餅で餡子を巻いたようなお菓子をとして『珍布峠焼き』を開発しました」

 

『珍布峠焼き』の製造を担当するのは、『とっとき工房 菓子部』。
『とっとき』とは、方言で『とっておき』のこと。
地元の女性メンバー4人が、地域の食材を使って、地域に伝わるお菓子、とっておきのスイーツを作っています。

 

「今作っているのは『でんがら』。
飯高に古くから伝わる朴葉で包んだ蒸し菓子で、中に餡が入っています。
『野上がりまんじゅう』とも言われ、田植え等の農作業が一段落した頃に各家で作って食べていました」

と、『とっとき工房 菓子部』代表の村林順子さん。

 

この日はヨモギ餅。
ヨモギもみなさんで摘んだ地元産のものです!

 

『とっとき工房 菓子部』では、その他にも地元の素材を使った沢山の商品を企画、販売しています。
そんな中、地域から委託を受け、新たに製造を始めたのが、『珍布峠焼き』でした。

 

「皮の形を同じような大きさ・形で焼くのが難しいですねぇ。
もちっと感を出すために。したいと思って、もち米の粉と小麦粉は地元の物を使っています」

と、平野育美さん。

 

『和歌山街道銘菓開発会議』のみなさんと一緒に、検討、試作を重ねて完成したのが、こちらの『珍布峠焼き』。
地域愛に包まれたお菓子です。

『珍布峠焼き』は、切通しの岩をイメージしているので、こうして半分に割っていただきます。
生地がとても薄いのですが、モチッとしています。
餡子がとても素朴で、優しい甘さですね!
出来たてだと、もちっと感がとてもアップします。
ぜひ、みなさんも早く朝買いに来てもらいたいですね!

 

お菓子のモチーフにもなっている『珍布峠』へ、世話人の田中さんに案内していただきます。

「江戸時代から『和歌山街道』として、お殿さまもここを通ったと言われています。
ここは和歌山の領地になっていまして、大正時代、櫛田川に沿って荷車が通る山の管理の道に加工して、とても重要な道だったんです」

と、田中さん。

 

ここが珍布峠です!

「昔、この地を訪れた伊勢神宮の天照大神と春日大社の天児屋根命が偶然に出会い、『あら、珍しや』と驚いたと伝わっています」

と、田中さん。

「ここから川に沿って、道があるんです。
川にに沿うというウォーキングコースはあまりないので、地元の人もはもちろん、都市部の人の憩いの場所として利用していただきたいですね。
珍布峠を含む全体に来ていただくことで、地域振興が図ることができると願っています」

 

「ここ道の駅と、珍布峠・でひとつの流れができています。
『珍峠焼き』も特産品である日本茶を練り込んだものなども検討中です。
商品開発をしてこの地を発信できたらということ、そしてこの地の良さをわかってもらい、さらに移住者も増えていくと良いなと思っています」

と、『道の駅 飯高駅』の田中さん。

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『珍布峠焼き』は、『道の駅 飯高駅』で販売中です!