FM三重「ウィークエンドカフェ」2012年11月10日放送

今回のお客様は『南伊勢町をより元気にする会』の川口加奈恵さん、溝井ひとみさんと、南伊勢高校の3年生、奥田ふうまくん、岸本ゆうきくん、山川まさやくん。

『南伊勢町をより元気にする会』ができたのは今から1年前。
最初は4名でスタートしました。
今は、南伊勢高校のボランティアサークルのメンバーを含む、20名ほどで活動しています。
この街をもっともっと元気にするため、川口さんたちが動き始めました。

山川まさや君、溝井ひとみさん、岸本ゆうき君、川口加奈恵さん、奥田ふうま君

■南伊勢町を、より元気にするために!

南伊勢町は若者の人数が少ない、高齢化の町です。
それでも元気はあるんですが、さらに、より元気にならないかと。
その皮切りとして、多気町役場『まちの宝創造特命監』の岸川政之さんに来てもらい、講演をしていただく計画を立てたんです。
その時に、ボランティアですべて運営してくれたのが、南伊勢高校の生徒さんたち。
そして今年の4月、高校生と何かを生み出すためにサークルを立ち上げていただくよう、学校にお願いし、南伊勢高校のボランティアサークルができたんです。

南伊勢高校は今、どんどん生徒数が減っています。
その中で、ここの高校で何かできないか、ここの高校をできればもっともっと輝かせたい、ここの生徒さんたちが誇りに思える学校になって欲しい・・・という思いがありますね。

「秀でた何か」といったら良いのか・・・この高校の「何」を特徴に、特性にしたら良いのか。
この高校の生徒たちが社会に出た時に、何が役に立つのだろう・・・ということを考えた上で、必要だと感じたのは『コミュニケーション力』や『人間力』。
この2つが兼ね備わって学校を旅立って行くという形にできたら良いのでは・・・と思い、子どもたちとコラボレーションさせてもらっています。

初期のメンバーは4人でした。

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溝井
会に入ろうとしたきっかけは、川口さんと町のこととかを話していたときに、
「で、どうなの?」 
「やれる?」
「やろうか」という、軽い感じでした。
でまあ、私も、空いている時間に是非できればな、ということで始めました。
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とはいえ、みんなお仕事を持っている方たちだったので、その中で、空いた時間でみんなで集まるということが、なかなかできない。
11月18日に、久しぶりに初期メンバーの4人が集まります。
この日は、商工会の『わくドキ南伊勢』や『SUN!3!サンデーふれあい市』があり、そこでみんなが顔を合わせる・・・という形になっています。


■高校生たちが参加したきっかけ

奥田
僕はもともと、川口さんの散髪屋さんに通っていたので、
「あんたも南伊勢高のためになにかしなさい」
と言われて、そこからずっとしています。
いっつも説教されています(笑)
どこからこんな話を聞いてくるのかな、というほど話題が豊富で。
共感するところもあったり・・・たくさん話しをしてくれます。

岸本
僕は最初、友だちから誘われて。
打ち上げみたいなので、今後、こういうサークルをするって訊いて参加したんですけど、ここまで大変だとは思わなかったです。
もっと簡単だと思っていた。
でも、やりがいがあるので、これからもがんばっていきたいです!

山川
僕は今年5月のゴールデンウィークに、津のヨットハーバーで開催された祭りの手伝いから参加しました。
そこでは南伊勢町の食べ物を販売して、南伊勢町をもっと知ってもらう・・・・という意味合いでの活動でした。
楽しかったですよ!
「安いですよ~!」とか声を上げたり。
お客さんからの反応がダイレクトに返ってくるので楽しかったです。
試食ではみんな美味しいと言ってくれたし、売れ行きもまあまあでした(笑)



■高校生たちを町ぐるみで応援したい!

今回、いろいろな人たちから、南伊勢高校の生徒たちの活動や姿に関心を持ってもらっていると感じました。
生徒たちが一生懸命しているから、それを応援しようという人たちがどんどん増えてきて。
町ぐるみで・・・と言ったら言いすぎかもしれないけど、それくらいの勢いです。

「高校生がするんだったら、僕らも何かしないと」という気持ちが少しずづ・・・町の人たちの意識も変わってきたのかもしれませんね。

会が立ち上がって1年。
人と人とが支えあって町づくりをしていく・・・という動きになったというのが、非常にありがたいな、と。
最初のかかわりは少数でしたが、それがだんだん町の人たちが関心を持ってくれるようになって、町をあげて、役場をあげて、いろんな方々が、体を動かしてくれているということを実感しています。

みんなが持っていた気持ちが外に出たのかな、というのを感じますね。
それぞれ真剣に町のことを考えているんだけど、何からしたら良いのかわからない。
何からかかわったら良いのかも、わからなかったんですね。
だからこそ、役場の職員さんたちも、みんな全力でかかわろうとしてくださる。

今回、間伐材を切り出して、それを組んでみかんのツリーを作るという計画があるんですが。
それを役場の職員さん、みんなで間伐材を山から下ろしてきてくれるんです!
もう、なんて素晴らしいんだろうと思って!
感動ですよ!
この感動が、「がんばろう」の原動力になります。

また生徒さんたちの考え方の素晴らしさ・・・自分たちが高校生の時、こんな考え方できていたかというと、全然違います!
生徒さんたちは素晴らしいです!
私も、いつも説教してばっかりじゃないですよ(笑)



■町をみかんで照らそう!

今、会で取り組んでいるのは、『みかんツリー』作り!
町の特産物であるみかんを使ってオーナメントを作ります。
みかんはおいしくいただいて、残った皮を元の形に戻し、接着剤でくっつけ、専用の薬で乾燥させ、LEDを中に入れて完成です。

『みかんツリー』を作ろうと思ったきっかけはですね。
まず最初に、活動していく上で、町をどうしていったら良いか、というのを子どもたちと話し合ったんです。
その時に、「何」で町を盛り上げられるかを考えた時に、子どもたちから「産業がいっぱいあるのに」という言葉が出て。
そして南伊勢町の産業として、まっさきに挙がったのが『みかん』でした。
ちょうどその時、インターネットで愛媛の『みかんツリー』を発見いたしまして。
愛媛まで行って、話を聞かせてもらって。
誰でもが参加できる内容だと、生徒さんと話したところ、「それええやんか」と動き始めたんです。

11月に入ってから、南伊勢町にある9校の小中学校で、みんなが作っています。

そして生徒さんたちが保育園に、みかんができるまでの紙芝居の読み聞かせに行った際に、陶板をお渡しして、子どもたちにミカンの絵を描いてもらっています。
卒園記念に、来年卒園する児童に描いてもらいました。

さらに地域の人たちや社協の人たちであるとか・・・町民全員がかかわって、生徒さんが出したチラシのキャッチフレーズのように、
『みんなでみかんの光でまちを灯そうよ』
みたいにできたら、それが一番の町おこしになるのでは、と思っています。

子どもたちが自分の町に対しての想いを持ってくれたというのが、大きな財産になりますね。

それから、『産業』という方面から考えた時に、町の外からみかんツリーを観に来てくれた方に、美味しいみかんを買っていただいて、お家で食べていただく・・・それを繰り返ししてもらったら、非常にありがたいことですね。
町の産業である『みかん』を取り入れたということは、本当に大きな大きな、これからの道筋になるかなと思っています。
後継者が少なくなっているため、みかん農家さんは大変お困りになっていると思います。

『みかんツリー』の点灯式は12月8日。
『五ヶ所児童公園』と『ふれあいセンターなんとう』の2ヶ所で開催します。
みかんの町がみかんで照らされるんですよ。
11月18日には、『わくドキ南伊勢』と『SUN!3!サンデーふれあい市』の2つのイベント会場で講習会が行われます。
私もお待ちしています!
みなさんも、このオーナメント作りに参加してみませんか?